バレンタインピックアップガチャの前のやつ 「2月です」 「おう」 「2月といえば!」 「バレンタ「節分ですね!」ドウシテ……」 2月3日節分の日。各季節の始まりであり、2月のそれは立春。春の始まりを指す。 「女子としてどうなんだよ」 「駄目ですよガブモン。最近は女子だからとか男子だからとか面倒なんですから。友チョコとして女子同士交換したり男子が作って渡してみたりしても問題ないんです」 「まあそうだけど。あずきは作らないの、チョコ」 「作りますよ、普段お世話になってるお礼に渡す予定です」 「兄妹揃って浮いた話はねぇのかよ」 「あったら良かったんですけどね、無いです」 「悲しいねぇ」 「それより豆撒きですよ。ほら鬼の面被ってください」 手には鬼……オーガモンの面を持っていた。 「俺が鬼やるの?」 「角もあるしちょうどいいかなって」 「気が進まねぇ……近所のがきんちょ共の相手するんだろ?」 「まあせっかくなんで。ほらビニールで個包装されてるので外でも安心な豆です。」 「まとまる分思い切り投げられたら痛ぇやつでは?」 「ガブモンなら毛皮でガードできるでしょうし、所詮は子どもの全力です。大丈夫ですよ」 「メタルガルルモンになっちゃだめ?」 「え、幼年期成長期の相手を究極体で?」 「……昼飯は」 「恵方巻きは用意してますけど」 「……デザート」 「ロールケーキがあります」 「……しかたねぇ、本当にしかたがねぇ」 この後めちゃくちゃ袋をぶつけられた。