「むむむ！ビビっと来ました！シラオキ様よりお告げアリ！ｻｱｻｱ来なさい理解のあるSSR彼くん！！」
ﾋﾟｪｪっとした動きでフクキタルが山の中から一つの写真を取り出す。
写真の男は男気に溢れ、大人の落ち着きと貫禄を兼ね備えているであろう人物だった。しかし――
「ヤクザはちょっと……」
ものすごく見覚えのあるトレーナーだった。
「そうですか……ではでは、リセットしてかしこみ〜！ﾌﾝｷﾞｬﾛ!!!」
「背も高い。気品と教養も感じる。さすがメジロ家のエリート、マックイーンのトレーナー……だが、」
ゴールドシップとの奇行が目立つのが玉に瑕だな。問題はそのキズが致命傷レベルなことだ。

その後も出された写真はどれもどこかで見覚えのある男たち。
「どうです！？」「確かに陰気な男より明るい奴が好きだが、物理的に発光してるのはちょっとな…」
「ではコレ！！」「すまんが赤ちゃんプレイしてる男は理解できそうもない…」
「ﾌﾝｷﾞｬﾛ！」「……女じゃないか。私にそっちの趣味はない」
おい。いい加減私も疲れてきたぞ。

「むむううぅ！！次こそ引き当てます！オイデマセ〜！ﾗｯｷｰｸｯｷｰﾓﾝｼﾞｬﾔｷｰ!!　……、…………。」
いつも以上の変な鳴き声で写真を引き抜いたフクキタルの動きが止まる。
そのままジっと、写真を見つめたまま動かない。
「フクキタル？」
いったいどうした？そう思った瞬間、首元をぬるりと生温い風がそよいだ気がした
「あ、すみません。次でしたね。……さあ、どうぞ」
さっきまでの騒がしさが嘘みたいに落ち着いた様子で、フクキタルはニコニコとその写真を差し出した。
マチカネフクキタルの、トレーナーの写真を。
「…………」
身体に何かが入り込んでくるような悪寒がした。
写真から視線を外し、顔を上げる。フクキタルはニコニコと笑っている
「どうですブライアンさん？」
「いや、……まぁ、その……」
全身を何かが這い回るような不快感を感じ、満面の笑みを浮かべるフクキタルから思わず目を逸らす。
……目を逸らした先、怪しげな開運人形が両手でバッテンポーズを決めていた。……サンキューシラオキ。

「…い、いまいちピンと来ないな。私にとっての運命の人ではない、ようだ…」
絞り出すような返答だった。
フクキタルの表情も、態度も、いつもと何も変わらない。
輝くような笑顔のままじっとこちらを見つめている。
やがてその表情がシュンとしたものに変化する。
「そうですかぁ。今日はなんだか調子が悪いです、はっ！？もしや邪気が溜まっているのでは！？！？」
落ち込んだと思ったら、お祓いをしなくては！とまた騒ぎ出す。いつもの彼女だ。
…………もし、私がこの男を選んでいたら何が起こったのだろうか。あまり想像したくない。
ふと怪しげな開運人形を見るとぐったりとした姿勢で倒れていた。サンキューシラオキ……。

「ﾊｲﾊｰｲ!!んじゃ次はﾎﾞｸね！ボ・ク！！ぴったりの人がいるからさ！」
「まだやるのか…」

もう今日は帰って寝たい。そんな私の気持ちもおかまいなしと、テイオーが次の写真を見せてくる。
その人物は………え？

「ね？どう？この人は？このテイオー様が自信を持って紹介するよー！」

そこに写っていたのはトウカイテイオーの、トレーナー。
テイオーが恋した男で、生徒会長シンボリルドルフと付き合っているはずの男。
……いや、その…駄目だろ。これは。駄目だろ。
「いいじゃん」「やろうよ」「オススメするよ」「応援するから」「信頼できる人ﾀﾞｶﾗｻｰ」
ぴょんぴょんと飛び跳ねるようにテイオーが私の周りを回る。
笑っているはずなのに、声は弾んでいるのに、表情だけが見えない。
「ね？なんで駄目なの」
やがて唐突にステップをやめ、テイオーが真正面でピタリと停止した。
思わず後ずさりそうになるも気合で耐える。

「だ、駄目なものは駄目だ…！」
この空気に飲まれぬよう、強い口調で断固として跳ね除ける。
そうだ、駄目なものはダメ。それだけだ。そう私は三冠ウマ娘。自分を強く持て！
姉貴と義兄貴の関係を邪魔することなど許されないように、横恋慕など恥知らずな真似が私がするものか！
「ふーん、そっか」
返答を聞いたテイオーはそっけない素振りを見せた後、ニヤニヤとした笑みを浮かべていた。
「嬉しいなぁ…そうだよね。駄目なものはダメだよね。ボク嬉しいよ。ブライアンがそう言ってくれて」
耳から耳まで届くようなニヤニヤとしたテイオーの笑顔。
……私の答えは、正しかったはずだ。

それからしばらく、私はやっと二人から解放され、ぐったりと椅子にもたれかかっていた。
どんなレースを走るよりも遥かに疲れた一日だった。
会議室を掃除するハルウララ…さんの背中を見ながら、私はぼうっと天井を見つめる。
そうしてポツリと、呟いた。

「人の恋愛に口出しするものじゃないな」
「そうだね」

第六回会議は、失敗した。

そうだね

シラオキ様人形呪いのアイテムじゃなかったんだ…

ウララちゃんは頼りになるなぁ

こ、怖い…

実装されたらトレーナーがつくからそいつ見てからでも遅くないよな
なあに、数々の変態トレーナーを見てきたのだ。これ以上は変人は来ないだろう（慢心

開運人形がいい人？いい人形？だった

フクキタルは何で闇を抱えてるの…？

ここのウマ娘は闇をかかえないといけないルールでもあるんだろうか

テイオーこれどういう感情なの？

テイオーはこれ脳が破壊されてない？
会長だけじゃ足りなくなったの？

>ウララちゃんは頼りになるなぁ
でもこれ絶対ナリブラからこの答え引き出すために二人を止めずに黙ってたよね

タブーを犯した共犯者になろうという誘いを断れる純粋さを羨ましく思い、
同時に猫がなぶるような嗜虐の喜びを同時に感じているものと思われる

テイオーの感情は「会長もボクと同じ目にあえ」なのかそれ以上の深淵の感情なのか

>シラオキ様人形呪いのアイテムじゃなかったんだ…
呪いか祝福かなんて本人の気の持ちようではないだろうか？

やっぱり人選間違えてるよこの会議

もう自分のトレーナーが奪われる屈辱とかより背徳感の方が勝ってないかテイオーは…

ウララは賢い
テイオーとフクちゃんはもう救えないかもしれない

>テイオーこれどういう感情なの？
ナリタブライアンがテイオーのトレーナーを選ぶのは
イコール会長から恋人を奪うって選択を肯定するってことだから
ブライアンがそれを良しとしたならテイオーも会長から奪っても良いしブライアンがトレーナーとくっ付けば「会長もボクと同じ目にあう」ことになる
でもブライアンが「ダメなものはダメ」「間違ってる」って否定した
テイオーの目の前で生徒会のブライアンが会長のことを否定してくれた。会長が間違ってるって言ってくれた
だから嬉しくて笑ってる

サンキュー人形

フクキタルはニコニコと笑っている

>やっぱり人選間違えてるよこの会議
このシリーズのキブライアンは他人が自分の思うように動く事を求めるタイプだから
自分に対して正論など吐かず同意のみを返しそうなのを集めたのだろう
しかし集まったのは深淵の怪物だったが

フクキタルはまぁ…トレーナーが責任トレばそれ以上酷いことにはならないからまぁ…

ウララさんは頼れる

>だから嬉しくて笑ってる
歪んでるよ！

物理的に発光してるのが良いんじゃないかい

フクキタルはかぷかぷわらったよ

三冠がテイオーの提案を肯定する
→人から取ることを肯定する。会長の行動も許されるしテイオーが奪い取っても許されるものだと認める
三冠がテイオーの提案を否定する
→人から取ることを否定する。会長の行動は許されないものだとテイオーの前で意思表示したことになる

フクキタルは自分の幸運の象徴である運命の人を他人に取られる事を許すわけないからな…

開運人形これお姉ちゃんじゃ…

>「……女じゃないか。私にそっちの趣味はない」
これはマヤのトレーナーちゃんかな？

>だから嬉しくて笑ってる
どう答えてもテイオーの望む答えにしかならないですよねこれ
否定しても肯定しても

テイオーの脳が破壊されて闇が漏れ出してる…

でもこの質問するテイオーみてフクはなんでこいつそんな質問して奪いに行かないんだとか思ってるんだよね‥‥

キブライアンと姉貴を宗教にハマった女帝から救ってくれるかもしれんな
開運人形

フクキタルのトレーナー選んでたらフクキタルから殺されてた可能性高いんだよね？

ビワハヤヒデ以外のトレーナーはたぶんみんなそうなんだろうけど 特にフクのトレーナーは一回縁切れて なんならシラオキ様からも縁切られて別のイーヴィルスピリットが見つけてきた我々の知らない誰かなアトモスフィアを感じる

>フクキタルのトレーナー選んでたらフクキタルから殺されてた可能性高いんだよね？
まあ狙われる事にはなっただろうな

フクキタルにとってフクトレは仲が深まる以前に運命感じる相手だからな

会長が生徒会室で惚気てるのを聞いてると窓の外からテイオーがのぞいてるのが見えるとかありそう

このフクキタルとテイオーはいきなりスイッチ入るから怖いんだよ

会った瞬間に200年添い遂げると決めた相手を奪うのは大変だからな…

>フクキタルのトレーナー選んでたらフクキタルから殺されてた可能性高いんだよね？
フクはそんなことしないよ
湿度は極限まで上がる

>どう答えてもテイオーの望む答えにしかならないですよねこれ
>否定しても肯定しても
単純に好みじゃないとかつまらない男だとか
そんな男にお前もいつまでも執われるなとか
そういう否定の仕方なら望む答えではないかも

イエスを選んだら会長のやった横恋慕を認めることになるけどテイオーが会長から奪ってもいいことになるし
ノーを選んだら会長の行動そのものが許されないものだとブライアンが宣言したことになるのか

この手の作品の運命の人補正の強さは尋常じゃないからな…

怖いよお…
幸いなのはこれ以上闇の深そうなメンバーがいないことか

>「会長もボクと同じ目にあう」ことになる
同じというがそもそもテイオーとトレーナーは付き合っていたんです？

もっとこうマヤとか呼ばないんですか…？

>もっとこうマヤとか呼ばないんですか…？
マヤは成功者特有の正論で殴ってくるかもしんないじゃん？

マヤはパフェ食べられたから来ないよ

>同じというがそもそもテイオーとトレーナーは付き合っていたんです？
テイオーの主観的にはNTRだが客観的にはBSSでしかない
でも話してるのはテイオーだから

流石三冠取ってると違うなぁ…

フクキタルもテイオーも目の光が無さそう

>怖いよお…
>幸いなのはこれ以上闇の深そうなメンバーがいないことか
…それはどうかな？

>>フクキタルのトレーナー選んでたらフクキタルから殺されてた可能性高いんだよね？
>フクはそんなことしないよ
>湿度は極限まで上がる
ここのフクキタルはトレーナーが別のウマ娘も担当することになって
そっちに取られそうになったからマジな襲撃の準備までした娘だから
それが偶然事故に合ってラッキーって言ってたけど事故にあってトレーナーの前から消えたことがラッキーなんじゃなくて
もともと事故にあわせるつもりだったのに手を汚さずに済んでラッキーなんて言うレベルの

これ以上に闇を抱えてそうな子の候補が思い浮かばないけどいるのか…

このメンバーと一緒にいて正気でいられてるブライアンはすごいな

>流石三冠取ってると違うなぁ…
…ボクは取れなかったからダメだったのかな？

>このメンバーと一緒にいて正気でいられてるブライアンはすごい
ウララさんはマトモだし正論で闇から引き戻してくれるからな

ここのテイオーって根っこの部分は「良い子」だから
三冠に否定されたのが嬉しいってのもそれじゃねぇかな……

ウララさんはめちゃくちゃ真っ当に恋をして成就させたんだろうな…

狂気しかねぇ…

どれだけ痛い目にあっても会議をやめない不屈の精神が三冠の秘訣なのかもしれない

>これ以上に闇を抱えてそうな子の候補が思い浮かばないけどいるのか…
この三人も一見闇など微塵も抱えてなさそうな奴ばかりだろ
ウマ娘も一皮剥けばその本性など分からん

>ウララさんはめちゃくちゃ真っ当に恋をして成就させたんだろうな…
有馬取ってURA優勝して温泉旅行も行ってるからな…

「いいじゃん」「やろうよ」

三冠バさんはもう自分の幸せを探しに行った方がいいんじゃないか

ウララは他の人を見る隙を与えなかった
フクキタルは恋敵を消そうとした
テイオーは何もできず脳が破壊された

やっぱウララと1対1で話すのが正解だよこれ

>ウララさんはめちゃくちゃ真っ当に恋をして成就させたんだろうな…
不可能と言われた夢を成就させたがその代償として
無数の人生をループさせられた

『ビワハヤヒデ恋愛成就会議』レギュラーメンバー
ナリタブライアン
ハルウララ
トウカイテイオー
マチカネフクキタル
開運人形

ダーク・トウカイテイオーはメチャクチャにしてやりたい気持ちをコントロールできない…

>三冠バさんはもう自分の幸せを探しに行った方がいいんじゃないか
第2回ナリタブライアン恋愛成就会議を？

今回の開運人形でフクキタルが本当に善意であれを渡してきたんだなって思った
それはそれとしてあれはなんなんだとは思うけど

シラオキ様への感謝を植え付ける人形ってなんなんだ…？

>不可能と言われた夢を成就させたがその代償として
>無数の人生をループさせられた
盧生みたいな試練食らわされてるな…

>それはそれとしてあれはなんなんだとは思うけど
姉の立場から会議に参加しているのかもしれん

テイオーは早く卒業するなりして新しい恋を見つけるか実はドッキリとか勘違いオチで幸せにしてやってくれ‥‥

>盧生みたいな試練食らわされてるな…
幾多の敗北の記憶がウララさんの心を研ぎ澄まし
幼かった心はすり減ってしまったのだ

>耳から耳まで届くようなニヤニヤとしたテイオーの笑顔。
口裂け女とかチェシャ猫みたいなヤベー笑顔だよこれ

テイオー凄い笑顔浮かべてるんだろうけど目は笑ってなさそう

怪文書というよりSSみたいにキャラ立ってきたな……

数万年規模のループの記憶を叩き込まれて悟りを開いたウララさん…

たぶんフクキタルはテイオーが喋ってる間「なんでこいつここまで闇抱えるくらいなら自分から奪い返しにいかねーの馬鹿じゃねぇの？」ってニコニコしながら思ってるよ

もうこの会議は中止したほうがいい

しかし候補に自分のトレーナーを混ぜておく辺り
フクキタルにもテイオー願望があるんだろうか？

>もうこの会議は中止したほうがいい
姉と義兄の恋路はどうするんだ！？

>しかし候補に自分のトレーナーを混ぜておく辺り
>フクキタルにもテイオー願望があるんだろうか？
多分色んな人を片っ端から入れただけだと思う
そんな願望あるなら襲撃する事もないだろうし

このままだといつかナリタブライアンも狂気に呑まれる

>しかし候補に自分のトレーナーを混ぜておく辺り
>フクキタルにもテイオー願望があるんだろうか？
今後万が一があるかもしれないから今のうちに言質をとっておくことで、その万が一があったときにこの言質を盾にできる

>しかし候補に自分のトレーナーを混ぜておく辺り
>フクキタルにもテイオー願望があるんだろうか？
選ぶのはシラオキさまだからね
全員分入れとかないとね
それはそれとして引いたら圧かけるね

>姉と義兄の恋路はどうするんだ！？
放置していてもいずれくっつくだろ！

>姉と義兄の恋路はどうするんだ！？
>「人の恋愛に口出しするものじゃないな」

>このままだといつかナリタブライアンも狂気に呑まれる
…「気ぶり」って本来はキチガイって意味だぞ

周りがゴタゴタしてる中で牛歩ながら真っ当に恋愛してるビワハヤヒデが地味にすごくない？

>周りがゴタゴタしてる中で牛歩ながら真っ当に恋愛してるビワハヤヒデが地味にすごくない？
三冠ウマ娘自慢の姉貴だからな

育成キャラへ追加されるまでにナリブは逃げ切れるのだろうか

マヤは女トレーナーちゃんだから参考にならないと踏んだか

>育成キャラへ追加されるまでにナリブは逃げ切れるのだろうか
声優変更に伴う収録のやり直しがあるからまだ時間はかかるかも
姉貴と会うのにジャージで現れるあたり私服モデルも無さそうだし