【西東京のとあるバー】 浩一郎:「ここにきてくれたということは俺の依頼を見てくれたってことでいいね」 クンビラモン:「依頼人側でアポとってないんだからこちらはそのようにとらえるぞ」 浩一郎:「さて、わざわざ来てくれたというのにダラダラするのは申し訳ないし概要を説明しようか、の前にこいつにサインを」 『書類が数枚封筒から取り出される』 浩一郎:「見ての通り同意書って奴さ、当然行く先は危険、報酬は高額だが命の危機にかかわることを俺たちはする」 クンビラモン:「帰るなら今の内ってわけだ、で、どうする?」 浩一郎:「サインしたか……いいね、そう言う無謀さ嫌いじゃない」 クンビラモン:「ならこれを渡しておく」 『タブレットPCとウェアラブルデバイスが渡される』 浩一郎:「そのバイタルブレスがあればとりあえず妨害があってもデジタルワールドを介して連絡をとれる」 クンビラモン:「タブレットの使い方はわかるな?でかいスマホみたいなもんだ、すぐになれる」 浩一郎:「それを起動してくれ、説明しよう」 『タブレットを起動』 浩一郎:「被害者の名前は今井梨沙、ピール・サイバーセキュリティの現社長、最近テレビで見なかったかい、梨をポップにした感じのロゴ」 クンビラモン:「彼女が実家で殺されたんだ、先日22:30分頃……ああ、正確じゃあないのは仕方ない、向こうさんも大層慌てていた」 浩一郎:「その日は今井一家……今井電脳って会社の資産家一族皆様集まって夕食をとっていたらしい、それが20時頃だったかな、で、和やかな夕食とはいかず口論に発展したんだ」 クンビラモン:「仲は全員よくなかった、こいつを」 今井梨沙・長女、今回の被害者、今井一家の閉鎖的環境を嫌って独立したようだ。今回は何らかの事情で実家に帰ってきていた。 今井一郎・結婚は仕方なく行った人間、家族でいるより会社にいる時間のほうが長い前時代的仕事人 今井真理子・見合い結婚で一郎と結婚、何とか家族として節操とするが構築は不可能、子供は3人いるがどれも真理子が何とか説得したらしい 今井健一・一郎の息子、長男、会社の重役だがあまりぱっとした活躍は聞かないが躍起になって何かをしようとっしているらしい 今井恵美・二女、長男と仲が良いいが長女の梨沙とはあまり仲がよくなかった様子 田中智也・今井一家の使用人、梨沙には昔憧れられていたらしいが、今となっては、と、言った仲、事件があった日に口論があったようだ 浩一郎:「これが今回の依頼者一家のリストだ、ちなみにこの依頼を出したのは今井一郎、不祥事を警察には知られたくようだ、株価に差し障るってさ」 クンビラモン:「わかりやすいよな、家族より仕事、会社、株価、ちなみに今井電脳は新興のピール・セキュリティはかなり危険視されてたようだ」 浩一郎:「家族同士でつぶし合い……泣けるねぇ」 クンビラモン:「さて、他に詳しい話は後でしようぜ、さあ、薄汚い金をもらいにお仕事しようじゃないか」