サンダーバニーとバロネスは、オキナワ・メインランドの片隅にある暗黒メガコーポのプライベートビーチにいる。彼らの発見した無人島は、メガコーポにとっていわば宝の山……便宜上は発見した二人に土地所有権があり、その一切を売り渡すことで得られたカネだ。 「キミが決めたことだからいまさら翻すつもりはないけど、本当によかったのかい?」  黒いブラジリアン・ビキニのバロネスが言った。 「もしかしたらもっと値段を吊り上げることが出来たかも。そもそも、私達の島と管理しても……」 「ううん。ウチにはあんなおっきな土地があっても、うまく使えないよ。バロネス=サンに迷惑かけちゃうし、もしかしたら物凄く安く買い叩かれちゃうかも」  サンダーバニーはビーチボールを抱きしめながら答える。 「だから、さっさと手放したほうがいいかなって。おかげで、こうやって誰もいないビーチで遊べてるし」 「キミは奥ゆかしいね。私も見習わなきゃ」 「……無欲ってわけでもないけど」 「そうかな? 私はボンノまみれだからね。余計にそう思うのかもしれない」 「そんなことないよ……」  少年は目を逸らした。 「……?」  バロネスはそっぽを向く姿に首を傾げ、己を見下ろし、にんまりと笑った。 「なるほどね。確かにボンノはあるみたいだ」  無人島で散々貪り尽くした肢体は、女として開発されきっている。加えて甘えることを初めて覚えたせいか、心なしかフェティッシュなアトモスフィアが強まっているように思えた。 「ムラムラしちゃった?」 「……うん」  サンダーバニーは取り繕わず、こくんと頷いた。顔は真っ赤で、鼻から下をビーチボールにくっつけ視線を逆方向へ釘付けにする。 「ところでサンダーバニー=サンは泳がなくていいの?」 「ウチは、なんか海って怖くて……ジツのせいなのかも」  デン・ジツ使いはエテルとの結びつきが強まれば強まるほど、肉体そのものがデンのエレメントと等価になる。サンダーバニーのソウルは最低でもグレーター級のポテンシャルを持つがゆえに、海洋への強い忌避感を抱いていた。 「だから、バロネス=サンだけで泳いでていいよ。ウチはここで涼んでるよ」 「でも私の水着見てたら、ムラムラしちゃうんでしょ?」 「が、我慢するから……」 「しなくていいよ」 「でも……」 「ほら、見てごらん」  サンダーバニーは言われた通り視線を戻した。 「……え」  バロネスは水着を脱ぎ捨て、全裸になっていた。あの無人島で生活していた時と同じように。 「ほらね。水着がなければ、ムラムラも――おや、逆効果だったかな……」  ビーチボールを押し上げるサーフパンツの隆起に、バロネスは目を細め唇を湿らせた。 「もっとよく見てみる? キミがたっくさん耕して、自分専用にしちゃった私のまんこ……♡」  バロネスはビーチチェアの近くでソンキョし、視線を逸らせず赤面したサンダーバニーの鼻先に秘部を近づけ、そこを両手で割り開く。触れるまでもなく溢れた粘液が、ぬちゃりといやらしい音を立てて指を伝った。 「こ、こんな、ところ、で」 「……誰もいないよ、プライベートだもん。キミの好きにしていいんだよ?」  ごくり、と少年の華奢な喉元がうねった。白く濁った本気汁が涎めいて溢れ、媚肉がひくつく。降りきった子宮口がマグロめいてパクパクするのが、覗き込むだけでわかった。 「……おいで♡」  母めいて暖かく、期待と色欲に溢れた言葉がサンダーバニーを誘う――いや、懇願する。立場はどうあれ、バロネスがお願いする側だ。  投げ捨てられたビーチボールが、白い砂浜を無意味に転がる。 「はぁ、はぁ……っ」 「ん……あの島ではすっかりテクニシャンだったくせに……♡」  バロネスは自らの前で立ち小便をするような姿で、体躯に合わぬ大きなモノを挿入しようと悪戦苦闘する姿に保護欲を刺激される。赤く充血した亀頭がもどかしく割れ目をこすり、ぬちゅぬちゅとみだらな音をさせた。開放感と背徳感が、ぞくぞくと尻から脳天にかけて背中を駆け抜ける。 「慌てないで、逃げないから……ぁあっ♡♡」  ずるん、とあっけなく挿入がなされた。バロネスはそれだけで気をやり、思わず尻餅をつきかける。 「入った……ぁ」 「う、ん……動かして、ごらん? ちょっとやりづらいかな……ぁ、あ、んんっ♡」  サンダーバニーは左手をバロネスの尻に添え、右手を膝頭に置いて腰を前後させる。バロネスは軽く抱きしめるように、愛する恋人の背中に両手を添えた。 「そう、上手っ、じょう、ずぅうっ♡ あ、すご、いっ♡ いつもと違うとこ、ぞりぞりってぇ♡♡」  むっちりとした太腿が震え、爪先が折れてしまいそうになるのを堪える。子宮口をどすどすと亀頭が殴りつけ、さっさと奥へ入らせろと喚いた。 「もっと奥、行きたいよね♡いいよ、おいで♡私も、い、く……イく、から♡来てっ♡♡」 「うんっ、ちんちん奥まで入れるっ、全部ウチのっ♡」 「そうだよ♡ぁ、くる――んぉ、おおぉっ!?♡♡」  ずりゅんっ! バロネスの下腹にぽっこりと膨らみが生じた。みっちりと根本まで突き刺さった肉棒が存在感を主張し、バロネスはのけぞりながら密着して絶頂する。 「イ、グッ!!♡♡」  はしたなく濁った声がビーチに轟いた。もはや、暗黒メガコーポの関係者が来るかもしれないなどという些細な懸念は、二人のニューロンには欠片もない。 「んん、ぅ……ぢゅる、ちゅ」  サンダーバニーは抱きつくような姿勢のまま腰を前後させ、目の前で揺れる乳房に吸い付いた。その胸は豊満で、乳輪はやや大きく、乳首は咥えがいがある。 「あ、赤ちゃんみたい、だね♡おっぱいは出ないんだけ、ど――ぁ、またイく、ちんちんでイくっ!!♡♡」 「出るっ!!♡♡」 「ぇ――んぉっ♡ひぃいいっ!?♡♡」  ぼびゅるるる!! アンブッシュめいたけたたましい射精が子宮内で爆発し、バロネスのニューロンも白く灼けた。 「ぉっ♡ぶりゅぶりゅっ、て♡♡オモチみたいなの、出て……イく、イッちゃうっ♡♡んお゛ぉっ♡♡」  射精しながらの容赦ないピストンが快楽絶頂から降りることを許さない。涙さえ浮かべ一心不乱に前後する姿とは真逆の征服的レイプに、バロネスは意識があべこべになりわけがわからなくなった。 「もっと、してぇ……♡♡私のこと、ぐちゃぐちゃのドロドロにして、ね……?♡」 「うん……♡いつもしっかりしてる、いい子なバロネス=サンのこと、たっぷり気持ちよくしてあげる♡」 「あはぁ……♡♡」  抱きしめているのか、抱かれているのか。もはやそれすらもどうでもよく、二匹のけものは日が暮れるまで欲望を貪り続けた。