二次元裏@ふたば

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149580 B21/04/05(月)22:43:40No.790156036+ 23:47頃消えます
トレーナーさんと一心同体の躍進を続け、念願の天皇賞制覇も果たし。
その後も長距離レースでもメジロの名に恥じない成果を出し……そしてそろそろ引退、卒業の迫るある日。
メジロ家では親族を集めた食事会が開かれました。そこで発表されたのはメジロに属するあるウマ娘の婚約について。恥ずかしそうに、幸せそうに報告する彼女を見て、私も心が暖かくなります。私も、こんな風にあの人と祝福を……。

想像の翼が羽ばたきかける最中、ほんのわずかに視線を感じました。常に感じ続けた、問われるようなプレッシャー。
……マックイーン、あなたはどうなの?です。私も成長したもので、この圧力すら心地よく感じます。
「マックイーン君は、引退後はどのような予定があるのかね?」
私は自信を持っていくつかの予定やレース関連の仕事について答えました。そして、生来の負けず嫌いからか、つい、勢いでその言葉が出てしまいました。
「……私もお付き合いさせていただいている男性がおります。近いうちにご紹介できるかと思いますわ」
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/04/05(月)22:44:09No.790156224+
食事会がさらに華やいだものになりました。
「いやー彼女に続いてマックイーン君まで。優秀なウマ娘が続けて婿取りとは、メジロ家も安泰ですな」
その後、お祖母様までも相手がどのような人なのか知りたいなど話が盛り上がりました。
良いタイミングで、メジロ家のウマ娘にふさわしい、めでたい、完璧な報告ができたと思います。
……彼、トレーナーさんに一切話を通していないことを除いては。

彼との関係を思い返してみました。
メジロ家にふさわしいという点ではOKでしょう。彼にその覚悟がなければ私の輝かしい偉業もありえませんでした。
この間一緒にカラオケに出かけたのはカラオケデートですわ。二人で温泉旅行も行きましたし……そういえばあの言葉はもはや告白です。
少し前にはトレーナーさんのお部屋で一緒にスポーツ観戦もしましたし……あれはラブラブカップルでよくあるおうちデートでしょう。その時聞いた言葉などは間違いなくプロポーズではないでしょうか?
ただ、どれも確認はしていませんし、返事もしていません。
「外堀……外堀を埋めて確約を得なければなりません」
私はつぶやきました。
221/04/05(月)22:44:41No.790156421+
不安になったので先達に相談することにしました。
「なになに?マックイーンがボクに相談なんて珍しいじゃん」
あまり人気のないカフェテリアの片隅、正面に陣取ったトウカイテイオーの左薬指には指輪がキラリと輝いています。
なんと、こともあろうか、この無敵のテイオー様、昨年専属トレーナーと学生結婚を果たしたのです。前代未聞の出来事でしょう。
本人は「ボクは無敵のテイオー様だよ?」で押し切り、理事長も承認ッ!祝福ッ!(?)されたらしいので表立っては誰も何も言えません。
「その……テイオーがトレーナーさんにプロポーズをいただいた経緯を聞いてみたくて……」
何度も耳にしてはいたのですが、大半は聞き流していたのでよく覚えていませんでした。
「えーそんなこと聞きたいのー?恥ずかしいなあー」
321/04/05(月)22:44:56No.790156497+
その後は怒涛のノロケ話でした。まとめると……。
「あのね、トレーナーの部屋のベッドの上でね、トレーナー、ボクのこと好き?って聞いたらね、好きって答えてくれてね。結婚したい?って聞いたら結婚したいって言ってくれてね。じゃあ今すぐ結婚しようよって言って隠してた結婚届を出したらトレーナーったらものすごく汗かいてね。でもサインしてハンコ押してくれたんだ。トレーナー、ボクのことがめちゃくちゃ好きだからしょうがないよねー」
……なんでしょうかこれは。全く参考になりません。
散々喋り尽くしたあと、テイオーはニヤッと笑いました。
「マックイーンはさ、トレーナーさんのプロポーズを待ってるの?」
「なっ!」
「攻めなきゃダメだよー。いくらステイヤーって言ってもさ、そろそろ差しにかからないと追いつかないんじゃない?」
こちらを煽ってくる余裕の顔が腹立たしくて仕方がありません。
421/04/05(月)22:45:55No.790156849+
トレーナー室に向かうと真剣そうにトレーナーさんが資料を読んでいました。
「何の資料ですか?」
問いかけても返事がありません。そっと後ろに回り込むと……来季の選抜レースを受けるウマ娘の資料のようです。どの娘もスラリとした足を出した姿の写真が添付されており、若々しく可愛く見えます。私も負けていないはずですが、それでも敵愾心が生まれてしまいます。
「若い子ばっかり見てますわね」
「うおっ!驚かさないでくれよ……選抜レースに出る子達だからもちろん若いよ。……来年はマックイーンもいないし、新しく担当を持たないと……」
私はいなくなり、新しい娘が入る。当たり前のこととわかっていますが、心に荒波が立つのを抑えられません。
521/04/05(月)22:46:16No.790156953+
「この子とかどうでしょう?良い足をしてますわ」
彼の肩に顎を載せて資料を覗き込み、あえて自分と正反対の娘を選んでみました。
「スプリンターか……マックイーンでの実績からステイヤーの育成を期待されてるんだよなあ」
もちろん新しい挑戦もしてみたいけど、とトレーナーさんは笑いました。……この人は、私の気持ちをわかっているのでしょうか。私があなたと離れるのがどれほど寂しいのか……あなたは同じ想いじゃないのですか?
恨み口が零れそうになります。こんなことしている場合ありませんのに。攻めなきゃ、というテイオーの顔が頭をよぎりました。震えそうになる口から決意の言葉を出そうと思った途端、彼が振り向きました。
「新しいウマ娘を立派に育てて、誰からも文句の言われないような、メジロの名にふさわしいトレーナーになったら……結婚して欲しい。マックイーン」
あまりの衝撃で言いたいこと、考えていたことをすべて忘れてしまいました。
嬉しい……涙が溢れます。私ははいと返事をしようとして……。
621/04/05(月)22:46:39No.790157078+
気づきました。
これからスカウトするウマ娘が立派になるまで最低3年はかかるでしょう。それまで私を待たせるつもりでしょうか。
緊張と期待を目に浮かべながら、私を見つめてくるトレーナーさん。この人は、いつもどこか少し抜けているのです。
……まさかテイオーを倣うことになろうとは……私は彼の手をギュッと胸元で握りました。常人なら痛みが出る程度に。
「ダメです」
「いててっ……えっ?」
「今、結婚して欲しいと言ってください」
721/04/05(月)22:51:25No.790158548そうだねx15
脳が破壊されるかと身構えたけど杞憂でよかった
821/04/05(月)22:52:31No.790158915+
一心同体が過ぎる
いいよね…
921/04/05(月)22:52:52No.790159020そうだねx3
まさに一心同体
1021/04/05(月)22:53:17No.790159160そうだねx2
どんな子を見てても(やっぱマックイーンの方がいいなぁ)って思ってんだろうなこのトレーナー
1121/04/05(月)22:56:37No.790160179そうだねx14
何とかぴょい成分いれようとしたけど
脳内トレーナーが「マックイーンはそんなことしねぇ〜!」
ってなって入れられなかった
結局ゲロ甘になってしまった
1221/04/05(月)22:57:13No.790160367そうだねx7
脳内トレーナーは有能だな…
1321/04/05(月)22:58:29No.790160771+
脳内トレーナーはしっかり者だな…
1421/04/05(月)23:01:16No.790161705+
>結局ゲロ甘になってしまった
いいぞ…もっともっとゲロ甘トレマク怪文書を書いてくれ…
1521/04/05(月)23:05:31No.790163118+
ゲロ甘マックイーン怪文書は血糖値を上昇させストレスを緩和する
1621/04/05(月)23:06:20No.790163438+
脳内審議しっかりしててえらいぞ〜いいこーいいこー
1721/04/05(月)23:07:34No.790163856+
かみのこーかみのこー
1821/04/05(月)23:15:07No.790166474+
マックイーンは甘いもの好きだからな…その怪文書はいくらでも甘くても良いんだ
1921/04/05(月)23:32:49No.790172037+
マックイーンの正統派怪文書は脳がとろけるのでもっと書いて


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