「見つけましたよ赤髪のおじさま!!1196」 「はぁ、やっと追いついた この子があなたに会うって聞かないの、申し訳ないけど付き合って」 「え〜」 夜の静けさに乗じて魔女結界を出た真人を少女が呼び止める 「また違う羽根か、というかおじさまって言うなよなんかご年配っぽくなるだろ」 「普通はおっさんて呼ぶ方が憚られるわよ!」 真人はよくも飽きずに追ってくるもんだと言わんばかりに面倒な対応。それも当然である、最近はマギウスの翼に追われてばかりだからだ… (ここのところ特訓をせがまれたり果し合いを申し込まれたりいい加減忙しくなってきたからな…まあ軽く対応してやるか) 「こほん。気を取り直しまして」 「先日他の子に言ったのを聞きました、おじさまはハナミ様の全てを知ってるんですよね」 「全部知ってるさ」   (こんな時間に追いかけてくる割にもったいぶった聞き方がだなぁ) 「なんだなんだ今日は…答えてやるからさっさと要件を言え」 「なら……ハナミ様の弱点を教えてくだs 「詳しく理由を教えろ」ひえっ」 さっきまでの軽薄な対応が打って変わる、瞬時に肉薄して眼前から強い圧力を掛けられる黒羽根は思わず口が閉じれなくなる。 「あっえっと」 「なんであいつの弱点なんか知りたがる?知ってお前は何をする気なんだ?言ってみろ」 「あわ…あわわ…わた私たちは…」 「おばか!」 「ぐえー!!1196!!」 一瞬凍った空気はゴツン!と黒羽根の頭に白羽根が拳骨を落とした事で崩れる 「言い方がよくなかったのは詫びるわ、焦ってるから聞き方が下手っぴなのよ後輩!」 「はい…すいません…」 「…ハナミ様にいつも私達は助けられてる…でも私達だって助けられてばかりは嫌なのよ、ハナミ様の苦手なところをせめて補って支えてあげたい。そう思って、聞きたくて追いかけてたの」 「解放の為に戦うのはハナミ様だけじゃない、私達もなんです。だから…教えて下さい!」 (…) 恐らく嘘ではない、真っ直ぐな言葉。胸を張って訴えかけてくる様子から目を見なくても理解出来る。 (ただ守られてる…って訳じゃないか…ハナミは昔から人を見る目があるなぁ…誇らしいよ…) 「はぁ…教えるよ、ハナミの弱みは大切なものだ。守りたいものが危険に晒される事がなにより辛いと思う」 「優しい子だからな!でも本当にそのくらいだ」 「それって」 「じゃあ、私達に出来る事は……ないですね……」 「今はな」 「なんだ!…暗くなる必要はない」 落ち込む羽根達を真人の大きな手が撫でる 「よしよし…」 「ふんっ」 「きゃあ!?」 「えっ!?」 大人しく撫でられてる二人を 瞬間強引に持ち上げて飛び立つ 「誰だって弱いもんだ!今から強くなって!その後に支えればいいんだ!!無理せず、いつか支えられるようになれ!ハナミだって喜ぶ」 「おじさま…」 「だから特訓だな!」 「「えっ」」 「今何個か魔女結界を見つけたからな、直行だぞー!」 「「えっ」」 「俺の妹の力になりたいんだろ?なら道は長いぞぉ!」 「えーっ!!!??114696!?」