二次元裏@ふたば

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229811 B25/01/30(木)00:13:19No.1277902947そうだねx1 03:28頃消えます
『マチュ、来るよ!』
「んぁ……?」
ふと気がつくと、私はコクピットの中にいた。
これは夢かと思ったけど、その割にかけられた声は緊迫感があって。
「って、シュウジ? じゃあこれってクランバトル、来るっ!?」
意識を拾って、ジークアクスが回避する。桃色の何か、鋭いもの。遠くから? 撃たれてる?
避けた拍子に飛んできた意識が私に刺さる。
<当たれっ!>
「ひいっ!? 何何何! 痛いっ!」
『マチュ! 落ち着いて! すぐ次が来る!』
「痛い痛、えっ、あ」
死の恐怖を感じるよりも早く、私は熱いものを浴びせられて消し飛んだ。
キラキラの中に混じっていく中で、私の意識はシュウジとぶつかる白いやつを見ていた。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
125/01/30(木)00:13:41No.1277903052+
「ぎゃーっ!?」
「ちょっとアマテ!? どうしたの!」
ひどい悪夢で目が覚めた。
……
「夢でまでクランバトルしてたの? 呆れた」
「うん。なんかツルツルでビリビリなやつ」
「何それ」
まともな人間のやる事じゃないクランバトルを、夢の中でまで参戦したと聞いたニャアンは冷たい声で突き放してきた。
ツルツル、は撃ってきた相手の見た目。ビリビリ、はそいつの気持ち。触っただけで痛くなる。
「キラキラの中にいるみたいなんだけど、全然綺麗じゃないんだよね」
「もっと人間に分かるよう話して欲しいんだけど」
キラキラ未経験のニャアンには抽象的すぎたらしい。私もあっという間にやられたから、細かく説明出来ないんだけど。
225/01/30(木)00:14:01No.1277903155+
「あれもガンダムだって」
「シュウジ! でもシュウジのと全然違くない? ツルツルしててさ」
「うん。でもガンダムだって、ガンダムが言ってた」
「ガンダムが言ってたんならガンダムかぁ……」
同類センサーでもあるのか、キラキラを通じて知ったのか。とにかくシュウジのガンダムから見て、あのツルツルはガンダムらしい
すごいビリビリしてるのに。あれは中の人だったのかな?
「頭痛い……当たり前みたいに夢を共有しないでもらえる?」
ニャアンは眉間を揉んでた。
325/01/30(木)00:14:20No.1277903250+
その晩。また私はジークアクスに乗ってた。
『マチュ。今日はいけそう?』
「バッチリ! 昨日みたいにやられたりしないから」
多分キラキラを通じて繋がってる夢の中、寝ぼけてない私にはハッキリとビリビリが感じ取れる。
「てか気配強すぎ! 何アレ!?」
『来る!』
また桃色の光線が飛んでくる。避けてもビリビリが突き刺さって痛い痛い!
嫌になるなぁ、もう!
<落ちろ!>
「そう簡単にっ!」
ジークアクスもいつの間に持ってたのか、とにかく銃で応戦する。緑色の光線がツルツル目掛けて飛んでいき、全部外れる。
「はっや!」
『一緒にやろう、マチュ』
「うん!」
425/01/30(木)00:14:37No.1277903348+
二人がかりで光線を浴びせてるのに、全く当たらない。
キラキラで何となく当て方も相手の行き先も分かるのに、実際の動きが食い違う!
<そこだっ!>
「嘘!? 私が撃ってるのに、ぎゃーっ!?」
『マチュ!』
キラキラに溶けていく私が見たのは、続けて2発避けた後3発目に撃ち落とされるシュウジの姿だった。
ツルツルめぇ……
「あ痛っ! うっぐぅ……ベッドから落っこちるって何時ぶりだろ」
ツルツルのビリビリめぇ……!
525/01/30(木)00:14:55No.1277903449+
「ぎゃーっ!」
「ぎゃーっ!」
「ぎゃーっ!」
連日連夜、私とシュウジはツルツルにやられ続けた。シュウジと思いつく限りの工夫を重ねても、全く勝てる気がしない。
一応キラキラしてるのに、あんまりにもトゲトゲだ。
「ツルツルめぇ……っ!」
「はぁ……もう戦うのやめたら」
それはもう呆れきった声でかけられたニャアンの言葉だったけど、不意にそれは大切な事のように思えた。
頭の奥を閃きが駆け抜けていく。
「そうかも」
「え……何が?」
「ありがと、ニャアン!」
「何が!?」
625/01/30(木)00:15:13No.1277903547+
感じるようになって間もない私は当然、シュウジだって何でも分かる訳じゃない。
キラキラは全ての答えが詰まってるような所じゃないから、私達はどうするか自分で選ぶんだ。
「シュウジ!」
「マチュ、聞こえたよ」
そうしようと決めた。そして夜が来る。
<またか……このぉっ>
「うーん、落ち着いて感じるとビリビリって言うより、イライラだったのかな」
『悪い事したかも』
ビーム(って言うらしい)を避けながら、私達は武器を捨てる。
クランバトルにシチュエーションが似てるから、先に撃たれたから、流れで戦ってた。
せっかくキラキラで繋がってるなら、戦わなくても良いんじゃないかって。ニャアンが教えてくれたんだ。
725/01/30(木)00:15:30No.1277903621+
<何だ、この感じ……敵じゃない、のか?>
「わ、ビリビリしない。そんな感じだったんだ」
『ガンダムのパイロット、同い年くらい?』
「ごめんね! なんか流れで戦わなきゃって思っちゃったから!」
<一体どういう、うわっ!?>
「どひゃあ!? キラキラが、すっごい!」
『渦巻いてる……』
キラキラの嵐の中で、私達とツルツルはいろんな事を伝え合った。
学校のテストと違って、きっと正解はないんだけど。
戦ってやっつけるより、良い答えを選べたんじゃないかなって思った。
825/01/30(木)00:15:47No.1277903726そうだねx1
「ああいうキラキラも、また見たいね!」
「うん」
「あなた達ジャンキーみたい」
「その例えはひどくない!?」

fin
925/01/30(木)00:16:05No.1277903824そうだねx4
「何の夢だったんだ、アレは……」
戦争をしていた頃の自分に戻り、ガンダムを駆って毎夜見知らぬ敵と殺し合う夢。
だが敵は、敵ではなかった。
「銃を下ろす。俺には、出来そうもないな。だが……」
思い切りの良さは見習いたいと思った。
ふと、戦士の心得を説いてくれた人が頭をよぎった。
「あの人も、こんな気持ちだったのだろうか」
軟禁生活ですっかり鈍った身体が、今はやけに熱い。
少しくらいハジケても良いかという気持ちになっていた。
「地下にMSでも隠し持ってみるか? ははは、どうせならガンダムが良いな」
1025/01/30(木)00:16:52No.1277904090そうだねx5
光っていく!
1125/01/30(木)00:18:04No.1277904478そうだねx2
閃光弾の素材使わせてもらいました
ありがとうございます
1225/01/30(木)00:19:10No.1277904855+
スレッドを立てた人によって削除されました
ペットボトルのジンジャーエール飲みながら読ませていただきました
ジンジャーエールの成分表示表の方が面白かったです
1325/01/30(木)00:22:04No.1277905854+
またカタログが見えなくなったぞ
1425/01/30(木)00:22:28No.1277905982+
閃光弾眩しい…
1525/01/30(木)00:26:16No.1277907280+
>またカタログが見えなくなったぞ
>閃光弾眩しい…
シュウジどこ!?
1625/01/30(木)00:27:54No.1277907829+
うーん…ナイスだね!
1725/01/30(木)00:28:28No.1277907994そうだねx5
>シュウジどこ!?
近くにいるよ
1825/01/30(木)00:29:43No.1277908331+
「「面白い」」
1925/01/30(木)00:50:19No.1277914214そうだねx4
混線ネタは本編でもありそう
2025/01/30(木)00:53:28No.1277914989そうだねx1
アーイイ…キラキラアーイイ…
2125/01/30(木)00:57:00No.1277915872+
まさかと思ったらそういう…いいねぇ…
2225/01/30(木)01:05:41No.1277917635+
あぁ軟禁時代か…
2325/01/30(木)01:14:34No.1277919324+
一体何者なんだ…
2425/01/30(木)01:28:00No.1277921814そうだねx1
深夜に眩い閃光たすかる
2525/01/30(木)02:30:53No.1277929078+
閃光弾怪文書助かる
2625/01/30(木)03:17:27No.1277932350そうだねx1
かなりの力作だがなぜこれをキシリア閣下ではなく私に?


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