二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1619626202294.jpg-(13838 B)
13838 B21/04/29(木)01:10:02No.797372485そうだねx1 02:57頃消えます
青いバラの造花を一本、お姉さまにプレゼントした。
毎日の会えない時間帯でも一緒にいる気になりたいから。
お姉さまはとても喜んでくれて、小さくてオシャレな花瓶に挿してトレーナー室の机に飾ってくれた。

──しばらくして、花瓶に色とりどりの造花が増えていた。
全部手作りなんだって。お姉さまってやっぱりすごい。
「綺麗でしょ」
ニコニコ笑うお姉さまの言葉に、ライスも笑顔で頷いたけど。
青いバラだけじゃなくなってしまったことは、ほんのちょっぴり残念だった。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/04/29(木)01:10:25No.797372590そうだねx1
さあああああ…… さあああああ……
朝からずっと降り続いてる雨は、意識しないと音が聞こえなくなるほど途切れなくて。
今日はおやすみの日。お姉さまと一緒に緑地公園をお散歩して、その後喫茶店でお茶にしようってずっと前から約束してたのに……。
「ライス、窓辺に立ってちゃ今の時期まだ肌寒いでしょ」
ベッドに腰かけてたお姉さまがそう言って手招きしてくれる。
また不幸を呼んじゃった……と落ち込んでたライスを、お姉さまは寮の自室に誘ってくれた。
そして始まった二人きりのお茶会。
アールグレイのミルクティーに、薄い細長のクッキー。
本当は包んで散歩の帰り際に渡すつもりだったんだけど、と言うそれはお姉さまが焼いたもの。
バターのまろやかな甘味がするそれを、オーディオから流れる微かなピアノの音色の中で味わう。
お姉さまはいつだってライスの不幸を素敵なものへと変えてくれる。
忙しない特訓の日々と正反対の、穏やかでゆったりとした時間。
お茶会の後、こうしてお姉さまの胸に抱かれていると永遠に続きそうに思えるほど。
221/04/29(木)01:10:38No.797372656そうだねx1
「この香り……あげたシャンプー、使ってくれてるんだ?」
ライスの頭にお姉さまがそっと顔を寄せる。
「お姉さまが渡してくれたものだから……」
「うれしい。大好きなライスから大好きな香りがする」
キュッと抱きしめる腕に力がこもるのが、ライスにとってもうれしくて。
ライスも胸に顔を埋めてお姉さまの香りを吸い込む。
「……あれ……お姉さま、お酒飲んだ?」
「えっ!?やだ、ちゃんと抜いたつもりだったんだけど」
少し気まずげにお姉さまはライスを自分から引き離す。
「昨日トレーナー同士の親睦会があって。ごめんね、お酒臭かった?」
「あ、ううん!そんなことないよ!」
酔っぱらいのおじさんが漂わせてるのとは全然違う。ほんのり甘く、まるで香水のようで。
「なんだか大人の女性って感じで、素敵だなって思ったの」
321/04/29(木)01:10:53No.797372719そうだねx1
その微かな香りは元より大人なお姉さまの色気を何倍にも引き立てていて。
トクン、トクン。胸の鼓動が少しずつ早く、熱くなってくる。
生まれるわがままで恥ずかしい願望。口にするのは恥ずかしいけど、我慢できなくておずおずと切り出してみる。
「お姉さま、あのね……あのね?」
口ごもりながら見つめると、お姉さまはいたずらっぽくクスリと笑ってまたライスを抱き寄せ囁く。
「うまぴょい、しよっか?」
ああ……結局お姉さまに言わせちゃった。ライスはズルい子だ。
でも通じたことがうれしくてコクリと頷くと、お姉さまはライスの頬に手を添えた。
「あ……」
ゆっくりとやさしいキス。お姉さまの唇はふわふわで甘くて、いつもケーキを口にしてるよう。
「ふっ……ぁ、お姉さまぁ……ちゅく」
夢中になって啄むようにキスを重ねるライスに、お姉さまはただ唇を預けてくれる。
「──っふ……」
離すときにもつれあう舌。唾液に濡れてピンク色に光沢を放ってる……きっとライスのも。
421/04/29(木)01:11:09No.797372796そうだねx1
「かわいいわライス……」
そっと押される肩の流れに逆らわず、ライスは背中から倒れ込んでベッドに身を投げ出す。
お姉さまはそんなライスに視線を向けたまま、服を脱いでいく。
しゅるしゅると衣擦れの音を立てながら露わになる素肌。柔らかな中にも張りがあって、とても扇情的で。
──なんて綺麗。うっとり見惚れてると、お姉さまは体を前に倒してライスの服にそっと手をかける。
「あなたも、ね?」
「うん……。──あ……ふ、あ……」
お姉さまはライスの服を脱がしながら、ボディラインを確かめるように手を滑らせる。
それだけでとっても気持ち良くて、体から力が抜けていく。まるで触れられた箇所が溶けてしまったみたいに。
お姉さまの手は少しずつ下がっていき──ライスの女の子の部分に滑り込む。
「んん……っ!」
襞を一枚ずつほどくように奥に進むお姉さまの指遣いは、すごく繊細で傷つけないよう配慮してくれてるのが分かって。
その優しさと刺激で受け止めきれないほどの快感が走る。
521/04/29(木)01:11:24No.797372881そうだねx1
ああ……やっぱりライスの体、溶けていってる……だって……。
お姉さまが引く抜くとくちゅりと水音が鳴って、あんなにも蜜が絡んでるもの。
「ん、はぁ……お姉さまぁ、ライスもう我慢できないの……」
「うん、私もよ」
ライスの指の隙間にお姉さまの指が滑り込み、手と手がしっかりと重なり合う。
行為の時にお姉さまがいつもこうしてくれるのが、ライスはすごくうれしい。
頭がふわふわしすぎてどうにかなっちゃいそうな不安に陥った時も、お姉さまがしっかりと繋ぎ止めてくれてる気がして。
「ライス、一緒に──……んんっ!」
「ん、ひゃうぅっ!!」
621/04/29(木)01:11:42No.797372955そうだねx1
肌と肌を密着させ動くと、大事なところの敏感な突起も擦れあう。
その刺激に身をよじっても、お姉さまの体もぴったりとくっつく後を追ってきて突起は触れ合ったまま。
むしろその動きが大きなうねりになって、気持ちいいのがどんどん大きくなっていって……!
「ああっ、ふ、ひゃう!お姉……さ、まぁ!!」
「ライス、ライス……──あ、あぁああああっっ!!」
お姉さまとしっかり繋がったまま、ライスは最後まで昇りつめたの……。
721/04/29(木)01:11:58No.797373046そうだねx1
「お姉さま……お姉さまは、本当にライスとこのままでいいの……?」
弾けて真っ白になった意識が少しずつ戻ってくる中で、思わず口からそんな言葉がこぼれた。
「ライスとこうしてることで、お姉さままで変な目で見られるようになったら、ライスは……」
女同士でなんて変だって分かっていても止められなかったライスの想いを、お姉さまは嫌わず拒まず受け入れてくれた。
ライスは今、間違いなく幸せ。でも、いつかそれに終わりが来たら。その時に大好きなお姉さまが周囲に傷つけられるようなことになったら……。
「ライス。『しあわせの青いバラ』……今持ってる?」
「え?──う、うん」
いきなりのことに面食らったけど、鞄から絵本を出してお姉さまに渡す。
「どこかの国の、どこかの庭。そこには色とりどりのバラが咲いていました……」
お姉さまはゆっくりと朗読を始める。小さい子に枕元で読み聞かせるような、愛情に満ちた声で。
「──窓辺に飾られた青いバラに、道行く人々はみんな足を止めました……」
そこまで読むと、お姉さまはパタンと静かに絵本を閉じる。
821/04/29(木)01:12:16No.797373122そうだねx1
「絵本では省略されてるけど、きっとこの間にも青いバラを悪く言う人はいたと思うの」
「え……?」
「でもお姉さまはバラに別の色を塗ろうとしたり、ましてや人前に飾るのをやめたりはしなかった。
 みんながちゃんと青いバラを見て、その美しさを理解して、笑ってくれる日まで守り続けたの」
ライスの額にお姉さまの額が触れる。
「ライス、あなたの咲く場所は私が作るし守り続ける。あなたがあなたのまま、幸せの青いバラとして咲ける場所を」
「──お姉さまぁ……っ!!」
ライスは弱虫で泣き虫だ。不安を抱えきれなくて泣いて、そこから救ってもらってまた泣いて。
でもお姉さまはそんなライスの涙をそっと指で拭って、優しく優しくキスしてくれた。
921/04/29(木)01:12:30No.797373187そうだねx1
「──うん、ピカピカになった!」
翌日、トレーナー室。
授業が終わるとライスはすぐにここに向かったの。お姉さまが来る前に机のお掃除をしてあげたくて。
綺麗に片付いた机の上には、青いバラと色とりどりの造花が飾られた花瓶。
昨日まではちょっぴり不満だったけど、今なら他の花を足したお姉さまの想いが分かる。
青いバラが仲間外れにされることなく、みんなと一緒に当たり前に咲くように──。きっとお姉さまはそう願ってくれてたんだ。
「……ホント、ライスはいつも守られてばっかり」
でも。それでいいんだ、と思う。青いバラは自分だけじゃきっと咲けなかった。お姉さまがいてこそ咲けたもの。だから──
「あら……ライス、もう来てたの?」
「お姉さま!あのね、あのね……っ!!」
1021/04/29(木)01:12:43No.797373237そうだねx1
顔を見せたお姉さまの元に駆け寄って、ライスは伝える。しっかりと、迷いなく。
「ライス……勝つよ!次のレースも絶対に勝つから!!」
与えられた場所で、どの花よりも綺麗に咲いてみせるから。
埋もれてしまわないように。お姉さまが育てた花が、一番素敵だってみんなが笑顔で言うように──
1121/04/29(木)01:13:35No.797373476+


1221/04/29(木)01:14:21No.797373690そうだねx8
終わりです。ライスはお姉さまトレーナーとの方が絶対似合うと思う。

それと今回のは以前書いたこれの別サイドです。
(文書ファイルだと文字化けしがちなのでログをRARで)
su4808685.rar
1321/04/29(木)01:24:54No.797376637+
お姉さまいい…
1421/04/29(木)01:34:24No.797378806そうだねx3
好き…
1521/04/29(木)01:38:29No.797379713そうだねx1
百合は怪文書では珍しい?
1621/04/29(木)01:44:27No.797381084そうだねx3
いいお姉さまに出会えてよかったね...
1721/04/29(木)01:49:20No.797382155そうだねx2
この百合を遠くから見守りてぇ…
1821/04/29(木)02:01:07No.797384582+
いいね…
1921/04/29(木)02:08:49No.797385899+
😇
2021/04/29(木)02:11:08No.797386253+
デジたんウマ娘同士じゃなくても死ぬのか…
2121/04/29(木)02:12:35No.797386480そうだねx2
ウマ娘が幸せならそこがデジたんの墓場だからな…


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