二次元裏@ふたば

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121374 B24/07/28(日)07:00:02No.1215781423そうだねx1 09:37頃消えます
朝はへあんな
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
124/07/28(日)07:00:09No.1215781433そうだねx2
すみれ先輩すき
224/07/28(日)07:00:14No.1215781445そうだねx3
わたくしのお嫁さんです
324/07/28(日)07:01:03No.1215781511そうだねx2
ククの嫁デス
424/07/28(日)07:05:36No.1215781898そうだねx3
「それじゃ…お疲れ様ー!」
かのんの声に合わせて手にした缶を軽く掲げ、プルタプを起こす。カシュッと小気味よい音が2つ、部屋に響く。
「んっくっくっ……ぷはぁ〜!!…っぱ夏はビールだね!」
「おっさんか、あんたは」
隣で缶ビール片手に息を漏らすかのんを横目に、ソファへ身体を預けながら缶チューハイを一口啜る。
香料のキツい甘ったるい炭酸が、ほのかなアルコール感と共に喉を落ちていく。
去年のライブTにショートパンツのルームウェア、ヘアクリップで適当に纏めた前髪と学生の頃から愛用するメガネ。さっと作った簡単なつまみ達を雑すぎる格好のまま鼻歌まじりで物色するこの女が、ほんの2時間前まで数万人の観客の前でワンマンライブを行っていたと一体誰が信じられようか。
「今日のライブも良かったわよ、かのん。ただ…」
本当は特に言う事もないのだけれど、一応、マネージャーっぽい事も言ってみる。
「お説教はやぁ〜だぁ〜!!今日くらいは頑張った私を労ってよすみれちゃ〜ん!」
片手にビール、片手に油揚げのピザを持ったほろ酔いのかのんが笑いながら擦り寄り、私の話を遮った。
524/07/28(日)07:06:41No.1215782012そうだねx1
「チッ…わかったわよ、わかったから離れなさいな」
「あー!すみれちゃん舌打ちした!舌打ちしたでしょ!?ひどーい!!」
2本目のビールを開けケタケタ笑うかのんを片手で押しやって、ため息をつく。プレゼントボックスにやたら高価なアクセサリーを入れていく男子諸君や出待ちで黄色い声を上げる女子ファンの皆様に、この姿を見せてやりたい。
こいつ、油揚げピザを口の中でもごもごさせながらロング缶のビールを右手に、爪楊枝に刺さったアスパラのベーコン巻きを左手に持つような女よ。

つまみをあらかた片付け、使った皿と空缶を洗った後、リビングのソファへ戻る。
やたら大きなテレビで流れる深夜のくだらないバラエティ番組には目もくれず、かのんは夜景を眺めているようだった。
「見ないなら消すわよ」
「ん〜…」
リモコンをテレビに向けて電源を切ると、耳障りな笑い声のSEがプツッと途切れ、部屋が静寂に包まれた。
624/07/28(日)07:07:45No.1215782108そうだねx1
ちらりと腕時計を確認すると、短針は既に頂点を超えていた。終電はもうない。タクシーを呼ばないと。
「それじゃ…2日間お疲れ様。私はもう帰るから」
ここからなら自宅より実家の方が近そうだ、と考えながら配車アプリを立ち上げようとしたところで、かのんにスマホを取り上げられてしまった。
「ちょっ…何してるのかのん!悪ふざけはやめて──」
スマホを取り返そうとしてバランスを崩した私は、かのんにソファへ押し倒されてしまった。
「…かのん、一体どういうつもり?」
眉をひそめながらかのんを睨みつける。
マネージャーとしてライブの成功にも尽力したし、かのんの希望通りお家打ち上げに付き合って、手料理が食べたいと言うからつまみまで作ってやった。
もちろんライブの成功はかのんの歌があってこそではあるけれど…いずれにしてもかのんの機嫌を損ねるような事はしていないはずだ。
「どういうつもり、はこっちのセリフだよすみれちゃん…」
724/07/28(日)07:08:53No.1215782230そうだねx1
「…は?」
予想外の言葉に面食らって言葉が出ない私にはお構いなしでかのんは続けた。
「クゥクゥちゃんもちいちゃんも恋ちゃんもきな子ちゃんも四季ちゃんもメイちゃんも夏美ちゃんも冬毱ちゃんもマルガレーテちゃんも…Liella!のみんなはいい思い出になったのに、すみれちゃんだけ…すみれちゃんだけは思い出にできなかったんだよ!!」
「………」
いつのまにか下ろされていた前髪のせいでかのんの表情はよく見えない。
「それでもこの思いは忘れようって…思い出にしなきゃって頑張ってたのに……すみれちゃんがっ…すみれちゃんがうちの事務所にやってくるからっ……!!」
私のスーツのジャケットに、涙が数滴落ちてくる。
「酷いよ…こんなのもうっ…我慢、できないよ…?」
泣き濡れたかのんの顔が近づいてくる。
そっと目を閉じたかのんが、ほんの少しだけ顎を前に突き出す。
そんなかのんに、私は──
824/07/28(日)07:10:02No.1215782331そうだねx1
「えいっ!」
…とチョップをお見舞いしてやる。
「あたーっ!!」
おでこを大袈裟に抱えたかのんがソファから飛び降りた。
「何あんた?女優業にでも進出するつもり?」
ソファの上で身体を起こしながら、ジャケットの皺を叩いて伸ばす。
「えへへ…私、演技もなかなか上手くない??」
アルコールで赤らんだ頬のまま、悪戯っぽくかのんが笑う。
「てんでダメね。ショウビジネスを舐めないで頂戴」
かのんからスマホを取り返すと、私は手早くタクシーを呼んだ。5分以内に来てくれるそうだ。
924/07/28(日)07:11:09No.1215782441そうだねx1
「…ま、芝居にも挑戦してみたいって言うなら、仕事取ってきてあげてもいいけど?」
玄関へ向かいざま、首だけで振り返ってかのんに提案する。
「んー…もうちょっと練習してからにしよっかな」
そう、と応えながら私はかのんの家の扉を開ける。
さすがは億ション、共用の廊下から見える夜景も綺麗だ。
「それじゃ、月曜はオフだから…次は火曜の朝のラジオね。朝早いから一応迎えには来るけど、ちゃんと起きてなさいよ」
はぁい、という気の抜けたかのんの返事を背に、私は手早くドアを閉めた。
「…すみれちゃんの、ばーか」
だから去り行く私の背中にかのんがどんな言葉を投げかけたのか、私は知る由もなかったのだった。
1024/07/28(日)07:18:23No.1215783273そうだねx1
すげ…
1124/07/28(日)07:18:51No.1215783317+
急に
1224/07/28(日)07:23:47No.1215783910+
何か凄い大作来たな…
1324/07/28(日)07:24:32No.1215783989そうだねx4
まぁかのすみはなんぼあってもええですからね
1424/07/28(日)07:24:50No.1215784035+
朝のかのすみは身体に良い
1524/07/28(日)07:26:16No.1215784184+
アーティストかのんとマネージャーへあんな概念
1624/07/28(日)07:28:10No.1215784407+
かのすみ助かる
1724/07/28(日)07:33:45No.1215785086そうだねx1
しかし今朝勝ったのはマルガレーテですね
1824/07/28(日)08:10:12No.1215790569+
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1924/07/28(日)08:13:20No.1215791004+
すみれん!!すみれんではありませんか!!?
2024/07/28(日)09:05:59No.1215804129+
鈍感へあんな


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