「なっ……何をしているのですか、ヌバタマ=サン!?」 「見てわかりませんか? 医療行為でございます」 ヌバタマは幼子を寝かしつける母親のように、ぐったりしたイディルに寄り添い髪を撫でている。イダテンは突きつけた指をわなわなと震わせた。 「そ、そんなことは見ればわかります! そうではなくて……!」 肩を怒らせベッドに近づき……。 「……イディル=サンと前後するときは、交代だと言ったではないですか!」 ベッドの上に乗り上げ、頬を膨らませた。 「起こしに参りましたらイディル=サンの陰茎が勃起なさっており、苦しそうに見えましたので」 「理由になっていませんっ!」 イダテンは呆けたイディルの髪を撫でる。 「イディル=サン? いけませんよ、ヌバタマ=サンにしっかり拒絶しなければ」 「ぅう……」 イディルは恥ずかしさと嬉しさと、どうしてこんなことになってしまったのかという困惑で頭がいっぱいになり、何も言えない。 痺れを切らしたヌバタマが半ば無理やり前後してきたのだったか、それとも自分から求めたのだったか……あまりに交わりすぎて、もう覚えていない。というより正直、どうでもいい。ニューロンが完全に性欲で支配されている。 「……私だって、イディル=サンと愛し合いたいのに」 イダテンは切なげに瞼を伏せ、ちゅ、と頬にキスをした。 「ん、ぅ……」 イディルはヌバタマを上目遣いに見た。ヌバタマは微笑み、こくりと頷く。 「……じゃあ、イダテン=サンも前後、しましょ……?」 イディルは淡い微笑を浮かべ、そっとキスを返す。 「ん……」 イダテンは目を伏せ、キスを受け入れた。ふたりの離れた唇がまた触れ合い、三度目はねっとりとしたキスになる。 「はむ、ちゅ……大丈夫ですよ? もう出してしまったなら……ちゅぷ、無理をしなくても……」 「……イディル=サンは問題ないようでございます」 ヌバタマの言葉に、イダテンはキスを繰り返しながら視線をそちらへ。ヌバタマがゆるくしごく肉棒がむくむくと膨らみ、また勃起していた。 「……もう、元気ですねイディル=サンは」 「だってぇ……」 イダテンはオイランドレスをはだけ、高級オモチ・シリコンの胸を露わにする。ヌバタマも同じようにし、ふたりは太腿をクロスさせてイディルの肉棒にこすりつけた。 「イディル=サンは私と前後したいですか?」 「……したいです」 「ヌバタマ=サンとなら、どっちが?」 「ぅ」 イディルはぞくぞく震えながら、困った。 「ぁ、ひ……ど、どっちも、です……ぁ、すべすべして気持ち、ぃ」 「エッチな上に贅沢ですね」 イダテンはまんざらでもなさそうな顔。ヌバタマと見つめ合い、イディルの頭の上でキスを交わす。イディルは目の前で舌を絡め合う濃厚なキスに興奮した。 「……いかがでございますか? イディル=サンの本日のご排泄のお味です」 「んぷ……すごく濃いです、ずるい……」 イダテンはヌバタマの唾液を介して、イディルの精液の味を舌の上で転がす。オイランドロイド同士のそれは単なる粘膜接種以上に、データという形でやりとりされる。 「私の口にも出してくださいますか……?」 「…………ん」 イディルは真っ赤な顔でこくりと頷く。ふたつのオモチ・シリコンに挟まれ、イディルは夢見心地だ。 「ヌバタマにもどうか、もう少々のお情けをば……」 「……出したい、です……イダテン=サンのお口にも、おまんこにも……ヌバタマ=サンにも」 「よく言えました。よい子です」 イダテンは母親めいてイディルの頭を撫でた。すでに太腿でしごかれる肉棒ははちきれんばかりに勃起している。 「では、イダテン=サン。どうぞご堪能くださいませ」 「イダテンは頷き、すでに準備を終えている割れ目を指でほぐし、イディルの小さな体にまたがる。そして、二本の指で割れ目を広げ、見せつけるように足を大きく開いた。ヌバタマがイディルをお腹に上に抱え、ふたりで上下から挟み込む形に。 「イダテン=サンのおまんこ、もうぐちょぐちょです……」 「……恥ずかしいです」 イダテンはほんのりと赤面しつつも、ゆっくりと腰を下ろす。オイランドロイドであるならば、当然そこは極上の名器……イディルのためにオーダーメイドされた最高級の生体交合パーツだ。前後すればするほどデータが蓄積され、バイオ膣肉がより最適な形状に変化する。そのデータを赤面しながら入力するイディルの姿を愛でるのも、最近のふたりの楽しみであり……。 「ぁ……あ、おちんちん……食べられ、ちゃ……ひぃいっ!」 挿入だけで震えて泣きじゃくる幼子の姿は、いとしさと可憐さのあまり、ウキヨたちのクロームの心臓をきゅんきゅんと締め付けてしまうのである。