二次元裏@ふたば

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686032 B21/04/18(日)22:52:37No.794178314そうだねx1 23:53頃消えます
 濃密な芝の香りがする。爆発してるような歓声が、じっとりとボクたちを包んでいる。ここは、ユメを叶えたものたちの集う、アッシュグレイとは無縁のエリア。
 唐突だけど、今日でボクは一つの終わりを迎える。あれからもう三年が経ったんだから、そんなにいきなりって感じでもないかな。盛者必衰、会長なら多分そう言う。だから、ボクの選択は間違いじゃないと思ってるんだ。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/04/18(日)22:53:18No.794178533そうだねx1
ドリームトロフィーリーグを戦っていくにつれて、ボクは勝ちきれないことが多くなった。まず初めにグン、と芝を踏み込めていた脚が上手く地面を掴めなくなった。ラストスパートで速度を保つことが出来なくなり始めた。些細な故障も増え、そもそも走ること自体が難しくなった。でもそこに昔みたいな苦しさは無かった。ここはユメを叶えた者たちに与えられる次の舞台。そんなある種のセカンドライフにおいてもボクは爪痕は残すことができた。でも、ボクが胸に抱く勝利の女神は欲張りだ。ここで終わっちゃうのかなんて気持ちも当然あった。
 かかりつけの病院の先生は、激動の三年間で重なった諸々、所謂ところの振り返しが来ていると言っていた。それにいくらドリームトロフィーとはいえ、二十も中盤に差し掛かってくれば持久力や瞬発力は目に見えて減退してくる。選手としてのピークなんて身体が完成してそれから数年。ボクの選手としての寿命は触れれば届くところにまで来ていた。
221/04/18(日)22:53:36No.794178655+
 ボクは思い込んだ、走れないわけではない、元々不安のあった脚がユメを越えて繊細に戻ってしまっただけなんだって。ボクはまだやれる、一着にだってなっている。トレーニングを詰め込んで、少しずつ精彩を欠いていく自分から目をそらす。ドリームトロフィーでの戦いは、そんなことの積み重ねだったように思う。
 しょげちゃう気持ちを何度も何度も奮い立たせて、頑張ってユメの舞台へ立ってきた。その気持ちが変わったのは、ほんの数週間前のことだった――
321/04/18(日)22:54:01No.794178821そうだねx1
「――ふふん、テイオーさまに勝つなんてなかなかやるね!」
 あの日、ボクはいつものように勝利の笑顔を見せる他人の、手にした素敵な一等星を労った。お腹の底でじっくりぐつぐつ煮えた途方もない悔しさと、トレーナーの期待に応えきれない自分の不甲斐なさを隠しながら。
 これまでに返ってきた言葉はだいたい、「次は勝てるかわからない」とか、「お互いいいレースだった」とかだったから、多分油断していたのもあったんだと思う。
「あはは、私が勝てたのなんてたまたまですよ」
 だからこそ、そんな謙遜とも皮肉とも取れる台詞に、ボクは耳を疑わずにはいられなかった。冷静に考えれば多少シニカルではあるけれど、ニュアンスの違いで済ませられる言葉だったはずなのに、嫌な気持ちが抑えられずに膨れ上がっていく。
 ねえ、キミは、何を、言ってるの?
 ドリームトロフィーで走ることを許されたウマ娘が、勝ち負けにまぐれやたまたまだなんて言葉を使うの?
 健闘を称えるなんて柄でもないことしなきゃ良かった。爪が食い込むほど強く拳を握り締めて怒りをこらえる。
「次は、負けないからね」
421/04/18(日)22:54:33No.794179037そうだねx1
 時間の無駄だ、ふざけないでよと吐き捨てるのはやめた。かわいらしい笑顔をつくってボクはターフに背中を向ける。今日の敗北のその理由を考えながら、控え室までの道のりをとぼとぼ歩く。一体何が悪かった、あんなやつに負ける理由が知りたい。
 部屋の前に辿り着いても、すぐにぱかんとは開けられない。一言も発せない、ドアノブに触れるのがなんでかいやだ、トレーナーを直視するのが、こわい。
 だけどずっと固まっているわけにもいかない。意を決してこじ開けたドアの前には、拍子抜けしちゃうようないつもと変わりない風景が広がっていた。トレーナーはいつも通りの真剣な目と微笑みを浮かべてボクに近づいてくる。
「テイオー、お疲れ」
 労いとともに差し出されたスポーツドリンクとタオルを、はね除けることも出来ずに受けとる。肌を伝う汗を拭い去り、顔にもぎゅっと押し付けて。なんでだろう、収まりつつあった煮え滾る怒りが、また火山のようにぶり返した。タオルに染み付いた優しさの香り。嗅ぎ慣れた柔軟剤とトレーナーの香り。過去を振り返ってしまうその匂い。
521/04/18(日)22:54:56No.794179189そうだねx1
 理由はなんでも良かったのかもしれない。些細なきっかけが全くの善意だってわかっているからこそ、期待を裏切ったことが辛くて、後ろめたくて、逃げ出したくなって。隠しきれないイライラを出してしまうには十分すぎた。
「う、ああああああッ!!」
 気づけばボクは叫んでいた。どこから出したかも分からない猛獣みたいな叫びが、控え室をびりびり揺らす。まだだ、まだ耐えられそうにない。急いで怒りの捌け口を探す。テーブルにずらりと並んでいたメイクアップの小道具。山のように積まれた差し入れのお菓子。理路整然としたものたちに、壊れてしまえと念じながら思い切り腕を振るう。がしゃん、ばきん。こんなのいやだ、やめてよう。苦しむ音が鳴るたびじりじり焼けるような痛みが腕に走り、数滴の血が傷口から宙に舞う。
 こんな子供みたいな癇癪を起こすのなんて初めてだった。自分が全く制御出来なくなって、汚い感情ばかりが表に出てきて止まらない。
 ふざけるな、ふざけるな、ふざけるな!
 あんなヤツに、ユメもプライドもないヤツに、リーグを走る資格があるものか!
 ああ、でも。
 資格がないのは、ボクも同じなのか。
621/04/18(日)22:55:38No.794179533そうだねx1
 身体から突然ふっ、と力が抜けていく。そうか、そうだったんだ。ぐしゃり、不細工な形でボクの口がほほえんだ。
「テイオー、テイオーッ!」
 がんがん肩を揺さぶられて意識が少しだけクリアになる。
「落ち着いて、大丈夫、大丈夫だからっ!」
 お願いだから落ち着いてと口にしながらトレーナーはボクを抱き締める。身長のあまり高くないボクの顔は、トレーナーの胸元に埋まる。温もりを感じ始めたころ、ウマ耳が囁きを拾う。
「大丈夫、次は……」
 ぎゅっとしてくれたのは嬉しかった。でも、その先の言葉は、聞きたくなかった。
「……っ、うるさいっ!」
 繰り返さないで、期待しないで、おねがいだからもう許して。ボクは、わたしはこれ以上、眩しく煌めくあなたのユメを叶えてあげられそうにないんだ!
 抱き締められた格好そのままで叫んで、トレーナーの声から自分を守る。力任せに怒鳴ったのに、トレーナーはボクをぎゅっと抱いたまま。でも、だから分かった。びくんと身体を震わせて、離れたくなりながら、これから起こるだろうボクの反抗に怯えてることを。
721/04/18(日)22:56:14No.794179769そうだねx1
 怖くて当然だ、トレーナーはボクとは違う。分かってるよそれぐらい。でもさ、無性にイライラするんだ。トレーナーはさ、ボクの何を分かってるの?
 ボクよりも恵まれた健康な体で、大した病気にもなったことなくて、何よりウマ娘ですらないくせに!
 ボクの感じる葛藤の一片だって分かるもんか。同情なんていらない、慰めなんていらないよ。自分で立ち直れるんだから、トレーナーは黙って見ててよ!
 でも、そんなこと言えるはずもない。ずっと二人三脚で戦ってきたんだ、今更になって怒り出すなんて身勝手過ぎるもん。だからかな、ボクの口からは本当の気持ちと全然違うものが滑っていく。
「ごめんね、トレーナー。次のレースは頑張るから。トレーニングメニューも見直さなきゃね。もっともっと勝てる走りにできるように」
「て、テイオーっ!」
「もっと最適化しないといけないんだね、レースって難しいなぁ。トレーナー、ボクの良くなかったとこ、教えてくれる?」
「ねえ待って、お願い話を聞いて!」
「なんだろ、ボク疲れちゃったや。だから早くミー……」
「受け止めるから、全部っ!」
821/04/18(日)22:56:45No.794179978そうだねx1
「……うけ、とめるって、何を?」
「あなたの苦しみや悔しさの全てを! 私は、今のテイオーの力になりたい!」
「そんなこと、できるわけ……」
「私になら……何をしても、いいから……!」
 だからお願い話をしよう、そうトレーナーはボクの前に立ち塞がって訴えかける。強い瞳、強い心、ボクのことを大好きな気持ち。全部をむき出しにして立ちはだかる。
「ほんとうに、何をしても、いいの?」
 ええ、トレーナーの痛いぐらいに真剣な瞳がボクを射抜く。何をしても、なんでも、か。ボクの心のほの暗い欲望が鎌首をもたげる。
「そっか、なんでも、いいんだ。じゃあねぇ、トレーナー」
 だったら、ボクしたいことがあるよ。
「何? テイ……」
 ぱしん。
「え……?」
 壊してしまいたいんだ。ボクらのこれまでを。これからのボクらも。
921/04/18(日)22:57:11No.794180155そうだねx1
 そう思った瞬間、ボクのすべてが勝手に動いた。
 優しさを足蹴にする、乾いた音が控え室に走る。勢いよく振ったわけはない。音だって本当に小さなものだった。それでも、この場をシンと静めるには十分な音量だった。
 トレーナーは目をぱちくりさせながら薄く赤色のついた頬を抑えている。当たり前だ、何をしてもいいって言ったって、ボクが頬を張ってくるなんて思いもしないだろう。
「テイ、オー……?」
 戸惑う目線と困り眉の下、涙目のトレーナーを一切無視してもう一歩そばへと近寄る。華奢な肩を掴んだとき、息を呑むようなか弱い悲鳴が上がった。設えられたソファーにトレーナーを無理矢理押し倒す。そして、そのままの勢いで、何年も前から欲しかった唇を奪った。
 お互いのルージュを混ぜ合わせ、新しい紅を作り上げる。平手打ちで裂けたのか、ほんのりと生暖かい鉄錆の味がする。甘くないファーストキスはボクの夢をちょっとずつ、でも確かにへし折っていく。
 宣言通りにしたいのか、トレーナーは一切抵抗しない。普段は素敵だなって感じる真面目さが、ボクのイライラを増幅させていく。
1021/04/18(日)22:57:36No.794180332そうだねx1
「邪魔、だなあもうっ!」
 胸元に差し込む手を拒んだワイシャツが憎い。いちいち外すのもまどろっこしいから、力に任せてボタンを引きちぎって。柔らかな肌色が見えるよりも早く手を突っ込む。柔らかい、あたたかい。ずっと、ずっと、こうしたいと思っていた。食べられないと思っていたこの世で一番おいしいもの。それが食べられたんだから絶対嬉しいはずなのに、なんでか吐き気が止まらない。それでもボクは食べるのを止められない。
 ソファに接した見えないうなじ。触りたくて指を伸ばせばぺたりと汗が滲む。たまらなくあつい、指の居場所をボクの鼻先へと移す。香り、よく、わからない。ボクは何をしたい?
「トレーナー、すき、すきだから、ゆるして」
1121/04/18(日)22:57:56No.794180465そうだねx1
 はだけた鎖骨に舌を這わせて、首筋の震えを確認して。トレーナーの口へと指を突っ込みぐちぐちとかき回す。第二関節まで響くえずき。吐く前に出さないと面倒だ。口から抜き出した指に貼りついた、悲しみに満ちた粘着き。汚いだけにも見えるそれは、愛おしさすら秘めた透明の糸。少なくともボクにはそう映る。
 ああ、でも。指、どうしようか。このままじゃ困るから拭ってしまおう。そう、トレーナーの顔の上で。チークを溶かすようになすりつけ、ボクの唇でもって舐めとっていく。繰り返し、繰り返し、指が乾ききるまで飽きることなく繰り返した。時間をかけて味わう、そのたびに胃がねじ切れそうになる。貪り尽くしたそのあとに、何が待つかなんて知ったことじゃない。
 一生かけても償いきれない罪を負ったひたり、ボクのほっぺたに温かな手が寄り添う。
「泣かないでテイオー、泣かないで……」
 お願いされてすぐ、ボクの頬をあついものがつたう。自分を省みてようやくボクは、ボク自身が泣いていることに気付いた。
1221/04/18(日)22:58:20No.794180659そうだねx1
「トレーナー。もう、ボクのトレーナー、やめなよ。もうやだよ、がんばりたくないよ、見限ってよ、期待に、こたえられないよ……なんで、なんで……」
 ボク、こうなりたかったのかな。ううん、きっとそうじゃない。だったら覚悟をするべきなんだ。目許を拭ってくれるトレーナーの指先にすがり付いてボクは口を開く。
「トレーナー、一生に一回のお願い、してもいい……?」
「……うん、いいよ。何……?」
「ボク、つ、次で……次のレース、で……い、引退、する……!」
 途切れ途切れのボクの宣言に、トレーナーの目がほんの少し丸くなる。
「いんたい……?」
 悲しげな呟きに強く頷きトレーナーの顔をじっと見る。痛いことをしたときより、キスをしたときより、トレーナーはもっと苦しそうで、全身の力を振り絞ったあとみたいに、真っ白な顔で息も絶え絶えなままボクの決意を繰り返し口にする。
1321/04/18(日)22:58:47No.794180838そうだねx1
「本当に……?」
「うん……」
「……わかった! ならさ、さ、最後のレースは……勝とう! 大丈夫、勝てるよテイオー、ずっと一緒に勝ってきた私が、ずっとずっとそばにいるから!」
「いっしょに……」
「そう、だから大丈夫! 骨折なんてもうとっくの昔に治ったし、脚の調子も悪くない! 今日のレース、だって! 入着はしてる! やれるよ、テイオー!」
 あっけらかんとした口調でトレーナーはボクのことを励ます。それが余計にボクに、ボクが望んだ現実を叩き付けてくる。
「次で、次のいっかい、で」
 ボクの軌跡にピリオドが打たれる。
 自分が望んだ未来の結末。ボクの脳裏にフラッシュバックする今までのすべて。
「とれ、え、なあ」
 込み上げる涙が、しゃっくりが止まらない。なにもかもが縺れて上手く働かない。
「さいご、くらい……かちたいよ、トレーナーぁ……」
 お母さんの胸で泣く子供みたいに、トレーナーの身体にしがみつく。わんわん泣いたのにこんなことしてるのに、勝てるのかな。負けちゃったりしないかな。一着になれなかったらどうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう……
「テイオー」
1421/04/18(日)22:59:36No.794181119そうだねx1
 勝つよ。ボクのどうしようを立ち切る思いが耳から伝わる。あの三年で何回も聞いた祈りは、今もまだボクたちを呪って離さない。駄々をこねるようにトレーナーの胸へと顔を沈み込ませれば、震えるボクをトレーナーは優しく撫でてくれた。
「私からも一つだけお願い、してもいい?」
 うめくようにしか出ない声でこくんと頷く代わりにする。ワイシャツからむしりとったボタンの隙間にボクの涙が流れていく。
「もう一度だけでいい。次のレースだけでいい。私たちの夢の……ううん、私たちの進む道、そのゴールを勝ち取って」
1521/04/18(日)22:59:56No.794181246そうだねx1
 ああ、それでも。やっぱりボクの見る目は間違いなんかじゃなかった。ボクがどんなに変わっても、トレーナーはやっぱり変わらない。どんな障害があったって、絶対最後まで勝ちに行く。ボクの、大好きな、トレーナー。
「待ってるから、あなたに一番近い場所で。私も、あなたのことが好き。ずっと、ずっとテイオーは私のテイオーなんだから」
「……ありがと、うん……頑張る、ボク、頑張る。トレーナー、ごめんね……」
 袖でぐしぐしと涙を拭って、微笑むトレーナーに同じような笑顔を返す。勝てたら一杯謝ろう、負けたらどうしようは考えない方がきっといい。考えるべきなのは勝ったあと。ボクが痛め付けた分、ボクのすべてを差し出そう。
「トレーナー……」
「テイオー……」
 別れよりも苦しく、死ぬよりも辛いボクたちの呪いを涙の糧にして、ボクはもう一度トレーナーに深く、深く口付けた。

 さっきより苦くてしょっぱかったのは、きっと――
1621/04/18(日)23:00:14No.794181383そうだねx1
「――叶ったユメのせい、なのかな」
「え、テイオー、なんか言った?」
「ううん、別に! ふふ……」
「? まあ、いいや。今日もお互い最高のレースを!」
「うん、今日も最高のレースを!」
 レースが目の前に迫ってるのに感傷に浸るなんてボクらしくもない。ゲートインか寸前に迫った今、ボクがすべきなのは集中のはずだ。ぶんぶん頭を振って、ぱしんと両頬に気合いを注入した。そして、ボクの今いるこの場所を振り向く。
 芝が揺れている、土がうなりをあげている、歓声がひたすら遠くに聞こえる。何があっても変わらない、不変を貫くボクたちの居場所。ボクは今、後悔と希望を持ってここに立っている。それは多分これまでとは違う、未来へ繋がる蜘蛛の糸となってボクの脚を前へ前へと進ませる。
1721/04/18(日)23:00:56No.794181636そうだねx1
「あれ……?」
 ゆっくりとゲート内へと歩みを進めて、一呼吸ついたとき。変わらないはずのここに、一つだけいつもと違うものがあった。ウマ娘以外寄り付けないゲートの縁に、静かに留まる一匹の白い蝶。ちらりと辺りを見回して、ボクの枠だけが特別なんだと気付く。
「今日はいつもと違うんだ」
 蝶が飛び立つ五秒前、独り言ちたタイミングを見計らうようにファンファーレが吹き荒れた。そして、まるでボクを励ますかのように蝶が別れを告げて行く。鱗粉の舞う無音の羽ばたきが、ボクの瞳を閉じさせる。
 やがて鳴り止むファンファーレ、芝を踏み締める隣とみんな、もうすぐ始まる二分と半分の小戦争。どうか見ていてよトレーナー。勝つよ、絶対。忘れてくれも許してくれも言わないから。ただ、いまを見つめていて欲しい。

 奇跡だって軽々と起こしてみせる。
 だってボクは、トウカイテイオーなんだから。
 芝に重心を預け、直線とカーブの先を望む。
 過去のすべてを抱き締めたまま、ゲートから解き放たれるのを待つ。
 記念すべきはずの空の下で、ボクの最初で最後の終わりが始まる。
1821/04/18(日)23:08:37No.794184175+
長すぎる!反省ッ!
1921/04/18(日)23:08:56No.794184284そうだねx1
反省したならいいんだ
2021/04/18(日)23:12:23No.794185419+
少々雨は降ったけど良バ場ですねこれは
2121/04/18(日)23:15:52No.794186640+
ええやん…とてもええやん…
2221/04/18(日)23:17:55No.794187302そうだねx2
これは一心同体…
2321/04/18(日)23:20:13No.794188067そうだねx1
「ターフに膝をつくときは誰にでも訪れる」
こんな重い格言をあっけらかんとした女帝ママが言えるようになった時もこういう暴走があったんだろうなって
2421/04/18(日)23:23:02No.794189096+
深く重いけれども嫌ではない溜息が感想の代わりに漏れ出た
2521/04/18(日)23:38:42No.794194267+
帝王の落日
2621/04/18(日)23:43:03No.794195717+
日はいつか落ちるけど、夕暮れを誰かと一緒に見られたらきっと大丈夫だ…大丈夫だよね
2721/04/18(日)23:43:42No.794195936+
勝っても負けても問題じゃない
二人は一心同体だからな


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