人知れず（ドトウやアヤベさんといった盟友には知られてしまったが）葛藤していたオペラオーだが、ある日状況が大きく動いた。遠征先のホテルで予約トラブルがあり、ツインルーム１室しか空きがなかったのだ。困り果てた様子のトレーナーに、オペラオーは「覇王」らしく語りかける。
「何、ボクは君と同室でも一向に構わないよ。この程度のアクシデント、覇王にとってはそよ風のようなものさ。『誤解を招く』？　暗愚な外野など捨て置けばいい。君がそんな男ではないと、ボクは知っているからね」
堂々とした口ぶりに安心したのか、トレーナーはオペラオーと同じ部屋に泊まることを了承した。ここで念を押しておくが、オペラオーは決して下心など持っていなかった。ただ「覇王らしい」選択をしただけだ。だが、その選択が自分の首を絞めることになると、その時のオペラオーは知らなかった。

（どうしようどうしようどうしよう！）
ホテルの狭いバスタブに縮こまって、オペラオー……ボクは唸っていた。さっきトレーナーの湯上がり姿を見て、逃げるように浴室に飛び込んだのだ。彼の濡れた髪や備え付けのナイトガウンから見える脹脛のせいで、心臓がレースの時みたいに激しく音を立てている。同室でいいと言った自分の判断の甘さたるや、砂糖菓子のシロップ漬け並だ。
そろそろ浴室を出なければならない。それはつまり、ボクの湯上がり姿をトレーナーに見られるということで、それは何というか、すごく恥ずかしい。パジャマを持参していたのがせめてもの救いだろうか。意を決してバスタブから上がる。きっちりと身繕いをしてから浴室のドアを開けると、部屋の温度がやけに涼しく感じられた。

トレーナーはデスクで何か書き物をしていた。ボクの気配に気づいたのか、顔を上げてこちらを見た。何か言わなければと思った瞬間、頭がくらりと揺れた。思わずその場に膝をつくと、トレーナーが血相を変えてボクのそばに来てひざまずく。大丈夫、ちょっと湯あたりしただけだよ、と言いながら、ボクは顔を上げられないままだ。鼓動はますます速くなっている。今、この顔を見られたくない。それなのに、トレーナーは俯いたままのボクの肩を掴んで起こした。目と目が合う。
「ぁ……」
思わず上がったか細い声。顔が熱い。この至近距離で、彼にボクのこの顔を、みっともなく弱々しい顔を、見られている。
「は……覇王にあるまじき、失態だね。情けないな」
何もかもを誤魔化したくて、何とか口を動かし、笑ってみせた。なのに、トレーナーは笑わない。なぜか真面目な顔でボクを見たまま、言った。
オペラオーは情けなくないよ、と。

「……っ！！」
その言葉を聞いた途端に、ボクの胸の中で何かがとけていくのを感じた。どうしようもなくなって、トレーナーの肩口にぽすんと額を預ける。驚く彼に、少しこのままでいさせてくれ、と頼むと、それ以上は何も言われなかった。
恋心は美しくも強くもない。少なくとも今のボクはそう思う。だから、覇王に恋などいらない。でも、今だけは、この感情にひたらせてくれ。……誰とも知れぬ相手に乞いながら、ボクは目を閉じた。

抱けー！

良いね…

また新手の怪文書が……

恋心に揺れる自分と覇王としての自分の間で揺れてるオペラオーいい…

オージ怪文書か
素晴らしいじゃないか

覇王の牙城が崩れたか…

新潟面の力はすばらしいぞ！！

新潟文書いいですね…

>新潟文書いいですね…
死海文書みたいに言うな

だ
新
隠
ね

開き直ったらクリスマスのガン攻めと温泉旅行のめんどくさい彼女攻撃の両刀で来るぞそれでもいいのか！？

俺はそれを望んでいる

指輪の意味がとてつもなく重くなるのいいよね…

これはかなり新潟

新潟って強弱ある概念なの！？

まさかシナリオで逆プロポーズされるとは思わなかった
それはそれとして恋人としてのオージかは指輪贈られたい

こういう王子様系女子がメスになるの好き…

なんだい就寝前におアツイじゃないか…

まさかオージにどきどきさせられるとは思わなかった
普段バカやってる奴が青春しだすとギャップで好きになってしまう

各勢力がついに動き出した感がありますよね

オージは裏も覇王だからこんなこと思わない！って気持ちと
いやでもここまで言わせるくらいのトレーナーと会ったとしたらこれはこれでありだな…って気持ちがせめぎ合ってる

そうだよな
オージも女の子なんだよな

>>新潟文書いいですね…
>死海文書みたいに言うな
むぅ…新潟文庫シリーズ…