春が来て、行楽シーズン到来。 トレセン学園もレースに青春にと忙しい季節がやってきた。 行楽やレース観戦のおともにお弁当というウマ娘も少なくなく、その需要にこたえるウマ娘達もいた。 「ハクマイさん!タコさんウィンナーの第3陣焼きあがりました!」 「だし巻きも焼きあがったよ!」 「リスペクターさんはタコさんウィンナーたちを冷ます作業に、デュアルブースターさんは次のだし巻きをお願い!オリュザ、オカユ、タマゴカユはお弁当に詰めていって!」 「わかった」「了解」「オッケー!」 トレセン学園の家庭科室、そこは修羅場と化していた。 ハクマイはおにぎりを握りながら全員に指示を出し、リスペクターがふたばソーセージのタコさんウィンナーを焼き上げ、デュアルブースターがだし巻きを巻いていく。 そして冷ましてからオリュザサティウァ、オカユ、タマゴカユの3人が詰めて蓋をして冷蔵庫にしまわれて、トレセン学園春のお弁当が完成する。 お出かけするウマ娘向けに受注したらとんでもない量が舞い込んでみなおおいそがしであった。 「なんで皆一人で3人前4人前普通に頼むんだよー!」 「わかりません!」 「おいしいからじゃない?」 「納得いかないよー!」 ハクマイはおにぎりを握りながら叫ぶ、なにせ一人でそれだけなのでグループになればもっと量が増える。 中身がおにぎりとタコさんウィンナーとだし巻きしかない素朴なお弁当でも大変なのである。 しかし山を越えたら終わる…そう思っていたのもつかの間であった。 「はい、タイキシャトル…うん、冗談かな?違う?…」 「どうしたの?」 「タイキシャトルからね…タコさんウィンナーの代わりにハム入りのが欲しいって」 「…変更できること忘れてた、何人前?」 「…たくさん」 「…作ったやろうじゃねぇかえー!」 こうして、タイキシャトルによりタコさんウィンナーをふたばのハムステーキに変更した、タイキシャトル向け弁当の発注も加わり。 ハクマイ達は大急ぎで作りすべて間に合わせたという、あとふたばのタコさんウィンナーwp味を求めて変更した買い手はタイキシャトルだけであった。