「さあこっちですよ〜」
ミレントの案内の元、森の中を進む選ばれし子供達。今日彼ら彼女らは、海水浴にお出かけしていた。
…デジタルヤクザ・西城カズマの死。極悪人とはいえ見知った者の死はその凄惨な現場も相まって、人死に対する経験に乏しい子供達に小さくない衝撃を与えた。
また、一人消えたとはいえ近頃は大人の敵も増えつつある。麻薬王やデジモンジャッジメンターといった者達は、円稼やみのりの様な可愛いらしい悪党達と比べて強さも悪辣さも段違いだった。
久しぶりに子供達の元を訪れたミレントは、そうした状況により重く張り詰めたものになりつつあった空気を見かねて、自身が知る秘境にバカンスに行こうと提案したのだ。

「楽しみだね、ミレントさんの見つけた秘密のビーチ！」
「でも居残り組は大丈夫っスかね」
(静穂さんにデュナスモンに山田もいるし心配ないだろ)
「静穂姐さんの水着見たかったよな〜まあタンクモン達が錆びるから無理って言われちゃあしょうがねえけどよ。山田も同じ理由だっけか」
「光ちゃんは…まあ元々こういうの行きたがらないよね。あの閉じ込め変態おじさんの島の件で負わされた傷も塞ぎ切ってないだろうし」
「まあ暫くトラブル続きだったし、この際勇太君とゆっくりしててもらおうよ」

「………………ふふふ」

ワイワイガヤガヤ、苦しい戦いを一時忘れてバカンスに胸を踊らせる一行。そんな子供達を尻目にミレントは小さく微笑むのだった。

「おーっほっほ!!1番乗りですわー!!」

仮設の更衣室からいの一番に飛び出した奏恵を皮切りに水着姿の少女達が続々と出てくる。そこに物陰で着替えていた男性陣も合流して各々思い思いの海水浴がスタートした。

「あーあー奏恵さんったらもうあんな所まで泳いでってる」
『…そういえば人間って脂肪があるほど水に浮きやすくて筋肉があるほど沈みやすいんだよな』
「…保体でそう聞いたけど、どしたのいきなり」
『いや同じアシフトイモンでもカナエは泳ぎうまくてリョーコは苦手なのかなって』
「怒るよ、あと怒られるよ」
『ごめん』

『…全く、あの女は本当にはしたない。仮にも年長組なのだからもっと手本になる行動をだな』
『まあこがな時位はしゃいでもバチは当たらんばい…ねむはちゃんと見とるけえ瀬名ちゃんも遊んできんしゃい』
「ふふ、大丈夫です。好きでやってるので」

「いやぁ眼福っスねぇ………埋められて晒し首にされてなきゃもっと良かったんだけど」
「ちきしょうリョーコめ……」
(まあ覗きの前科があるから仕方ないという表情)
(自分が監視役やらされてるのは納得できない表情)

「健三君達は砂遊び？何作ってるの？」
「えへへ内緒！できあがるの楽しみにしてて！」
「そっか、楽しみにしてるね(まあいつものだろうけど…)」　

「真菜姉ちゃん、また泳ぎ教えてよ！」
「うん、いいよ」
「あ、あの〜、泳ぎの勉強会なら私も混ぜて欲しいんだけど」
「雪花姉ちゃん？」
「実は諸々の事情で今ちょっと水が怖くて…邪魔なら退散するけど」
「ふふ、もちろん大歓迎ですよ？」
「いっしょに頑張ろうな、雪花姉ちゃん！」
「あ、ありがと…それじゃあよろしくね！」
←(あっちの方で取っ組み合いしてるバステモンとシードラモンと必死に止めようとしてるシーラモン)

「ちくしょうせっかくアイドルが水着になったってのにみんな遊びに夢中で全然見てくれない……」
「まあみんなまだまだ遊びたい盛りでしょうから…真澄さんは間違いなく素敵な女性だと思いますよ？」
「あははありがと…というか百合ちゃんは水着着ないの？」
「あ、えっとその、虫刺されが……じゃなくて！流石に包帯したままで海には入れないので！ほらそれより向こうに遊びに行ってない高校生の男子がいますよ！？」
「え、マジ！？うっし………ねえ君ぃ〜！この水着どぉかなぁ〜❤️」
(｀◉ω◉´)(豆蔵は何も答えてくれない………)
「せめて反応は返してよお！！？（泣）」
(｀◉ω◉´)(←実はちょっと照れてる)

「海と言えばバミューダトライアングル！サルガッソーの船の墓場！」
「どこに行ってもそれですか変態。あと見てるだけで暑苦しいからその変態衣装脱いで欲しいんですけど変態」
「変態ではない陰謀論者だ歌菜君！あとこの服は洗脳電波から身を守る防護服だから幾ら暑かろうと絶対脱がん！」
『俺は………バミューダの悪魔に食われる哀れな飛行機……？』
「ベーダモンは自分を強く持って…」

「ふぃ〜助かったぜ、ありがとよ竜馬の兄貴」
(気にすんな、もう慣れたモンだし)
「ターゲットモン達は……俺たちほっぽってもう遊んでやがるな、ハクジョー者どもめ」
女性陣の着替えが終わったのを見届けた良子から釈放を言い渡された前科者共は、竜馬によって砂中から救出されていた。
既に楽しんでいるパートナーに合流しようとする三人だが、その背後に影が一つ。
「んじゃ、俺たちも遊びに…」
『おいお前ら、誰の許可を得てこのビーチで遊んでやがんでい！！』
「おわ！？なんだこの蟹！？」

ガニモン！
金属のデータを身に纏う甲殻類型デジモン！その固く棘だらけの甲羅は攻防一体の強力な鎧だ！必殺技は『シザースエクスキューション』！

『ここいらは俺ッチ達の縄張りだぞ！好き勝手やりやがって！』
「ああ〜ん？いきなり出てきてなんだコイツ？」
「はっ、勝手に入られたくないなら柵なり看板なり置いとけってんだ。なんも対策せずに権利だけを主張とか随分と横暴なんじゃねえの！」
『な、何を〜！？生意気なガキどもか！！』
「はっ、戦るってんなら相手になってやるぜ」
(おいあまり刺激すんなよ)
「大丈夫だって、俺たちだって強くな」
『言いやがったな！みんな、やっちまえーー！！』
「「え」」
ガニモンの号令と同時に砂面に無数の隆起が現れた。

「「た、助けてくれーーーー！！？？」」
「え？……な、何アレ！？」
楽しい砂浜に突然響いた悲鳴。見れば、必死に走るいつもの三馬鹿の背後には巻き上がる砂煙。ガニモンを筆頭に、シャコモン、サンゴモン、ギザモン、ゴマモン、ゲソモン、シェルモン、エビドラモン……大小様々な磯の仲間デジモン達2、30匹が凄まじい勢いで迫っていた。
「あんのバカども何やらかしたのよ！？いくよアグモン！」
『おう！』
『何やってんだリューマ！？早く助けねーと！？』
『待ってろシンペー今行くぞー！』
『クローーーー！！！』
「シードラモン、私達も加勢に……シードラモン！？」
「うわー！？バステモンとシードラモンがいつのまにかボロボロに！？」
「ちょっとシーラモン何があったのよ！？」

俄かに大騒ぎな砂浜を木陰から眺めていたミレントは沖に視線を移す。その先には一人の少女。女はひっそりとその貌を悍ましく歪めた。

「………なんだか浜の方が騒がしいですわね？」
そんな喧騒から離れた沖の方、大聖寺奏恵はフロートに乗っかり海上をぷかぷかと浮かんでいた。いつもの騒がしさもなりを潜め、波の揺れに身を任せ、ぼんやりと空を見上げる。
「にしても、たまにはこんな風にぽややんとするのもいいですわね〜。近頃戦い続きでしたし……」
……故に彼女は気づかなかった。海中から名状し難い何かが、自身を狙って迫っていた事に。

『……奏恵！？』
『うわぁいきなりどげんしたと！？』
『奏恵に邪悪な気配が近付いている！行かねば！！』
『ちょっとまちんしゃいアンタ泳げると！？』
「ねむちゃんは私とブイモンが見てますから行ってあげてください！」
『すまん！ああもうまちんしゃい！？』

「なんですのこのヌルヌルしたのは！？こら離しなさい！？」
フロートの下から突如生えてきた触手は奏恵の脚を絡め取り海中に引きずり込もうとする。胸元まで海に浸かりながらもフロートにしがみ付きなんとか耐えていた。
「何が目的でこのわたくしに狼藉…を……」
そんな中、無礼者の姿を見てやろうと奏恵は海中に顔を向ける。見てしまった。深淵から延びる無数の触手、それを標に闇から這い出てくる無数の何か。
「い、イヤアアアアアアぁぁぁ！！離して！！離してええええええ！！！」
底知れぬ恐怖を感じた奏恵はエレガンスも投げ捨てて必死に暴れ回る。そんな姿を嘲笑う様に触手は肢体を這い回る。そんな攻防の最中、何かが波間に放り出された。

『………おや？奏恵にまとわりついていた邪気が消えた？』
『お嬢さんもなんか落ち着いとるばい』
海上でもがく奏恵を見て急いでやって来た二体だったが、着いた時には平常が戻っていた様だった。
『奏恵！無事か！？』
「バルキモン！ブラキモンも！来てくれたのですね！」
『襲って来た奴、自力で追い払ったばい？』
「お、おーっほっほ！わたくしにかかればなんて事ありませんわ！でも……その………」
『どこか痛む所でもあるのか！？』
「水着の上が流されてしまって………」
『………その程度でしおらしい態度をとるな奏恵の分際で！』
「ンマー淑女に向かって何という言い草！？
『………まあ怪我が無いならそれでよかとね、浜にもど』
＜うわーミレントさんが泡吹いて倒れてる！？
『今度はなんや！？』

夕暮れの浜辺では盛大なキャンプファイヤーが行われていた。浜辺の磯デジモン達との大乱闘は、同じく磯デジモンな雪花のシーラモンや真澄のオクタモンが仲裁に入ったり、発端の鉄塚とガニモンがタイマンを張ったり、なんやかんやあった末に和解が成立、その証として両陣営で火を囲んでいるのであった。
フォークダンスをしたり、歌菜や真澄のステージで盛り上がったり、健三の超ハイクオリティなプラチナヌメモン砂像に感嘆したり、無駄に煽って事を大きくした罰としてまた埋められた鉄塚と三下を弄くったり、みんなが思い思いに過ごす。奏恵も、先程の恐怖体験などなかったかの様にいつもの騒がしさでその輪に混ざっていた。

そんな喧騒から離れたテントの中で、先ほど尋常じゃない様子でぶっ倒れたミレントを、年長だから(あとあんまり賑やかなのは慣れないから)と介護を申し出た竜馬がトリケラモンと共にその様子を見守っていた。
『外傷もないのになんで起きないんだろうな？』
(熱中症とか？とりあえず安静にさせておこうという表情)
「う〜ん……う〜ん……暗黒が………暗黒が………闇の海の底より深い暗黒が……」
「うう………あれが………闇の中の闇………ダークネスチクビモン…とでも言うのか…… う〜ん……う〜ん」
(………どんな夢見てるんだこの人という表情)

以上です
邪神の生贄に捧げられたお嬢の乳首を見てしまい形象崩壊するダゴモンの流れに電車の中で吹き出しちゃったので腹いせに書きました

「」ミ！「」ミ！キャラ勝手に借りてごめんなさぁい！話のために設定こねくり回してごめんなさぁい！既存の設定やイメージと相違があったらごめんなさぁい！キャラの言動が記号的になっちゃってごめんなさぁい！みんなが真面目な話書いてるのに箸にも棒にもかからない話でごめんなさぁい！

おつおつ
オールスターのワチャワチャした怪文書読みたいと思ってたからありがたい…

うわーっ！
初手ミレントさん！！！

キャラ多いよ！総勢何人だ！？全員キャラ立ってていいね！
そしてはじまりのはじまりだけど雪花が他のキャラと絡んでるの初めて見た…

いきなりスジモンが出てきて脳が揺さぶられる

竜馬さんなんだかんだ他の三馬鹿メンバーに甘かったり怪我人(怪我してない)に優しかったり優しい奴だな…
喋らないけど…

改めて文章にされると子供たちがヤクザやマフィアと戦わされてるの本当にひどいな！

竜馬今回一切喋らなかったなあいつ…
それだけ馴染んでるってことだろうけど…

いいの！いいのよ「」ルモン！私のキャラ使ってもらえるとは思ってなかったからとっても嬉しいわ！

>改めて文章にされると子供たちがヤクザやマフィアと戦わされてるの本当にひどいな！
混ぜたら本当にヤバい危険性があるな…

エグイ乳首は邪神にも勝る

アバンの文章と本編の温度差がひどいんよ

かつて世界を救った人間の末路と考えると本当に悲しいな麻薬王…

シードラモンかわうそ…

竜馬は気心知れた奴相手ほど口数少なくなるから…

失礼な子どもたちを邪神の魔の手から護ったのですよ
聖なる乳首と言いなさい
>エグイ乳首は邪神にも勝る

>エグイ乳首は邪神にも勝る
これには実家の株価も急落

ストーリー関係ない話なんてこんくらいゆるくていいのよ！「」ルモン！

瀬名ちゃんがお姉さんしてて俺も嬉しいよ…

ビジュアル全部貼ってほしいけど多過ぎて面倒だな

>ビジュアル全部貼ってほしいけど多過ぎて面倒だな
名前列挙するだけでもだいぶ面倒だからな…

>名前列挙するだけでもだいぶ面倒だからな…
これが増えすぎた弊害…Xプログラム撒くね…

>これが増えすぎた弊害…Xプログラム撒くね…
イグドラシル帰れや！

>>名前列挙するだけでもだいぶ面倒だからな…
>これが増えすぎた弊害…Xプログラム撒くね…
良子コンビ以外全滅じゃねーか！

>良子コンビ以外全滅じゃねーか！
>コンビ
アシフトイモンはX抗体だった…？

>アシフトイモンはX抗体だった…？
怒るよ

竜馬が馴染んでる…！
というか表情だけでコミュニケーション取ってる…！

>>アシフトイモンはX抗体だった…？
>怒るよ
ごめん

ｷﾀ━━━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━━━ !!!!!

>1712833624308.png
小学生組いいよね…

ケンゾーは本当にヌメモンのことが好きだね…

ヌメモンというかうんこが好き…

地味にいるブラキモンが優しい父ちゃんすぎて泣く

ねむちゃん最近はロボコップの所ばっかいたからな…

実の父親と育ての父親でどっちも大切なんだよ…