二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1723039362543.jpg-(315029 B)
315029 B24/08/07(水)23:02:42No.1219552545そうだねx5 00:38頃消えます
デジモンテイマーの怪文書書きました
fu3828645.txt
うちの子が気になってる子に水着を選ぶだけ
うちの子
fu3828657.jpg
相手の子
fu3828656.jpg
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
124/08/07(水)23:04:15No.1219553009そうだねx1
暑かった。
デジタルワールドの気候はリアルワールドに対して安定していると聞いたことがある。向こうは大気の動きなどの影響で連日35度に迫る酷暑らしい。だが、デジタルワールドも暑いことには暑い。
特にこの照り返しが眩しかった。高度に処理された水面のテクスチャは降り注ぐ光を緻密に反射し身を焼いてくる。無論、その下を埋め尽くす水のマテリアルは暑さを忘れるほど涼やかな冷感を提供してくれる―――入るものには。
「―――暑い……」
つまり、こうして初めて訪れたプールという概念に慣れず、水に入れないままプールサイドに佇むシュヴァルツには何の恩恵もない。彼の褐色の肌は涼しそうな客たちを眺めながら熱せられるばかりだった。
「ただのおっきい水たまりに見える……」
そんな恨み言を吐いても状況は好転しない。彼はプールなるものの遊び方を知らない。アスタモンに相談しようとも思ったが、パートナーはまさしくこのプールの運営で忙しく手が離せない。
いっその事他にもプールサイド仲間がいれば……そう考えてシュヴァルツは辺りを見回したが、それも徒労だろう。他の客は何かしら遊ぶために来ているのだから―――
224/08/07(水)23:04:37No.1219553133+
「あれ」
そこに見覚えのある人影があった。訂正、見覚えのある角が。以前から数度交流のある少女の頭に乗った特徴的な黒い角、それを視界の端に捉えたシュヴァルツの瞳が微かに喜色に変わる。
少しばかり和らいだ気がした熱気を潜って、角の持ち主、オブシディアナ・アルケアの元へと近づいて行った。
「来てたんだ、アルケア。どうしたのこんな―――」
324/08/07(水)23:04:50No.1219553200+
そこまで挨拶して、熱気が一瞬で凍りついた。明らかに体温が数度下がった。彼女の角に目が行っていて、その下に全く気が付いていなかったからだ。
「―――誰か!?……む、うぅ……我が好敵手か。まさかこのような場所で会うとは、な……」
髪はいつもの銀髪、しかし瞳は下方に揺れ、頬は熱を持ち、言葉は尻すぼみに小さくなっていく。別に、シュヴァルツとの遭遇がそうさせたわけではない。
本当の原因はもっと前、というより初期の状態からあった。彼女が纏う服装、つまりは水着に。一言でいえば、何の変哲もない黒いビキニである―――形状だけで形容するならば。
女性としての羞恥の限界を超え、決定的な領域だけは隠せているという体たらくな小片を、普通のビキニの布面積と言っていいのであれば。
「……何を」
「アルケア。君は何を、着ているの―――!!?」
マイクロビキニである。
424/08/07(水)23:05:13No.1219553330+
「……とまあ経緯はこんなところか。いいかシュヴァルツよ!重ねて言うがべ、別に我はこういう水着が趣味では……」
「落ち着いてアルケア。とりあえず状況は分かって……いやごめん全然わかんない。水着が郵送されるって何?勝負って?プールってそういう感じなの……?」
かいつまんで二人が遭遇するまでの経緯をアルケアに教えてもらっていた。だが、注意深く話を聞いても頭に入らないものがある。脳が理解を拒む突飛な展開だ。
映塚黒白なる人物からマイクロビキニが送られ、それを挑戦と受け取ったアルケアがマイクロビキニでプールにやって来て、ブーメランパンツの黒白と羞恥心に耐える勝負をしていたと言うが……
わからなかった。黒白とは一度だけ面識があったが、シュヴァルツには彼の人相と態度から猥雑な水着を送り付ける様が1ミリも想像できなかったのである。ああ見えて案外サディストなのだろうか?
とにかく、具体的な内容や勝敗の行方までは頭から零れたので忘れることにした。今度黒白に出会ったら……その時彼がとても疲れていなければ聞いてみよう。そのように保留した。
524/08/07(水)23:05:31No.1219553423+
さて問題は振り出しに戻る。つまりは役目を終えたこの黒い恥部隠しをどうするか。
「あの、替えの水着とかは……」
「装いはこれのみだ。勝負服以外を持ち込むのは無粋と思って……」
「水に入って身を隠すとかは」
「……ずり落ちちゃう」
「!……そ、そうだったね。ごめん」
一瞬、アルケアの方を確認してしまった。視界いっぱいに黒い三角形……が全く覆い隠してくれない白い丘が飛び込んできて、シュヴァルツは慌てて視線を逸らす。
このままではアルケアはプールサイドに蹲って身を隠そうともがくことしかできない。とにかく上から何かを被せる必要があるが、それはすぐに解決した。
624/08/07(水)23:05:46No.1219553497+
「と、とりあえずこれ着なよ」
シュヴァルツ自身が羽織っていた白いラッシュガード。とりあえず胸元だけでも隠せれば十分と判断して、脱いだそれを(器用にアルケアの方を無視しながら)彼女に着せていった。
アルケアが上げた腕に袖を通して、最後にジッパーを首元まで上げようとして。
「ひゃんっ」
素っ頓狂なアルケアの声がして、思わずそっちを向いてしまった。
724/08/07(水)23:05:59No.1219553559+
引き上げようとして止まった右手―――その上に鎮座する二つの柔肉が、両端のジッパーに下から、左右から押し上げられる形で前方へと押し出されていた。シュヴァルツの鼻先近くまで。
「―――!?、!!?」
「も、もうよい!閉まらないのは諦めよう!心遣いはこれで十分だ……!」
一瞬で後ずさりしたシュヴァルツに対して、アルケアが両腕で胸を覆い隠す。全体像はというと、ラッシュガードは腕と腹を覆い隠しながらも半分より上を閉められないジッパーから胸は盛大にはみ出し、
下の裾も足りずきわどい角度と面積の下衣を一切隠せていない。長い脚はプールの照り返しで白く輝き、それが丸出しであることを尚更強調させる。
つまりは多少マシになるどころか逆効果である。少なくとも直視してしまったシュヴァルツにとっては。
824/08/07(水)23:06:23No.1219553674+
「……水着買おう」
「ふぇ?」
「やっぱり水着買いに行こう!それはダメだって!ボクお金払うから!」
「あ、あぁ。うむ……では、参ろうか……?」
限界だった。色々な意味で。顔が茹蛸となったシュヴァルツは一気にまくし立てて、その様に押されたアルケアを連れて水着を新調することにした。
目星はあった。マリンパークエーギルに店舗を展開した服飾ブランド、ダーム・デュ・ラック。そこで水着を取り扱っているハズだ。
場所がわからないであろうアルケアをエスコートするべく、シュヴァルツの手が彼女の手を掴もうとして、
「――――――行こう」
その手前で少し躊躇い、ラッシュガードの袖を軽く摘まんだ。先程からどくどくと脈打つ鼓動を、シュヴァルツはそうして抑え込もうとした。

ジッパーを上げた時にビキニの紐が撓み、辛うじて隠そうとする三角形の位置が微かにズレていたような気がしたが、その光景は必死に記憶から振り払った。
924/08/07(水)23:07:00No.1219553882そうだねx2
続きはtxtで
基本スプシに書いた行動内容そのまんまですね
アルケア公式ごめんなさい
1024/08/07(水)23:12:25No.1219555756+
青春してるなぁ
1124/08/07(水)23:13:10No.1219556002+
良いなぁ顔がニヤける
1224/08/07(水)23:13:13No.1219556025+
もっと青春しろ
1324/08/07(水)23:25:05No.1219559620そうだねx1
いいねえ、緑のゲコモンがトノサマゲコモンになっちゃうぜ
1424/08/07(水)23:30:24No.1219561268+
甘酸っぱくいいじゃない…


fu3828657.jpg fu3828645.txt fu3828656.jpg 1723039362543.jpg