穏やかな青空の静寂を破るかの様に大きな爆発が起きる。
爆風を切り裂き三体の巨大な白銀の蜻蛉が隊列を組んで空を切り、それと同じ姿をしていたであろう火達磨が別の方向へ落ちて行く。

「待ちやがりなさい、メガニューラのパチモンがっ！…全く、倒しても倒してもキリがないですね…」
逃げる蜻蛉達を追う様に現れたのは飛行機を模したアーマーに身を包んだ女性型デジモン、ジェットシルフィーモン。人間の少女である千明遥希が進化したハイブリッド体のデジモンだ。

彼女の追う銀色の蜻蛉、サンドヤンマモンは数日前に大量発生した昆虫型デジモンで、その多くが怪獣王の異名を持つ超巨大デジモンの放つ体内放射によって焼き払われたが、未だ生き残りの数は少なくない。

「ジェットビンター！」
腕のアーマーをロケットパンチの様に飛ばし、三体のうち二体を仕留めるジェットシルフィーモン。
尚も逃亡を続ける最後の一体の眼前で突如空間が捻れ、サンドヤンマモンは歪みの中へと消えて行く。
「待てぇぇーっ！」
それに続けとばかりにジェットシルフィーモンも歪みの中へと飛び込んだ。

「もう逃がしません！これでフィニッシュです」
風車の柄に据え付けられたレバーを素早く2回引くと風車は赤く発光し、回転を始める。
「ギルガメッシュ…」
次の瞬間、一気に加速しサンドヤンマモンを追い抜いたジェットシルフィーモンはすれ違いざまに風車による斬撃を標的に浴びせる。
「スライサー！！」

真っ二つに切断されたサンドヤンマモンは断末魔の叫びを上げながら黒い粒子に変化し、消えて行った。

「やりましたっ！どうよ、私の超ファインプレー！」
くるりと回って高らかにピースサインを掲げるジェットシルフィーモン。
しかし、そんな勝利の余韻は一瞬で消え去る事になる。
「……へ？」
夢中になってサンドヤンマモンを追いかけているうちに、自分が全く見知らぬ場所に来てしまっている事にようやく気付いたのだ。

呆然とするジェットシルフィーモンの口から間の抜けた言葉が漏れる。
「ここ…どこ……？」

短いですが、以上になります。
デジタルワールド組にするか、リアルワールド組にするか決め倦ねていましたが、リアルワールドで活動していた子が敵のデジモンを追ってデジタルワールドを訪れるという形で落ち着きました。

因みに遥希はサンドヤンマモンをメガニューラのパチモン呼ばわりしていましたが、世に出たのはサンドヤンマモンの方が一年ほど早いみたいです

>怪獣王の異名を持つ超巨大デジモンの放つ
頑張ってるんだなぁスピノモンと剣一くん…
>体内放射
こんな技スピノモンにあったかなぁ！？

言いそびれていましたが、勝手にスピノモンに新技披露させてごめんなさーーい！

いいの！いいのよ「」ルモン！

少しだけ補足を
今回ジェットシルフィーモンはデジコードスキャンをしませんでしたが、こいつ(サンドヤンマモン)デジコード抜かれてもデジタマになったりしないんじゃね？という疑問が頭をよぎったので、しなかったのではなく出来なかったという事で脳内補完お願いします。

ニューラがいつメガシンカしていたのかと思った

>ニューラがいつメガシンカしていたのかと思った
お前ちょっとポケモン脳すぎるなコッコルピア

>>ニューラがいつメガシンカしていたのかと思った
>お前ちょっとポケモン脳すぎるなコッコルピア
ピヨモンです…

なるほどここからヤエちゃんたちに会いにいくのね

サンドヤンマモン集団リアライズ事件(詳細不明)

こいつ怪獣の話になると早口になるの気持ち悪いよな……

fu3428804.png