※太線(━━━━━━━━━)は語り手の変わる場面転換、細線(─────────)は語り手の変わらない場面転換を表しています。 『』内のセリフは魔界語です ━━━━━━━━━ 「やれ!クーレスガルルモン!」 「わかった!カイ!」 ガルルに向け、俺はホラーを蹴り飛ばす。 「はぁぁぁ!!!」 アイツの一閃がホラーに決まる。 「よくやったぞガルル!…大丈夫だったかカオル?」 俺は鎧を脱ぎ、隠れていた少女に話しかける。 「……だいじょぶ」 「よかった〜」 ワーガルルモンに戻ったガルルが気の抜けた声を上げる。 アレから数日が経ち、俺たちは続けて何体かのホラーを斬っていた。 この世界にホラーがあとどれだけ侵入しているのかはわからないが、これ以上戦いを続けるとなると、そろそろ番犬所に戻っておきたかった。 「はぁ……」 「どうしたんだよカイ?そんなため息なんかついて!」 「魔戒剣に邪気が溜まり始めてる。そろそろ浄化したいが…それにはここから出ないことにはどうにもな…」 「帰る方法は見つかんないし…カオルのパートナーも見つかんないし…これからどうしようかねー…ね、カオル?」 「…うん。」 カオルはずっとこの調子だ。元々こういう性格なのだろうが、まだ小さいのに親元から離されて俺たちと一緒にいるというのもあるだろう。やはり早めに家に帰してあげたい。 …何か手首に違和感がある 「……ん?…あ⁉︎」 「どうしたのカイ?」 「魔導輪…腕輪がない!俺のつけてるやつ!」 やばい…どこで落とした?あれは…! 「ガルル!お前も探せ!」 「探せって言われても…」 「……あの…これ?」 「そう!それだカオル!どこにあった?」 「さっき…カイが鎧着た時に…落ちてた…」 「そう…か。ありがとな」 これはソウルメタルだ。彼女に持てるはずが…変質しているのか? 「あ…の…そんなに…大事なの?」 「ああ。これはガキの頃に死んだ親父の形見なんだ。」 「その腕輪、カイのお父さんのなんだ!…そういえば魔導輪って言ってたけど…なんなのそれ?」 ワーガルルモンは俺の腕輪を覗き込みながら聞いてくる。 「魔導輪ってのはな、中に契約したホラーの意識を宿して補佐させるモンなんだ。話したりしてな。」 「…じゃあ…それも…喋るの?」 「いや、これは中にホラーの意識が入ってないんだ。壊れた時にちゃんと治さなくてな…ま、そんな話は良いだろ?」 俺は話を切り上げ、とりあえず安全を確保できそうなところを今日も探すことにした。 ───────── 「ふむ…まさかこんなところまであるとはなぁ…」 デジタルワールドに来てる人間が俺たちだけなんて思っちゃいなかったが、まさか村の復興やらレイアウトに関わっているとは思わなかった。 「ゴユックリトオスゴシクダサイ」 そう言って部屋を出ていく、土偶みたいなヤツ。 そいつによると、ツカサと名乗る人間がここでしばらく暮らしていて、破壊された街の復興や防衛をしていたらしい。 そいつは今は元の世界に戻っているらしいが、定期的にこっちにも来ているようだ。しばらくここにいれば、向こうに帰ることもできるというわけか。 そいつが建造の指示を出したというゲストハウスのベッドに横たわる。ガルルの毛皮の寝心地も悪くなかったが、やっぱりベッドは落ち着く。そう思っていると、部屋のドアを叩くものがいた。 「誰だ?」 「あの…カオル…」 「どうしたんだ?何かあったか?」 ドアを開けると、カオルがどこか不安そうな様子で立っていた。 「現実に帰る…のかな。私たち…」 「そりゃそうだろ。ツカサとかいうやつがこっちに来たら、帰る時についてけば良い。」 そう言いながら、俺は彼女とソファに並んで座る。 「私…パパに会いたくない。」 「そりゃどうしてだよ?」 「パパは…私のこと大事に思ってないもん。帰ってもきっと…」 「そんなこたないさ。血のドルチェになったお前さんを助けるために色々してくれたんだろ?」 「でもそのせいでホーリーエンジェモンが…!」 「二人ともカオルを助けるために必死だったんだろうよ。」 「そう…なのかな。」 「親ってもんはみんなそうだよ。子供を守るために、時には最良じゃない手だって取る。俺の親父だってそうだった。」 「……そうなの?」 「俺の親父は俺がガキの頃、ホラーから俺を守って死んだんだ。」 カオルが息を飲んだのが聞こえた。 「俺の親父も俺のように称号を持たないハガネの魔戒騎士だった。俺を襲ったホラーを倒せずに、自分を喰って良いから子供だけは助けてくれって命乞いしたんだよ。本当にバカな親父だろ?どう考えたって良い手じゃない。弱いくせに一丁前に俺を守ろうとして死んだんだ。」 「そのあとは…どうなったの?」 「親父を喰ったホラーは黄金騎士っていう最高位の魔戒騎士に倒された。俺は導師に預けられて魔戒騎士になるための訓練を積んで、今に至るって感じだな。」 「そう…なんだ…大変だったんだね…」 「一丁前に労ってくれんのか?カオル………それと」 俺は背後にある窓の外に向かって剣を投げた。 「さっきから盗み聞きしてる行儀の悪いやつは誰だ?」 「す…すすすすみません!!」 「だ…誰…?」 「る…ルクスモンと言います!」 メットを被った天使のような見た目をした子供ほどの背丈のデジモンは、ルクスモンと名乗った。 「勝手に人の話を盗み聞きたぁ…いったいどういう了見だ?」 俺はそいつに近づき、刺さっていた剣を手に取る。 「あの…そちらの方…カオルさんに…なぜかすごい既視感を感じてしまいまして…」 「ナンパにしちゃ随分と下手くそじゃねえか?」 俺はルクスモンに切先を向ける。 「待って…!」 カオルが俺の前に走ってきた。 「あなた…もしかして…ホーリーエンジェモン…なの?」 彼女のその声を聞いたルクスモンの焦点が、一瞬定まらなくなる。 「ホー…リー…そうだ…!私は…!カオル!大丈夫だったのか!」 「また…会えた…!ホーリーエンジェモン…!いや…ルクスモン!」 涙を流しながら抱き合う二人。 「感動的だねぇ………」 いつの間にか現れたワーガルルモンが、涙目で呟いている。 「お前…いつからそこに…」 「えーっとー…カイがー…「どうしたんだ?何かあったか?」って言ってたあたりから?」 「最初っからじゃねえか!!」 ━━━━━━━━━ 翌日。カイはルクスモンが扉を叩きまくる音で目を覚ました。 「カイさん!!!カイさん!!!!カイ!!!!」 「朝っぱらからうるせえよ!なんだ!」 「村の外から来たスティングモンの様子がおかしいんです!変な言葉を喋って次々デジモンを喰ってて…」 「なんだと⁉︎お前はカオルを安全なところに連れてっとけ!俺はそいつのところに行く!」 カイはワーガルルモンを叩き起こし、ルクスモンの示した場所に急いだ。 「テメェは…オレが…倒──────」 『ふむ…少し生臭いが悪くない…』 二人がその場に着いたのは、スティングモンがガワッパモンを喰らう瞬間だった。 「アイツ…!」 牙を剥き出しにするワーガルルモンを制し、カイはライターを取り出した。 魔導火。ライター型の魔道具に蓄えられたそれは、ホラーを炙り出す。 それを向けられたスティングモンの白く濁った目に、魔戒文字が浮かび上がる。 「ホラーだ。構えろガルル。」 『これはこれは魔戒騎士…こんな世界までご苦労様…』 「労ってくれんなら、さっさと斬られてくれよ?」 『そういうわけには行かない。デジモンをたくさん喰らったがやはり人間が一番美味い。お前も喰わせろ!!!」 飛びかかってきたホラーを、鞘に収められたままの剣で殴り、宙に舞ったところをワーガルルモンが殴りつける。 「これで終わりだぁぁぁ!!!」 吹き飛ばされたホラー目掛け、カイは飛びかかりながら刺突を放った。 『甘いな…この程度で倒せると思ってもらっては困る』 その一撃を爪で受け止めたホラーが、カイを蹴り飛ばす。 「ぐぅおぁあっ!!」 「カイ大丈夫⁉︎」 「この程度…!ちょっと効いたな…」 『本気を出させてもらう…!』 ホラーの体が巨大化し、昆虫とホラーが混ざり合ったような姿へと変化した。 「こっちも本気だ…!行くぞ!」 「ああ!ワーガルルモン、究極進化!!!」 カイは鞘から逆手で魔戒剣を抜き、順手に持ち直しながら円を描いた。 右の体側に描かれたそれを剣と共に頭上に掲げると陣が開き、鎧が現れ装着される。 「クーレスガルルモン!」 「お前の陰我…俺たちが断ち斬る!」 鋼の狼達は、剣を構えた。 ───────── ホラーはその能力を生かし、高速移動で二人を翻弄する。 「クソ…!防戦一方じゃ…!」 斬撃を避け、その隙を狙って一撃を入れる。ホラーの攻撃に二人は確実に押されていた。 「はあっ!てぇい!」 クーレスガルルモンの我武者羅な太刀筋では、ホラーに掠ることすらなかった。 「どうしよう…二人とも苦戦してる…」 物陰に隠れ、二人の戦いを見るカオルは、不安そうにルクスモンに話しかける。ルクスモンには、何か考えがあるようだった。 「教授が昔言っていました…人間の持つデジソウルはデジモンを進化させるのだと!カオル、君のデジソウルを私に!」 「でも…私にできるかな…デジソウルなんて…出せないし…デジヴァイス…壊れてるし…」 「大丈夫!カオルならできる!僕は知ってる…君の成長を見てきたから!デジヴァイスにソウルをこめて!」 「…わかった!デジソウルチャージ!オーバードライブ!」 破損したバイオデジヴァイスに、カオルの持つデジソウルが注ぎ込まれる。 デジヴァイスバーストへと形を変えたそれは、光を放つ。 「ルクスモンワープ進化!」 ルクスモンの体は巨大化し、小さい翼は刃で構成されたものとなり、両腕もブレードへと変わってゆく。 「スラッシュエンジェモン!」 銀色に輝く能天使は騎士達を手玉に取るホラーに向け、自らの体を回転する刃とし、斬り掛かった。 「お前…ルクスモンか?」 「助太刀させてください!」 「わかった!一緒に行こう!」 体を巨大な一つの刃としたスラッシュエンジェモンをクーレスガルルモンが掴み、あたり一帯を薙ぎ払った。 『ぐわああぁぁ!!!数を増やしやがって…!』 いくら高速で移動しようが、まとめて薙ぎ払われてしまえば意味がない。 「おいバカ!そういうことやんならもうちょっと周り気にしろ!斬られかけたろうが!」 「カイなら避けられると思ってたし!」 「そういう問題じゃねえよ!」 「まぁまぁお二人とも落ち着いて…敵を倒したわけじゃありませんし…」 揉める二人の隙を突こうと、ホラーは爪を研ぎ澄まし、急速に接近する。 「そうくると思ったよ!とりゃあ!」 カイはその接近に合わせ、ホラーに刃を突き立てる。 ホラーは怯んだものの、まだまだ戦いが終わりそうにはなかった。 「さっさと終わらせてやる!」 カイは魔戒剣に魔導火を纏わせる。 「クーレスガルルモン!これを受け取れー!!!」 魔導火を纏った斬撃がクーレスガルルモンに直撃する。 炎は彼を包み込み、一つになってゆく。 「烈火…炎装!クーレスガルルモン:バーストモード!!!」 蒼い炎を纏った二人の騎士は、ホラーへと向かって行く。 「すごい…こっちも…何かできるかな…!デジソウルチャージ!オーバードライブ!」 「スラッシュエンジェモン!スライドエヴォリューション!」 両腕のブレードと鎧が形を変え、両肩に巨大な盾が装備される。 「ドミニモン!」 能天使は主天使へと姿を変えた。 「おっしゃあ!3人で行くぞ!」 「わかりました!」 緑色に光るエネルギーの刃を出現させ、刺突の構えを取るドミニモン。 「カイ!僕に合わせて!」 「仕方ねえな!」 カイはクーレスガルルモンの肩を踏み台にし、高く空に向かって跳躍する。 『魔戒騎士めぇぇぇ!!!』 「ファイナルエクスキャリバー!」 叫びながら突撃するホラーを、ドミニモンが刺し貫く。 「鋼狼斬!」 それをクーレスガルルモンが斬り上げ、上空へと打ち上げた。 「てぇぇぇい!!!!」 落下の勢いの乗った魔戒騎士の蒼い斬撃。ホラーは体を両断され、滅された。 「ぐっ…はぁ…はぁ…烈火炎装ってやつ…疲れるね…カイ…!」 「こんぐらいで…くたびれてんじゃねえぞ…ふぅ…鍛え方が足りねぇな…!」 「カイだって…ゼェ…はぁ……へとへとじゃん……」 鎧を脱いだ騎士達は、烈火炎装の消耗に喘いでいた。 「お二人とも、大丈夫ですか?」 「…カイ…ガルル…平気?」 カオルとルクスモンは、そんな二人を心配そうに駆け寄ってくる。 「こんぐらい…なんでもねえよ…ただちょっと…寝たいな…」 そう言うカイの後ろで、ワーガルルモンはすでに眠っていた。 ━━━━━━━━━ 数時間後、俺は空間が歪むような気配を感じて目を覚ました。 「何か…来る!」 部屋を飛び出しワーガルルモンを叩き起こした俺は魔戒剣を手に、その気配を迎え撃つため、気配の元へと走った。 村の中心部に強いノイズが生じている。ノイズはだんだんと歪みになり、空間が引き裂け始める。 「何が…来るんだ…?」 「なんだお前ら!アタシたちの敵なら…容赦しないぞ!」 裂け目から現れたのは、緑の髪をした女と人相の悪い男。 「もしかして…お前がツカサってやつか?」 「どうして俺の名前を…」 「なんだそういうことか!すまなかったな剣を向けたりして。」 俺は剣を鞘に納め、ガルルにカオルを連れてくるよう目配せする。 「俺たちこっちに迷い込んできちまってな。帰れなくて困ってたんだよ!この村のデジモンがアンタなら扉を開けるっていうから、ここに泊まらせてもらってたんだ。」 「カイ〜カオル連れてきたよ〜」 ワーガルルモンがカオルとルクスモンを肩に乗せ走ってくる。 「おいツカサ…カオルって…」 「ああ…神月さんからもらった写真の…」 二人はなにやら小声で話している。 「君!…もしかして神月カオルちゃん?」 「あ…あの…なんで知ってるんですか……」 男は懐から写真を取り出す。 「君のお父さんから探してくれって言われてて…」 「あなたたちを疑うわけじゃありませんが…少し質問させていただいてもよろしいでしょうか?まず、あなた達と教授の関係は?」 「えっとー…一言だと説明しずらいな…」 口籠る男。段々ルクスモンの顔が険しくなっていく。 「このレプリクロスローダーでわかってくれないかな…?神月さんからもらって使ってるんだけど…」 「確かにそれは教授が作ったものですね…それに、あのゲートの開き方は教授が作っていたものと同じ…ひとまずは信用してみますよ。」 「ところで…アタシたちがいない間に何があったんだ…?」 村に残る戦いの爪痕に、緑髪の女が疑問を呈す。 あまりホラーのことを知らせても面倒なので、軽くかいつまんで説明する。 「そんなことが…すまない!アンタらには迷惑かけたな…えっとー…」 「カイだ。」 「ありがとうなカイ!」 「礼なら扉を開いてくれるだけでいいぜ?」 「わかった!ツカサ!早く!」 「あ…ああ…ゲートオープン!」 男が手に持つレプリクロスローダーとやらを掲げると、辺りにノイズが走り、空間の割れ目ができる。 なるほど、空間を切り裂いてるようなもんか。 「おいガルル!お前は来るか?」 「どうしよう…カイにはついていきたいけど…」 「おまえぐらいデカいと向こうで目立つぞ?」 緑髪の女の言う通りだ。しかし、俺には考えがあった。 「これに入ってみろ!多分いける!」 右腕につけていた、意識の入っていない魔導輪。 デジモンと言うやつが随分と適当な生態をしていることはここ数日でよくわかった。おそらくなんとかなる。 「わ…わかった!」 データ化したアイツが、魔導輪の中に入ってくる。 「ねえ、これどうなってる?入れてるかな?」 カチカチと魔導輪が動き、声が聞こえてくる。成功したようだ。 「よし…じゃあおまえは今日から魔導輪ガルバだ。」 そう言って、俺たちは裂け目を抜けた。 「……カイ!色々……ありがとう。」 「気にすんな。…親父さんと仲良くな。」 カオル達に別れを告げ、俺は一人、番犬所へと向かった。 ───────── 「では、そのデジタルワールドと言う空間にホラーがいたのは確かなのだな?」 番犬所で剣を清め、俺は神官と話していた。 「はい。すでに出入りの手段は確保しました。」 「よし…では魔戒騎士カイ。おまえにデジタルワールドのホラーを討滅する任を与える。」 「了解しました。」 番犬所を出ると、ガルバが話しかけてきた 「カイ、出入りって…またあの人たちに頼むの?」 「いや、違う。」 俺は抜刀し、目の前の空間を下から上に切り裂いた。 「これ…デジタルゲート⁉︎」 「アイツらのゲートの開き方を見たからな。これぐらいの再現はできるさ。」 俺たちは再びデジタルワールドへと進んでいった。守りし者の使命を果たすために。 ━━━━━━━━━ デジタルホラー:スティング スティングモンにホラーが取り憑いた姿。複眼は白く濁り、触覚はホラーのツノのような形状に変化している。 力を解放することで、エクスブイモンの要素の部分がホラーに置き換わったディノビーモンのような姿へと変化した。 ホラーに取り憑かれた時点でスティングモンのデータは消滅しており、ホラーのものに置き換わっている。 デジモンを食べ飽きていたのか、久々に人間が喰えると喜び勇んでカイたちに襲いかかった。 魔導輪ガルバ 狼を模した腕輪型の魔導輪にワーガルルモンを宿した物。 カイの持っていた魔導輪は、デジタルワールドで戦ううちにソウルデジゾイドへと変質していた。 そのため、ワーガルルモンをその内に宿すことができたようだ。 いざというときはワーガルルモンを呼び出し、共に戦うことができる。 元となった魔導輪はカイの父親が所持していたものであり、彼がホラーに食われた際に破損した。 その後すぐに補修されなかったため、中身のホラーの意識を戻すことができず、ただの腕輪としてカイに携行されていたらしい。 ※男性の意識を持った魔導輪は◯ルバなのでそれに習って ━━━━━━━━━ 神月 カオル 14歳。パートナーのルクスモンとは、彼が転生前ホーリーエンジェモンだった頃からの付き合い。人見知りな性格で、ホーリーエンジェモンに依存気味になっていた。 所持しているデジヴァイスバーストは、破損したバイオデジモン用デジヴァイスにデジソウルを注ぎ込んで変化させたもの。 父親の神月ユウはデジモン研究者であり、ホーリーエンジェモンは彼の助手だった。 ユウは南雲楽音のデジヴァイスバングルや、吉村司のレプリクロスローダー、北条鋭流のデジヴァイス:を開発している。 ルクスモン かつてカオルとユウのパートナーだったホーリーエンジェモンが転生した姿。 当初は彼女のことを忘れていたが、再会したことで前世の記憶を思い出した。 ワープ進化でスラッシュエンジェモンとドミニモンの姿を使い分ける。 ─────────前回のに入れたキャラ説明 バイオホーリーエンジェモン 血のドルチェとなってしまい、生きながらに身体が腐るカオルを救うため、そのパートナーであったホーリーエンジェモンが自ら身体を提供し、バイオデジモンとなった姿。 変身している際は人格がデジモン側のものになっている様な振る舞いをするが、バイオデジモンであるが故にすでにホーリーエンジェモンの意思はなく、カオルが二重人格の様になっているだけである。 カオルと分離された一瞬のみ、本来のホーリーエンジェモンの意思が戻っていた。 ・口元の肌が土気色になっている。 ・背中に試験管の様な物が刺さっている。 この二つの変化はバイオデジモン化によるものだが、 ・右側の羽3枚が黒く染まっている。 ・頭部から黒い角が生えている。 この二つはホラーの血の影響によるもの。 腐食の進行を抑えることには成功しているものの、ホラーの血の影響により通常の個体より明らかに弱体化しており、ヘブンズゲートも使用不可。 神月 カオル ホーリーエンジェモンと融合しバイオデジモンとなっていた少女。中学2年生。 父親がデジモン関連の研究をしており、ホーリーエンジェモンとは幼い頃から付き合いがあった。あまり人付き合いが得意ではなく、ホーリーエンジェモンに依存気味になっていた。 自分のことを気にしてくれない父親への不満から陰我を持ってしまい、素体ホラーに憑依されそうになるが、ホーリーエンジェモンにより助けられる。 しかし、その際ホラーの血を浴びてしまい「血のドルチェ」になってしまう。 そのため、その後も何度かホラーに襲われていたが、ホーリーエンジェモンに守られていたため、捕食されることはなかった。 しかし、二ヶ月が経過したことで体が腐り始め、苦しむことになる。 ホーリーエンジェモンは彼女を助けるため父親と協力。バイオデジモンとなった。 バイオデジモン化の負荷と、ホーリーエンジェモンの意思がすでにないことを知らされたショックにより、二重人格の様になってしまった。 バイオデジモンになってもホラーの血の匂いは消えず、ホラー、そして父親から逃げる形でデジタルワールドに入り込んでいたが、結果的にそれがデジタルワールドにホラーを呼び込む結果となってしまった。 カイに対しては、ホーリーエンジェモンを殺したという恨みと、ホーリーエンジェモンのように自分のことを守ってくれているという安心感、そしてわずかな恋慕の織り混ざった複雑な感情を抱くことになる。 バイオデジモン用のデジヴァイスを所持しているが、分離の過程で破損している。