「そこで待っていろ」
そう言ってトレーナーさんは私を置いて部屋に入っていきました。
ここはトレーナー寮の、私のトレーナーさんの部屋の前です。
『トレーナーさんの部屋に行きたい』って言ったら、『散らかってるから片付けてからなら良い』って言ってくれました。なのでこうして片付けが終わるまで部屋の前で待っています。
「トレーナーさん、遅い……」
部屋の前で大人しく待っていますけど、中々トレーナーさんが出てきません。時間を確認してみたら十分ほど経ってました。
「ちょっとだけ……覗いてみようかしら」
ドアノブを掴むと、力を入れていないのにドアノブが勝手に動いて、扉が内側に開きました。遠ざかっていくドアノブに引っ張られて扉にもたれかかっていたら、扉の前に立っていたトレーナーさんと目が合いました。
「あっ、トレーナーさん」
「終わった」
片付けできたみたいです。そういう事なら遠慮なくお邪魔させてもらいましょう。

「えっと、トレーナーさん」
「なんだ」
「これ本当に片付けしました？」
部屋にお邪魔したのはいいんですが、中は正直に言ってぐちゃぐちゃです。
たぶん部屋着のジャージや大きな私のぬいぐるみがソファーを占領していたり、机の上にはレースの資料や色んな本が乱雑に置かれているせいで、飾られている私のぬいぐるみが窮屈そうです。部屋の隅にはたぶん今さっき急いで中身を詰め込んだと思われるダンボール箱が重ねられて、その上に私のぬいぐるみ……じゃなくってタイキのぬいぐるみが座らされています。箱に収まらなかったのか、本が床に積み上げられてタワーになっているものもあります。
「……片付けしましょう、トレーナーさん。私も手伝いますから」
タイキのぬいぐるみに関しては後で問い詰めるとして、とりあえずこの部屋を何とかすることにします。

「また私のぬいぐるみ……トレーナーさん、これいくつあるんですか？」
「39個」
なんでそんなに……でも、トレーナーさんがそれくらい私を大事に思ってくれているんだと思うと、少し嬉しくなりますね。
「ふぅ……よし。トレーナーさん、こっちは終わりました」
「ああ」
どうやら彼の方も終わったみたいです。部屋もだいぶ綺麗になりました。
机の上もすっきりして、私のぬいぐるみも心なしか嬉しそうです。
「すまない」
「大丈夫です、嫌じゃなかったですから」
2人で横に並んでソファーに座ります。ソファーには相変わらず大きな私のぬいぐるみが座っているので、2人で座ろうとすると肩がひっつきます。こうしていると恋人みたいでなんだか嬉しくなりますね。恋人ですけど。

「……あ、そうだ、トレーナーさん。少しやりたいことがあるんですけど、いいですか？」
「ん」
トレーナーさんに確認を取ると頷いて肯定してきたので、遠慮なくトレーナーさんの膝に失礼します。
「そのまま……私のお腹に手を回してください」
前に食堂でウマ娘とそのトレーナーさんがやっているのを見てから、ずっとやってみたかった体勢を試してみました。
感想としては……トレーナーさんをたくさん感じられるのでとても良い体勢だと思います。でも、キスしにくいのが難点ですね。仕方ないので身体を回転させてお姫様抱っこに近い体制にしてキスすることにしました。
「ぁ、トレーナーさん……♡」
何回かキスをしていると、私のお尻に熱いモノを感じました。
せっかくなので隣にあった私のぬいぐるみをクッションにするようにして彼を押し倒すことにしました。さんぴーですね。

「……普段、私のぬいぐるみにどうしてるんですか？」
「抱き枕が1番多い」
何回か致して、トレーナーさんと抱き合ったまま横になった休憩しているときに、何となく気になっていたことを聞いてみました。抱き枕、ということは今の私にしているようなことを普段ぬいぐるみにしているわけですね。
「なら、私とぬいぐるみだったらどっちが抱き心地が良いですか？」
「スズカ」
即答です、圧勝ですね。惨敗した私のぬいぐるみはクッションとして彼の下敷きになっています。ふふん。
「あっ……誕生日、終わっちゃいました」
そうして2人でまったりしていると、いつの間にか時計の針は12時を指していました。
「……終わりにしますか？」
そうトレーナーさんの耳元でそっと囁くと、彼は拒否するように私をぎゅっと抱きしめました。よく見ると彼のうまだっちもいつの間にか元気を取り戻していました。
「あ、ふふっ。じゃあ、ベッド……行きますか？」
もう一度そっとそう囁くと、お姫様だっこでベッドまで運ばれました。
明日は寝不足……そう言えば連休でした。なら明日の心配は必要ないですね。
今日は目一杯楽しみましょうね。

いちゃいちゃしやがって

滑り込みで間に合いました
スズカさんおめでとう

ウマ娘の耳って頭の上にあるから身長差ある状態で膝に乗せるとちょうど口元に耳がくるよね

ぬいぐるみの数とかスズカさんに対することならなんでも即答できるトレーナーいい男だな…

あすなろ抱きやトレーナー椅子状態だとトレーナーの息遣いを耳元で感じることになる姿勢ということになり
私の性癖には合っていますよ

オグリといいぬいぐるみにヤキモチ妬くのかわいくていいよね…

>せっかくなので隣にあった私のぬいぐるみをクッションにするようにして彼を押し倒すことにしました。さんぴーですね。
いやらしい…

グイグイ行くのいい…

甘々なスズカさんイイ！