「おや、久しぶりに一緒に寝たいのですか?」 「むぅーハナミさまーべっど入れて…」 フェントホープを居住にする羽根は少なくない、いつも明るく振る舞うこの魔法少女もその一人 (以前に泣いているところを慰めて以来、たまに私の部屋に来たがる様になりました。 …嬉しくないと言えば嘘になります) 「いいですよ、私が一緒です。あなたが眠れるまでぎゅーってしてあげますよ?」 「いいの?ハナミさまありがとー、えへへ…ぎゅー」 「そうです。安心してください、私が守ってあげますから」 「夜おそくなのにありがと〜ございます〜……ハナミさま…」 (気丈に振る舞っても子供ですから、沢山甘えて沢山寝るべきでしょう) 「大丈夫ですよ…いつも頑張ってるご褒美です」 「ふぁ…やっぱりずるいなぁ…でもうれしい…」 「んぁ…あったかい…です…」 「…だ……き…ママ……」 すうすうと寝息を立てる羽根をゆっくりと、守るように小さな手が包む (翼の魔法少女達も多様な訳があります。 空想の魔法少女への憧れ、生きるため…もしくは家族への悪感情や何かを奪われた復讐を願って魔法少女になったの子もいるでしょう。選択の余地が無い事例も想像に難くないですね) (望まず宇宙の糧にされようとしてる子達を見捨てはしない…兄さんも同じ選択をする筈です) 「兄さんに会える日が待ち遠しいですが」 …祟宮澪もきっと来るのでしょう。 「私は、私を貫きます」 ハナミはドッグタグを強く握り呟いた。 (生きようと足掻くこの子達の為に) ───さあ、私たちの解放(デート)を始めましょう。