二次元裏@ふたば

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176700 B25/01/06(月)20:05:53No.1270254584+ 21:30頃消えます
は……? なにこれ、首輪?
ジョークグッズ……じゃ、ないよね。これ、本革だし。
ベルトかと思ったけど、どう考えてもサイズが違う。小さすぎる。
それに、もう一つの箱……。振るとじゃらじゃら音のなるそれを開けてみる。
やっぱり。
首輪につけるチェーンが入っていた。
なんなのこれ?
どういうつもり?
真意を問いただそうとLANEを開くと、アイツからのメッセージが届いていた。
「クリスマスおめでとうタイシン!! プレゼント、気に入ってくれると嬉しい! 明日から肌身離さずつけてくれ!」
アタシはスマホをベッドに叩きつけた。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
125/01/06(月)20:06:16No.1270254690+
バカじゃないの。バカじゃないの。バカじゃないの。
バカじゃないの。バカじゃないの。バカじゃないの。
アイツ、明日あったら絶対蹴っ飛ばす。今度ばかりは一切手加減しないから。
クリークさんにばれないように、ベッドの中に首輪を隠して、悶々としながら夜を過ごした。
「タイシンタイシンタイシ〜〜ン!! クリスマスプレゼント、見せあいっこしよ〜よ!! ね、ね!!」
朝の教室。チケットの大声がわんわん響いてうるさくって仕方がない。
こーゆーのは無視。ぷいっと顔を逸らす。
「興味深い話だな。私も混ぜてもらおうか」
げ。なんでハヤヒデはこの手の話題には悪ノリしてくるわけ?
それに、二人ともやけに自信満々だし。なんなの、うざ。
ってかプレゼントって、あんな首輪、持ち歩くわけないじゃん。……いや、一応持ってきてるけど。
225/01/06(月)20:06:36No.1270254809+
「まずは先行して私から行かせてもらおうか。ふふ、私はこれだ」
そう言って右手を差し出すと、薬指の指輪がきらりと輝いた。
うそ。
「あーー! 指輪だー! ハヤヒデたち、ほんっとーに仲がいいんだね!」
ふふんと得意げなハヤヒデ。一方でアタシは理解が追い付いていなかった。
ハヤヒデのトレーナー、こんなに大胆なプレゼントを渡すようなタイプだったっけ……?
「ハヤヒデ、アンタ、それ……」
「はいはいはーい! じゃあ次はアタシの差しで勝負だーー! じゃーん! アタシはこれー!」
ああもう、質問しようと思ったのに。ほんっとーに空気の読めないヤツ。
するとチケットはスカートをまくり上げてスパッツ丸出しの格好になった。
「は……?」
唖然とするアタシとハヤヒデ。でもチケットはまったく意に介さず笑顔のまま。
「ブラジャーとパンツとスパッツ! トレーナーさんが三セット送ってくれたんだ! えへへ、似合ってる?」
325/01/06(月)20:06:58No.1270254937+
「なにそれ……下着をプレゼントしたってこと? ありえない……」
ほんとはもっとキツいこと言おうとしたけど理性でなんとか抑え込んだ。
「えー!? なんでなんで!? 太ももにこんなかわいい刺繍がしてあるんだよ! ほらほら!」
「チケット、私たちに見せるのはいいが、ここが学園であるということも忘れないでくれよ」
あ、そっか、とようやくスカートを元に戻す。学園じゃなかったらずっと見せてるつもりだったわけ?
「チケット、はっきり言うよ。それ、キモいから。ていうかキモす――むぐっ」
ぎ。と最後まで伝える前にハヤヒデに口を塞がれた。
そのまま抱え込むようにして廊下まで連れていかれる。
「ぷはっ、なにすんの!」
「タイシン、人には人の事情というものがあるんだ。我々には見えない理によってチケットたちは動いているんだよ」
「だったら何? キモいことには変わりないでしょ」
「彼らの中にも文脈というものがあるんだ。私たちも尊重しなくてはいけないよ」
「はぁ? あんなのを認めろってわけ? ないでしょ、普通」
425/01/06(月)20:07:17No.1270255048+
「これは理論を突き詰めた私だからこそ言えることなんだが……方程式は一つだけじゃなくウマ娘の数だけ存在するんだ」
またワケのわからないことを言い始めた。
「つまり、十把一絡げにひとつの解法を使い回していればいいってものじゃない。そのウマ娘に最適な方法を選んでやる必要があるんだ」
「それが今の話とどう関係しているわけ?」
「わからないか? 察しの良いタイシンのことだからとっくに気が付いていると思ったが」
ふん。
要するに他人を認める器のデカさを持てってことでしょ。ハヤヒデのそういうとこ、ほんとウザい。
「それに、時としてヒトは予想外の行動に出ることがある。驚異の踏み込みで懐に飛び込んでくることがあるんだ」
言うと、ハヤヒデは右手の薬指を掲げて、うっとりと頬を赤らめた。
「私たちも、その思いに答えてやらなければ……な」
アンタ、バナナパフェ見たときみたいに目尻がだるっだるになってるの、気付いてる?
525/01/06(月)20:07:36No.1270255158+
アタシはろくろく昼寝もできずに河川敷に立っていた。練習まではまだ時間がある。
指輪を贈られたハヤヒデ。下着を贈られたチケット。そしてヒトの"驚異の踏み込み"……。
……あの首輪もそういうこと?
アタシは首をぶんぶん振って否定した。ないない。ありえない。
第一、首輪って。要するにそれ、アタシを屈服させようってことでしょ?
主従関係だのなんだの体のいい言葉を使って、本音はアタシを支配したいんでしょ。
それじゃ、アタシをチビだの貧弱だのと罵ってきたアイツらと何も変わらないじゃん。
最っ低。怖気が立つ。
……やっぱり、この首輪は返そう。そんで一発、蹴りを入れてやる。
「あら、タイシンちゃん。こんなところでお散歩ですか?」
顔を上げると、クリークさんが道案内をしているところだった。
脇にいる老人と、大きなゴールデンレトリバーに、何やら口頭で道を伝えている。
625/01/06(月)20:07:58No.1270255301+
「ここで大丈夫ですか? いえいえ、また何かあればお声をかけてくださいね」
伝え終わったのか、レトリバーに先導されて老人が歩き去っていく。
「……おっきい、犬だね」
何故だか赤い首輪が目についた。
「はい、盲導犬なんだそうです」
「盲導犬?」
存在は知っていた。視覚に障害のある人を介助するための特別な訓練を受けた犬のことだ。
「はい、首輪に繋がれてはいますけど、立派なパートナーなんですよ」
725/01/06(月)20:08:18No.1270255429+
レトリバーは主人の顔をちらちらと伺いながら、左に右にと障害物を避けている。
「お互いのことを信頼しきっている関係性、ふふ、素敵ですね〜」
首輪をしていても、実際は対等な関係。むしろ、首輪をしているほうが導いている。
……そんなの、あるんだ。
「ふふっ、タイシンちゃん。それはクリスマスプレゼントですか?」
アタシは慌てて首輪を背中に隠した。
「ちっ、違うから! これは、そういうんじゃないから!」
「あらあら、恥ずかしがらなくてもいいのに〜」
825/01/06(月)20:08:42No.1270255553+
「……もし、もしこれがプレゼントだったとしたら、クリークさんはどう思う?」
こんなことを聞いてしまったのは、何か思うところがあったからか。
「すごくいいと思います」
笑顔を絶やさずあっさりと言ってのけるクリークさんに圧倒された。
「私も、よく人から誤解されるんです。トレーナーさんに何か強要されてるんじゃないかって」
そう言うと、ポケットから何か小さな物体を取り出した。
「おしゃぶり……?」
「はい。昨日、新しいおしゃぶりをプレゼントしたので、古い方を持ち帰ってるんです」
おしゃぶりをプレゼント? 理解の範疇を越えすぎていて声が出なかった。
「でも、私はそんな人たちにこう言っているんです。『これが私たちのあるべき形なんです』って」
あるべき形……ハヤヒデはそれぞれに方程式があるのだと言っていた。
「だからいろんな関係性があっていいんですよ♪ 恥ずかしがることなんてありません」
クリークさんは優しくアタシの頭を撫でた。
「ふふ、いいこいいこ。その首輪をした姿をトレーナーさんに見せてあげてくださいね」
……バカみたい。
925/01/06(月)20:09:04No.1270255687+
トレーナー室。アイツが来るのを待ってる。
姿見の前で。プレゼントの首輪を身につけながら。
「サイズ、ぴったり……」
ちょうど指が二本入るくらいの余裕がある。渋い赤色もいいアクセントに思えた。
そわそわして落ち着かない。どんな顔してアイツに会えばいいんだろう。
もし、興奮して襲い掛かってきたらどうしよう?
強引に鎖を引っ張って、床に組み伏せて、四つん這いを強要してきたらどうしよう。
ぶんぶんと首を振る。そんなこと、絶対するわけない。万が一やってきたら股間を蹴り上げてやる。
すると、廊下の方から暑苦しいゴツゴツとした靴音が響いてきた。
来る。
先ほどとは別種の不安が押し寄せてきた。これまでの関係性がすべて失われるのではないかという恐怖がふつふつと湧いてくる。
……大丈夫、だよね?
信じて、いいんだよね?
扉のすりガラスにアイツのでっかい体が映った。
1025/01/06(月)20:09:29No.1270255853そうだねx5
フジキセキ:
困ったね。
ヒシアマゾン:
まさかクリスマスプレゼントで誤配とはねえ。もう部屋はわかってるんだろう?
フジキセキ:
うん。ナリタタイシンの部屋だった。宛名が書いてないから混ざっちゃったんだね。
ヒシアマゾン:
うちの方でも伝えておくよ。じゃ、良いお年を。
フジキセキ:
良いお年を。
1125/01/06(月)20:10:15No.1270256135+
なんでサイズぴったりなんだよ
1225/01/06(月)20:10:52No.1270256374+
夢オチじゃないのか…
1325/01/06(月)20:12:30No.1270256980そうだねx15
こんなの教え子に送ってたの誰だよ!
1425/01/06(月)20:12:44No.1270257093+
宛先は確認したのか姉貴
いや再確認はしなくていいぞ
1525/01/06(月)20:13:49No.1270257516そうだねx4
実家で犬を飼ってる子にとかだろ…多分…きっと…
1625/01/06(月)20:13:55No.1270257550+
首輪が必要そうなウマ娘…
スズカかな?
1725/01/06(月)20:14:08No.1270257614+
ヒソヒソ...
1825/01/06(月)20:15:41No.1270258190+
>なんでサイズぴったりなんだよ
タイシンと同じぐらいの体格……繋がったな…
1925/01/06(月)20:16:36No.1270258559+
姉貴かわいそ…
2025/01/06(月)20:17:15No.1270258775そうだねx7
このチケゾーは…
2125/01/06(月)20:17:32No.1270258884+
>首輪が必要そうなウマ娘…
>スズカかな?
タイキにブラストにデュランダルに…
2225/01/06(月)20:21:01No.1270260081+
チケットに関しては運動用の下着って考えるとギリギリアウトくらいか…?
2325/01/06(月)20:21:16No.1270260163+
そんな…
デジたんに首輪をつけるだなんて事…
2425/01/06(月)20:34:40No.1270264931+
タイシンキャッツ可愛い
2525/01/06(月)20:36:11No.1270265491そうだねx1
もう終わりだ🐱の学園
タイシンへの本当のプレゼントは何だったのか
2625/01/06(月)20:37:09No.1270265851+
そこから夜のおさんぽの日々に…
2725/01/06(月)20:39:11No.1270266565+
下着はまあ本人たちが喜んでるならいいとは思う…
3サイズまで覚えてないと買えないんだよな…
2825/01/06(月)20:40:26No.1270267038+
書き込みをした人によって削除されました
2925/01/06(月)20:42:41No.1270267862+
チケゾーへの下着は素なのかよ
3025/01/06(月)20:43:46No.1270268228+
フジさんのところじゃないか…?
3125/01/06(月)20:44:05No.1270268327そうだねx3
ひっでぇプレゼントばかりだ…
3225/01/06(月)20:45:35No.1270268867+
>タイシンと同じぐらいの体格……繋がったな…
チヨ…
3325/01/06(月)20:48:50No.1270270068+
学生相手に左手薬指にピッタリの指輪を!?
3425/01/06(月)20:51:08No.1270270849+
首輪じゃないにしても肌見放さず付けてくれ系のプレゼントはちょっと重い気がする
3525/01/06(月)20:52:26No.1270271302+
左手につけろ姉貴
3625/01/06(月)20:53:04No.1270271507+
>>なんでサイズぴったりなんだよ
>タイシンと同じぐらいの体格……繋がったな…
ライス…?
3725/01/06(月)20:55:07No.1270272217+
タイシンサイズは結構いるな
3825/01/06(月)20:57:15No.1270273016+
薬指に指輪であっ夢オチだな?と思ったのに夢じゃなかった……えっチケゾーに下着を…?
3925/01/06(月)21:02:39No.1270274946+
指輪も誤配じゃなかったのか…
4025/01/06(月)21:11:14No.1270278007+
しかしクソボケがハヤヒデに指輪を…?と思ったけどこの世界のハヤヒデトレはクソボケじゃないのか
4125/01/06(月)21:13:41No.1270278916+
>>タイシンと同じぐらいの体格……繋がったな…
>チヨ…
チヨわんこ…


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