「そうか、もうこんな時期か……」
月も傾き始めたのを見て、この世界に来てからあまり気にしていなかった時間に気づく。
時計を調べてみれば、もう少しで日付が変わる。
本日は大晦日、年の瀬、年末年始、まぁ色々いい方はあるが。
要するに西暦が以降するタイミングである。
毎日欠かさず鍛錬している調理器具を置き、以前から用意してあった生地に手をかける。

「ｽﾋﾟｮｰ……」
八戒の野郎は寝こけてやがる。
というのもコイツ、日が暮れるとすぐに眠い眠いと言い出して大体20時きっかり頃になるとぐっすり眠っちまうからだ。
デジタルモンスターってのはみんなそんなもんだと説明されたが未だに慣れん。
生活リズムまでデジタルってことか？
逆に疲れないもんかね、少し位夜ふかしや早起き程度出来なくて。
まぁそんなことは今はどうでもいい。
「ﾊﾋｭｰ……」
中途半端で絶妙にムカッ腹をくすぐってきやがる寝息をスルーし、生地に粉をまぶし均等に切り分け、麺状にしていく。

「よし、始めるか」
並べたるは焜炉3つ。
一つは麺を茹でる寸胴鍋。
一つは揚げ物用の中華鍋。
一つは“ダシ”のための鍋。
昆布、魚介、キノコなどでダシを取り、紹興酒と醤油で味を整える。
「ウン、まぁいいだろ」
別に客に出す訳でもない。
自分好みの味を適当にチャッと仕上げていく。

「ネタは……今あるものでいいか」
こっちも適当にキノコやエビに衣を付けて揚げていく。
オレとしちゃあいい香りが立ち込めるが、奴さんは起きる気配がない。
いつもの事だが、普段はあれだけ食欲魔神なのに寝ている間は無反応なのは不気味だ。
そのへんのスイッチもデジタルで出来てるということなのだろうか？
一度も腹が減って起きてきたということがないから、そうなのかもしれない。
つくづくリアルの生物とは違う作りをしているものだと思わされる。
「おっとォ」
くだらない事を考えていたら火を通しすぎかねなかった。
あぶねえあぶねえ。
コゲた揚げ物なんて食えたもんじゃねえからな。

あとは麺だ。
規定の時間茹でたら、シメるために冷水を通す。
これは個人的な作り方だが、このシメたままの麺にダシをかけるとヌルくなっちまうので、
ダシの中にシメた麺を入れてひと煮立ちさせるのがオレ流だ。
そのため茹で時間は短めにしている。
このひと煮立ちで麺を仕上げるわけだな。
「さて、と」
ダシごと椀に盛り、揚げを盛り付けたら完成だ。
あとはこいつを叩き起こせばいいだけ。

「オラ起きろ」
「ふげ」
足でゲシゲシと背中辺りを蹴飛ばして文字通り叩き起こす。
コイツは頑丈なので、多少乱暴に扱っても問題ないのだ。
「むにゃ……、うーんなぁに料理長……。まだ寝てるんだけど」
寝ているコイツを叩き起こすことはあまりないが、多少の愚痴だけで済むからやはり問題ない。
「オラ、食え」
「はい？」
そして作った料理を突きつける。
「なにこれ？」
「何ってお前」
「年越しそばだよ」

「…………トシコシソバ？」
「まぁ、知らねえだろうな」
デジタルワールドにそういう風習が無いことは知っていたからな。
「リアルワールドじゃあ12月31日の夜には蕎麦を食う風習があるんだよ」
「……なんで？」
「あー……。いろいろだ」
理由はゲン担ぎで様々あるが、答えるのが面倒なのではぐらかす。
「いろいろかぁ」
それで納得するから問題はねえんだ。
「で、食うのか食わねえのか」
「むにゃ……、食べる」
眠気を抑えながらもいざ起きたら食欲に抗えないのか、椀と箸を受け取る。

ふと時計に目をやる。
まぁ、ドンピシャというわけじゃないが、いい塩梅だろう。
「んじゃ、明けましておめでとさん」
「？　なにそれ」
「年賀の挨拶だよ」
「ネンガって何？」
「いろいろあんだ」
「いろいろかぁ」
ズルズルと蕎麦をすすりながら、年が明けていく。

妙な世界に飛ばされて、妙なことに色々巻き込まれて、妙な事態が色々あった年。
まさか異世界で年を越す事になるとは、以前のオレに言ったら正気たれとブン殴られていただろうな。
今度は一体どんな年になることやら。
「あっ、淡い風味だけど美味しい！」
「当たり前だろ、カカカカ」
月の明かりが、蕎麦を啜る2つの影だけを妙にはっきりと映していた。

ｵﾜﾘ

今年も終わりですね(フライング)
ご査収ください。

つまんね

流石のャャャも年越し蕎麦はスタンダードなやつか…

ャャャ公式お久しぶり！
元気そうでなによりや！

ャャャは案外こういう時節ものは忠実に作ってそうなイメージある
料理対決になるとね、うん

>流石のャャャも年越し蕎麦はスタンダードなやつか…
中華そばは蕎麦ではないからな…

さて
年末なので…まぁ…煩悩を禊ぐというか…
皆さんに告白しなければならないことがありましてねぇ…
実はですねぇ…秋山ャャャくんなんですが…
>ャャャ公式お久しぶり！
>元気そうでなによりや！
別にこの怪文書を書きまくってる自分は初出の「」じゃないんですよ
はい、実は公式じゃないんです
全部ファンアートとファン怪文書だったんです
今まで言うタイミングが掴めず誤解を招いてしまい大変申し訳ございませんでした
許してくれるだろうか？許してくれるね
グッドイモゲンチャー

待って？？？

そうなの！？
…………そうだったの！？

気軽に衝撃の事実ぶちかましてくれるじゃん

…？？？
…！！！？？？

いや…スプシモンを見て心を痛めてはいたんですよ…
公式じゃないんだよな……って
でも…まぁ…本物の公式「」から言及もないし…混乱を招くかな〜…と黙っていて…

びっくりしたよ！？
今年一番びっくりしたよ！！

衝撃の事実すぎる…

はっきり言って面白いから許すが…

まあスーナヤをずっとやっている「」もいるから不思議ではないが…

あれ天蓬元帥モンとかも公式じゃないさんのほう？

そうだったのか…

>あれ天蓬元帥モンとかも公式じゃないさんのほう？
はい
テンホウモン周りは全部捏造でございます
おい勝手にやるな撤回しろ等の苦情が来ていないので二次創作の範囲で収まっているのかなと認識していますが
ャャャ公式「」が嫌がってるようだったら言ってくれよな！マジで！今更だけど！

……えっャャャの新規イラストとか全部ファンアート…？？

じゃあなんでお前そこまで書きまくってんの？
と疑問に思う「」も多いことでしょう
理由はたった一つ…たった一つのシンプルな答えだ
『鉄鍋のジャンとチョ・ハッカイモンのコンビが好きだから』
>……えっャャャの新規イラストとか全部ファンアート…？？
Exactly（そのとおりでございます）

紛れもない愛ね…

たまにものすごい刺さり方してるキャラいるよなイモゲンチャー…

こんだけ刺されば本望だろう…

来年も筆が乗ったり興が乗ったり面白そうなクロスオーバー相手がいたりしたら執筆したく思うので
あいつまたやってるよ…的な目で見ていただけたら幸いです
>はっきり言って面白いから許すが…
そしてこういう事を言われると……最高に嬉しい……！

>まあスーナヤをずっとやっている「」もいるから不思議ではないが…
俺もいつか怒られる日来るのかなって思いながらビクビクして気ぶってるよ
我慢できない抱かせる

>鉄鍋のジャンと
ダメだって！

>ダメだって！
しょうがないジャン！

こんなスレにもコピペ荒らしが来ているようなので管理してます
ご了承の程を

>こんなスレにもコピペ荒らしが来ているようなので管理してます
>ご了承の程を
年の瀬をお題絵祭りに粘着して過ごすと決めたゴミだ
容赦なく消していけ