「トリケラモンのトライホーンアタックが効かなかった…!?」 ナレーター『突如、勇太たちの前に現れ光を渡すよう要求してきた謎のデジモン、ヤシャモン。 絶対に嫌と断った光を守るために勇太たちは戦う事を決意! しかしトリケラモンのトライホーンアタックが不発に終わってしまい絶対絶命のピンチであった!』 「それでいままではやっていけたのだろう。だが、単調な動きと慢心に付け入れば必殺の技はお前自身に牙を剥く!」 (どうすればいいんだよ…これで…!) 颯乃だけが何が起こったのか理解をしていた。 「突進の勢いをそのまま方向を地面に変える事で、トライホーンアタックの攻撃をトリケラモンに与えたんだ!」 「そんな事出来るのかよ颯乃ォ!?勝てっこねえじゃんかぁ!」 光がゴブリモンを遮るように大きな声を出す。 「うるさいうるさい!絶対に大人のところになんか帰ってやらないんだから!さっさと行けデビドラモン!」 デビドラモンの尻を蹴りだす。こうする時は彼女が早期の決着を望む事を知っていたデビドラモンは最大の力を振り絞る事にした。 「クリムゾンネ…!」「両手の扱い方は最も心得ている!!」 その爪が振り下ろされる前に右腕を木刀で叩き、そのまま背後に立つヤシャモン 「二つを一つにするとはこうやるのだ!一刀両断!」 木刀を一つに合わせデビドラモンの背中を叩き斬った。木刀といえどもその威力はすさまじい。 「まずは守り、次に攻める!二つの腕を使うのは攻めの為でなく守りの為と知れ!」 「く…くそう!」 「勇太!一人で行っちゃだめだ!」 ヤシャモンに走りだす勇太とそれを追いかけるヴォーボモン。未だに進化の兆しが見えない二人が突っ込むのは一番の無茶だ。 「ゴブリモンの修行をあんなにしなかったら、なんとか出来たかもしれないのに…!」 颯乃は悔やみながらも今は見守る事しか出来なかった。その時である。 「パニックサンダー!」 「勇太ぁ!」 「へぇ…私が壊す前に壊れないでよ…イモゲンチャー」 ナレーター『ウェザドラモンとジョンドゥ! イモゲンチャーの邪魔をするヨロズヤグループの一人にして、デジタルワールドの破壊を目的とする危険なコンビだ!』 「誰が壊させるものか」 子供たちは目を疑ったさっきまで自分たちを襲っていたヤシャモンが自分たちを守ったのだ! 「勝手な事をしているようだな…末端は」 「ヤ…ヤシャモン…?」 「貴様の意気込みは良し。デジモンだけに頼らず自分の力を使おうとする」 「俺だって戦うしかないなら戦うだけだって!」 「ボクはそれを守れればいいんだ!」 弱いなりに自分たちの力を最大限使おうとする。ヤシャモンの目では一番見込みのあるコンビだった。 「実践訓練だ。ワシの言うとおりに動けば勝つ!」 「一番弱いのしか残ってないのに何言ってるのかしらねぇ…!ウェザドラモン!」