【ドゥフトモン様は人間がわからない(1)】 <自キャラ> 高円寺 峰子(No279) <お借りしたキャラ> 神羅崎 華蓮(No154) ムラタ サトミ(No291) <お借りしたキャラ(一言出演)> 秋月 影太郎(No68) 赤瀬 満咲姫(No98) アルナブ(No267) 私は人間がわからない。どうやら私は彼女を怒らせたらしい。 己が罰を受けるために設けたしばき部屋も結局来なかった。 なにやら書面を置いて出て行ってしまった。 鉢合わせた時も普段通りの対応をしたら更に癪に障ったらしい。 結果として花蓮が間に入り、その場は流した。 当面は距離を置くことを最善手と判断する。 ◆◆◆◆◆ ドゥフトモンはある事に思考を巡らせる… "人間とはなにか?人間の心とはなにか?" ロイヤルナイツ一の策略家がその難題に頭を悩ませる。 椅子に腰かけているのは金髪メッシュ高円寺峰子(ドゥフトモン)。 その横で黒髪の高円寺峰子はお茶を用意する… そう…コレは高円寺峰子の脳内ドゥフトモン会議室。 「少し一息を入れては…?」 「…すまない峰子。もう…あともう少し…」 2人の周りには多くの人間たち… BVとして働く者たちのプロフィールや顔写真や 今までの事件の流れや経緯も含め 宙に広げられている… かつての私であれば人間などと言う不確定要素は リスク分散の観点から選択肢から外していた。 様々な要素がありBVを設立するに至り、 佐賀消失事変から派生していたデジモンイレイザーによる ミーム拡散を完全に破壊せしめる事に成功した。 ドゥフトモンは完全に増長をしていた。 BVは一定の成果を出すに至った。 その戦略の正当性を証明できていたと。 傭兵部隊も増え、ようやく敵性勢力を駆逐できると。 佐賀の成功体験が見事に私の慢心を呼んだ。 アトラーカブテリモンの森は再び一時の平穏を取り戻したが、 外的な要因が重なったといえ、実に恥ずべき私の敗北だ。 あまりの想定外に精神的恥辱を晒す始末。 ただロイヤルナイツに関しては普段マトモに集らないくせに こういう時だけゾロゾロと雁首揃える様には… 口から悪性情報が溢れ出そうになる事を許してほしい。 まあ…あの恥辱と、禊としてのしばき部屋には 顔を出したロイヤルナイツやBVの面子も驚いたようだ。 まあ自分から罰を乞うロイヤルナイツなど そう見かけられるモノではない。 私はBVの長としての当然の責任を取ったまで… 迷惑をかけた者への贖罪の1つだ。 ただ…何より満咲姫の一発は流石に効いたがな… あの様には影太郎も度肝を抜いたようだ。 人間はあまりにも不確定要素が多すぎる。 今後も観察・研究をしなければいけない。 まずは…。 ◆◆◆◆◆ 「ハイハイー! 神羅崎でーす! ご要件はー?」 「BVの長、ドゥフトモンとして依頼だ」 「ハイハイ♪ 何なりとー!」 金髪のメッシュを指で弄りつつ、ドゥフトモンは言葉を漏らす。 「サトミの観察・同行だ距離感はお前に任せる。  前払いで継続する場合は都度振込。  自身の生命が危険にならない範囲で構わん」 「アラー…私は※チ※※だけど傭兵ですし、大歓迎ですよ♪」 以前には無かった思考にロードがかかるような感覚を味わいながら言葉を紡いでゆく。 「あと…サトミには私の依頼であることを”絶対”公言するな」 「まー…私は前払いしてもらえるなら!」 「華蓮…お前はサトミの側に居てやってほしい…  私ではダメらしい…人の心がないデジモンだからな…」 (んー…指令って人間に憑依してるんだよねー…人間と似たようなもんじゃない?) 「必要資材があるなら申請するように」 「はーい! それじゃさっそく…」 ◆◆◆◆◆ ある日のサトミと華蓮…。 「サトミちゃーん!」 「華蓮ちゃん…」 「へへーまたチョコもらっちゃったー!」 「この間いっぱいもらったり渡したりしたよね」 「いいじゃん♪ いいじゃん♪ でも多いからさ…華蓮ちゃんも食べてよ!」 「…まあいいけど」 「ふふー♪ どういたしまして!」 ◆◆◆◆◆ 「苦いな…」 「苦いの…? 砂糖…いれる?」 「いや…これがいい…」 ミニスカハートエプロン姿のアルナブが作ってくれた、 砂糖ゼロのホットカカオティーを接種するドゥフトモン。 この世界は余りにも時の流れが速すぎる。 人間という生き物の理解に至るにはあまりにも時間が足りな過ぎる。 世界を壊す脅威を前に手段は選べないのに。 まずは一つ一つ…対処するしかない。 ミニスカハートエプロン姿で苦味を堪能するドゥフトモンであった。 おしまい 【うん・ちく】 ■BVの追加傭兵部隊…? なんか設定が増えてる…BVは問題児収容所ではなかったのか?! ■原作?に倣えば脱走者なんて頭の中の爆弾を爆発させるんだけど…当然そんな事できるわけねぇだろ! ■というわけで卒業?怪文書になります。サトミちゃんがんばって ■ただドゥフトモンは犯罪者級でも傭兵でも”有効利用できる人間”として貴賤なく判断してる ■そのため設立当初で設定した条件”身の安全”と”心のケア”は継続して順守しようとする ■自己責任と突き放しつつも、ケア自体は必ずしも自分である必要がないと思っているため、  必要であれば傭兵も使う。その点はクレバーに対応する ■人の心は無いのは当然だよねデジモンは人間じゃないんだから ■心がない…というよりか、学び足りてないためドゥフトモンは人間を学ぶ過程で奇行に走る可能性大 ■家を出ちゃった娘?が心配で自分の名前は出せないけど  伝手経由で仕送りするドゥフトモンママ概念状態 ■今後もあまりにも宇宙レオパルドモードしさせすぎると駄指揮官になるよ。みんながんばって