ﾋﾟﾛﾋﾟﾛﾋﾟﾛ〜♪
デジヴァイスのアラームが鳴り響く。
この世界に来た時からなぜか手元にあったもので最近になってようやく機能を理解できるようになってきた。

「そうだよな〜ハラ減ったよな〜ヘド〇〜」
そう、これは空腹を示す警告音。
英一とレアモンの二人は何日もまともな食事にありつけていなかった。
ツンツン
「ん〜なんだよヘ〇ラ？あっちになにかあるって〜？」
レアモンが指し示す先。何があるのかはわからないがとりあえず英一はそっちへ向かうことにした。

「！」
そこはあたり一面畑だった。
普通の畑と違う点があるとすれば肉が実っていることだろうか。
「おお！すっげ〜！」
と、英一の声に気づいて近づく気配が。
「なんだなんだ？お客さんか？」
その声に振り向いた英一の目に映ったものはむき出しの脳みそのような模様の頭からいくつもの足が生えた奇怪な生き物。
「チ…」
「チ？」
「チブ〇星人だぁぁぁ!!!」
そう、この英一少年は重度の特撮オタクである。
しかもなぜか昭和作品への理解も深い。

「チ〇ル星人…それは俺のことか…？」
「そうだよ間違えるはずがないその特徴的なシルエット！間違いなく〇ブル星人だ！」
「なんてことだ！塀太に常々『お前は地球の外から来たんだ！』と言われ続けていたが俺の生まれた星はそのチブ〇星とやらだったのか！？」
混乱するベーダモンに興奮する英一、そして我関せずなレアモンの３人でいよいよ収集がつかなくなりかけた時、更に一人の影が近づく。
「どうしたベーダモン？そっちに誰かいるのか？」
やってきたのは全身銀色タイツの男。
そして二人は邂逅する。
「「うお！？なんだコイツ！？」」
二人は同時に全く同じ声を上げた。
塀太は見た。厚さ10㎝、16×16の黒四角と白四角で構成された肉体を持つ、ドット絵としか言い表しようのない異様な少年を。
英一は見た。どこか懐かしい雰囲気の格好をした異様なオジサンを。
「なんてことだ！？二次元人だ！？二次元人がついにこの世界への侵略を始めたぞぉ！？」
「エック〇星人！？もしかしてこいつはエッ〇ス星人か！？」
そして事態は更なる混迷の中へ陥ろうとしたまさにその時！

グゥゥゥゥゥ!!!

「そうだった、おなかがとても空いていたんだった、あははは」
力なく倒れこむ英一を見過ごせる塀太ではなかった。
「…ほらよ、食うか？」
塀太は近くに生えていた肉を一つ差し出した。
その肉を英一が受け取ると肉はみるみるうちに8×8ドットへと変化していく！
「なんと面妖な！！？」
驚愕するベーダモン。
「こ、この少年は一体・・・？」
「うーんおいしそう！いただきま〜す！」

　　　　　　■■■■　　　　　　
　　　　■■■■■■■■　　　　
　　　■■■■■■■■■■■　　
　　　■■■　　■　　　　　■　
　　■■■　　■　■　　■■　　
　　■■■　　　　　　■　　　　
　　■■■　　　　　　　■■　　
　　■■■　　　　　　　　　■　
　　　■■■■■■■■■■■　　

　　　　　　■■■■　　　　　　
　　　　■■■■■■■■　　　　
　　　■■■■■■■■■■■　　
　　　■■■　　■　　　　　■　
　　■■■　　■　■　　　　■　
　　■■■　　　　　　■■■　　
　　■■■　　　　　　　　　■　
　　■■■　　　　　　　　　■　
　　　■■■■■■■■■■■　　

…1時間後
「え？こんなに貰っちゃっていいの？」
「お腹を空かせた少年を見捨てられるほど俺は薄情ではないからな」
英一と塀太は自らの知識と境遇をこの間たっぷり語らい合い奇妙な親近感を覚えていた。
しかし英一はあくまでもここが特撮世界であるというフィルターを通して、また塀太は何らかの陰謀を勝手に感じて話を受け止めていたため、
二人の認識には致命的なズレがあったが。
「バイバイ！宇宙人オジサン達！」
「二次元少年も達者でな！いつか元に戻れるといいな！」
レアモンと英一少年の旅はまだまだ続く。
＜了＞

以上です
英一君の食事差分ドットを使いたいだけの駄文でした

カオスすぎる…

色物中の色物なのに不思議と出番が増えていくな銀タイツの変態…

>色物中の色物なのに不思議と出番が増えていくな銀タイツの変態…
飯を供給出来るのは強い

途中ドット絵を挟む怪文書初めて見た

食事差分ドットで普通に感心してしまった
ドット絵化の強みが出てるな…

食事ドット…そういう手もあったのか…！

肉がドット絵に変化するくだりでダメだった