二次元裏@ふたば

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591732 B21/04/10(土)00:26:39No.791323290そうだねx1 01:47頃消えます
さて、少し昔の話をしようか。
今から十数年前、トゥインクルシリーズを賑わせたあるウマ娘がいた。
十数年前は少し昔じゃない?じゃあ昔の話だ。
そのウマ娘は当初のやる気の無さそうな態度とは裏腹に重賞を取って走りで人々を魅了し超高速のプリンセスと呼ばれた。そう、私アグネスタキオンの事さ。
我ながらまるでシンデレラのようじゃないか。

……嗚呼、まさしく当時の私は自分が魔女だと思っているシンデレラだった。
魔法のような奇跡でプランAは成功した、そう思い込んでいたわけだ。
でもシンデレラは12時を回れば魔法が解けるなんて子供でも知っている。
魔法が解けたのが大レースの最中に足が折れるなんて劇的な物であったなら救いはあったかもしれない。
でも現実はそうじゃなかった。
無理をすれば皺寄せが必ず来る。エアシャカールなら論理的に当然の結末だと言ったかもしれない。
それはドリームトロフィーリーグに向けて調整を始めようかと言う時期。
モルモットくんに見守られながら走り込みで何本か流して体が暖まり、全速力を出そうと踏み込んだ瞬間、強い痛みが走った。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/04/10(土)00:27:29No.791323548そうだねx1
ぱきんとなにかが砕ける音がして私は情けなく悲鳴を上げたのを覚えている。
慌てて駆け寄るトレーナーくんが私を抱き締めて大丈夫だ、大丈夫だ!と声を掛け、医療スタッフを叫ぶように呼んだ。
それからの事は正直あまり覚えていない。
トレーナーくんの話や記録によれば緊急搬送と大手術があったのは確かだ。
私が意識を取り戻したのは3日後、平静を取り戻す迄に更に4日。
意を決した顔付きのトレーナーくんに付き添われ主治医と面会した。
そこで告げられたのは私の足は無惨に砕け散り二度と全力では走れないという引退通告。
思考が出来ずに体が硬直する。リハビリを続ければなんとか歩けるようになるという説明は私の耳を通り過ぎていく。

かくしてシンデレラの魔法は解け、ガラスの靴は砕け散った。
221/04/10(土)00:27:52No.791323664そうだねx1
それから一ヶ月は何も考えられず病院のベッドの上でただ無為に過ごすだけ。
モルモットくんは忙しい仕事の合間にそんな私を粘り強くリハビリをするように説得に来てくれた。
主治医や看護師の人達、モルモットくんの説得に応じてリハビリを続けて半年でなんとか歩けるようになり、漸く私は理解した。もう私はかつてのようには走れないと。

退院した後はモルモットくんの家に世話になることにした。
モルモットくん、トレーナーくんは走れなくなっても君を見捨てたりはしない。今度は俺の仕事を手伝ってくれ!君の目に叶う、プランBに相応しいウマ娘を探そう!とか相変わらずの狂気じみた目で私を誘ってくれたんだ。
それから暫くはモルモットくんのサブトレーナーとしてモルモットくんを手伝ったりリハビリをしていた。
夜になる度にあの時の恐怖が、足が折れる音を思い出して、モルモットくんの寝床に潜り込んで……幾度も体を重ねる日々。
正直悪くはなかった。このまま恐怖や過去を飲み込んでトレーナーと一緒になるのも悪くないと本気でそう思っていたんだ。
しかし、情欲のままにお互いの体を貪る日々は、ある日終わりを告げた。
私は妊娠していた。
321/04/10(土)00:29:04No.791323967+
今から考えればそれを告げればきっとトレーナーくんは喜んでくれただろう。
改めてプロポーズもしてくれたかもしれない。
だが、私にはそれを飲み込む勇気がなかった。
自分の中にもう一つの命が形を成しつつあること。それを、子供を私は育てられるのか、愛することが出来るのか。
なにより、トレーナーくん、モルモットくん、あの人は私と彼の子供を受け入れてくれるのだろうか?
様々な感情がぐちゃぐちゃに入り雑じってパニックになった。
これ以上、モルモットくんに迷惑を掛けられない。
私はモルモットくんの前から姿を消した。
421/04/10(土)00:29:33No.791324118そうだねx1
うーんこういうのは無くていいかな…
521/04/10(土)00:29:47No.791324184+
それからどれ程月日が経ったか。
私は大きくなったお腹を抱えて、行き倒れた。
貯金を全部降ろして、行けるところまで行って、そこから更に別の所に行って……
そんな事を繰り返して、北海道の片隅で意識を失った。
幸いにも町医者に担ぎ込まれた私はそこで一人のウマ娘と出会う。
スカーレットブーケ。
私とは真逆の性格だが、人が良く話していて気持ちの良いウマ娘だった。
彼女は夫との間に子供が中々出来ずに悩んでおり、不妊治療に訪れていた。
そこで私の悩み……大きくなるお腹、子供の事を話した所、彼女から思いがけない提案を受け……

「タキオンさん、いらっしゃいますか?」
聞き覚えのある声に私は意識を覚醒させた。どうも保健室の机に突っ伏して寝ていたらしい。
「ああ、いるよ。なにか用かい、スカーレットくん」
遠慮がちに保健室の入り口から顔を出す懐かしいティアラと緋色の髪の彼女に私は笑顔を見せた。
さてはトレーナーくんと喧嘩でもしたかな?なんて思いながら。
621/04/10(土)00:30:37No.791324433+
ダイワスカーレットゥ!
721/04/10(土)00:31:51No.791324759そうだねx2
>うーんこういうのは無くていいかな…
そうかい?俺は好きだぜ...
821/04/10(土)00:32:42No.791324976そうだねx5
否定するにしても最後まで読んでからにしたまえ
921/04/10(土)00:33:06No.791325089そうだねx2
終わり
続き物なので前の
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1021/04/10(土)00:34:17No.791325407そうだねx11
>うーんこういうのは無くていいかな…
私の性癖にはあっていますね
1121/04/10(土)00:37:15No.791326139そうだねx4
早く事情を打ち明けて寄りを戻して仲良い家族になってほしいオレはキブリブライアンになりそうだ
1221/04/10(土)00:59:39No.791331890そうだねx7
>ダイワスカーレットゥ!
(ピロロロロロ…アイガラビリィー)ダイワスカーレットゥ!
何故君が私に強い信頼を置くのか…
何故私に懐かしさを覚えるのか(アロワナノー)
何故モルモット君に安心感を覚えるのかァ!
(ソレイジョウイウナー!)
(ワイワイワーイ)その答えはただ一つ…
(ヤメロー!)ハァー…
ダイワスカーレットゥ!君が世界で初めて…
私とトレーナー君との間に…
生まれた子供だからだァー!(ターニノン)
ハハハハハ!(ソウトウエキサーイエキサーイ)
アーハーハーハーハーハーハーハー!
……二人目?まぁ近い内に、ね?
1321/04/10(土)01:04:26No.791333137+
確執なんていらないんだ!
1421/04/10(土)01:10:56No.791334858そうだねx1
前の話読んでなかったけど結局トレーナーくんとイチャついてるじゃねえか!!
超ハッピーエンドじゃん!!!
1521/04/10(土)01:27:57No.791338864そうだねx1
>……二人目?まぁ近い内に、ね?
こいつ…!
1621/04/10(土)01:35:17No.791340542+
保健室でイチャついてるとこをダスカに見られて欲しい
1721/04/10(土)01:37:18No.791340962+
いや真実しらされてない上に人生にあれこれ押し付けられたスカーレットが可哀そうでしょ!
1821/04/10(土)01:39:31No.791341460+
>いや真実しらされてない上に人生にあれこれ押し付けられたスカーレットが可哀そうでしょ!
いい相手見つかったんだしいいだろ!
1921/04/10(土)01:39:38No.791341485+
>いや真実しらされてない上に人生にあれこれ押し付けられたスカーレットが可哀そうでしょ!
そんなスカーレットにも理解のあるサブトレーナーがいます
無敵かこの親子…
2021/04/10(土)01:40:53No.791341746+
I'm your father
2121/04/10(土)01:43:56No.791342374+
i know♡


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