Aさんは、ぬいぐるみを愛するあまり、包装のビニール袋から出していなかったのです。汚れることを恐れ、ほんのわずかな塵一つでさえも、その純粋な愛らしさを損なうことを許さなかったからです。
「毎日、ビニール越しに抱きしめ、愛を注いでいるんです」
そうAさんは言いました。
それからというもの、Aさんの日常は変わりました。ぬいぐるみをかばんに忍ばせ、時折取り出しては眺め、そしてまた丁寧にしまう。最初は微笑ましく見守っていた友人たちも、やがてAさんの前でぬいぐるみの話題を出さなくなりました。

そんなある日のことです。寮に暮らすAさんと友人たちの間で、一枚の掲示が話題になりました。
「最近、寮内で大きな鳴き声が聞こえる。ペットは禁止。注意されたし。」
誰かがこっそり持ち込んだのかもしれません。しかし、その鳴き声は日に日に大きくなり、さらには大きな軋みとともに、部屋そのものを激しく揺さぶるようになりました。

さらに追い打ちをかけるように、寮で水漏れの騒動が起きました。調べてみると、とある場所のフローリングの奥、天井が腐っていたらしいのです。その場所はAさんの部屋でした。修理のため、Aさんはしばらく部屋を空けなければならなくなりました。

そして、引っ越しの朝。
友人が、荷物を持って歩いていくAさんと出会いました。しかし、挨拶をしようと上げかけた手を、おろすことになりました。Aさんの腕の中に奇妙なものがあったからです。
全体的に白っぽい袋で、玉虫色に光を反射していました。まるでビニール袋にシャボン液を何層も重ねて乾かしたような…
そのわずかな隙間からちらりと除いた黒い瞳。

その瞬間、友人はすべてを理解しました。

そんな友人の気持ちを知ってか知らずか、Aさんはにこやかに挨拶をします。友人もなんとか平静を装い、発話を返します。
会話の中で、Aさんは全くぬいぐるみに触れません。友人もまた、ぬいぐるみには触れません。

数十秒ほどの短い会話を終えると、Aさんは歩いていきました。友人はホッとした気持ちで、その背を振り返りました。すると
そのぬいぐるみがＡさんの肩越しに瞳をのぞかせていました。
その眼には、一切の光の反射がなく。ぽっかりと空いた穴のように、真っ黒な瞳がのぞいているだけでした。

それからというもの、Ａさんはぬいぐるみをかばんにいれてくることはなくなりました。
雰囲気も以前と変わらず明るいままです。
ですが友人は心のどこかで考えずにはいられませんでした。
もし、もしあの時、ぬいぐるみについて尋ねていたら…と

「愛されたぬいぐるみ」
おしまい。

急にホラーが来た

第四夜来たな…

愛されちゃったね、シーザリオ

よく分かってない俺は多分ホラーに向いていない

この話最近ここで見たような…

>愛されちゃったね、シーザリオ
これ見るまでよくわからなかったのに…おぞましさを後出ししないで…

>青い毛並みに、くりくりとした瞳
ここで気が付かなかった俺の落ち度だ

流石にイージスガンダムは出てこないか

パペシコはホラー