おつかれさやか
倒れたって？！

セーフハウスで今休んでるとこだよ…容体安定したら帰るって言ってたけども

織莉子ちゃんが！？そりゃ心配だ…気丈にふるまっていたけども
あの子は作戦の要なわけだしプレッシャーも大きいはずだ

ふーん…妹ちゃんのことやっぱり心配ですかな〜？(ｳｻﾞｧ)

今日はまずは小手調べって感じで象徴の魔女が出るとこ予測して
実際に出てきたのを叩いたんだけども…

そうか…実際予測はできて干渉もできるという事ではあるよな
成果と言えば成果だが

>ふーん…妹ちゃんのことやっぱり心配ですかな〜？(ｳｻﾞｧ)
もちろん心配だ！…妹云々はこの際置いておくとしてー！

（セーフハウスに向かう二人）
（おかしな配膳ロボが二人を迎える）

おりりんの予知の魔法ね、元から制御が難しいものって話だし
最近精度が落ちてきてたのもあってさ…狙った未来を引き当てるまで
リセマラみたいに何度も見直してもらうことにもなってて…

>（セーフハウスに向かう二人）
>（おかしな配膳ロボが二人を迎える）
ｳｲｰﾝｳｲｰﾝ
ﾆｬｰﾌﾞﾙｽｺﾆｬｰ

＜おいでませニャー

（寝台に眠っている織莉子と傍の椅子に座っているキリカ）

>リセマラみたいに何度も見直してもらうことにもなってて…
つまり織莉子ちゃんのソウルジェムの魔力を石として対価にした予知ガチャってことか…ううむ
魔女の出現場所を狙ったのに、明日はどこどこでポイント10倍セールやります！とかを視ることもあるとか！

お邪魔します…
織莉子ちゃんが倒れたと聞いたが？！

やあおじさん
今日はこの世界の元祖ねむがお相手するよ
あの僕も出ずっぱりにはいかないみたいだからね

やあ「」…織莉子に義兄として慕われておきながら、未だに認知しようとしないどちくしょうめ
織莉子は何を視たのか、突然真っ赤になってぶっ倒れたんだよ…体温だって(ｼﾞｭｯ)あっつ！

織莉子ちゃん！大丈夫か？！（駆け寄る「」！）
顔色がもう悪い！ええいお兄ちゃんだぞ！！！（彼は狂っていた）

おりりん大丈夫なの？！これで魔女になっちゃったら元も子もないわよ

って……んん！？
今まさか認知したのかい！？なんてことだ…
ころさなくちゃ…！！（狂ったキリカが鉤爪を展開する！コワイ！）

ソウルジェムは曇るほどにはなっていないよ
でも精神の話となると別だろうね…彼女の能力は想像以上に精神に負担をかける

＜う…ううっ…

>ころさなくちゃ…！！（狂ったキリカが鉤爪を展開する！コワイ！）
冗談ではないーっ！コロされてたまるか！？
>ソウルジェムは曇るほどにはなっていないよ
>でも精神の話となると別だろうね…彼女の能力は想像以上に精神に負担をかける
そ、そうか……でもそうなると、よっぽど辛い未来を視たとか…？

>おりりん大丈夫なの？！これで魔女になっちゃったら元も子もないわよ
ﾋﾟﾋﾟｯ(起動する灯花ロボ…画面上にはバイタルの数値が映し出される)
『ソウルジェムはピカピカですﾆｬｰ』
『ただし血圧と体温の上昇、そして発汗さらに…』

>＜う…ううっ…
おりりん！？大丈夫？

彼女の力は常に発動し続けている
それを直前の世界に視点を合わせる事によって制御しているようだけども…

>おりりん！？大丈夫？
ああ…最近は遠くまで視る事はありませんでしたからね…
少し酔ってしまったのかもしれません…

ふん！織莉子を魔女になんて私がさせないさ！（ちんちくりんボディの豊満な胸を張るキリカ）
グリーフシードならいつも蓄えてあるしへそくりしてるのもあるからね！

よかった！織莉子ちゃん！気が付いたのか！
無茶をしたら駄目だ…と言える立場じゃないけど！

それに……あぁ、「」さん……（手を伸ばす織莉子）
お兄様、すみません…情けないところを見せてしまいましたね

ああ…お兄様…不甲斐ない所をお見せしてしまいましたね？

うう…こんな事させる俺のが悪魔なのかもしれん…

ただ…その、時々チャンネル合わせに手違いが出るのでしょうか？
別の誰かのいつかの光景を見てしまって、しかもその光景はどれもとんでもないもので…文字通りひっくり返ってしまうほどに

そんなしきりに謝らなくても良いんだ…！
今日予知した場所に出てきた象徴の魔女は倒したんだろ？だったら大成果じゃないか

>ただ…その、時々チャンネル合わせに手違いが出るのでしょうか？
>別の誰かのいつかの光景を見てしまって、しかもその光景はどれもとんでもないもので…文字通りひっくり返ってしまうほどに
そのようだね…それで、織莉子お姉さん？酷なことを聞いてもいいいかな

その垣間見た未来では、いったい何人が命を散らしたのかな…？

>その垣間見た未来では、いったい何人が命を散らしたのかな…？
全員です
いえ、世界そのものでしょうね

そうか、ありがとう織莉子お姉さん
そうか…全員か……（ねむの眉根が不満そうに寄せられる）

でも破滅の未来を視る事を避けてはこの仕事は務まりませんよ？
これくらいは覚悟はしていました

おりりん・・・あんたまだ顔色悪いよ？
無理しちゃだめだってば！

全員…だって？！（信じられない、と言いたげに首を横に振るキリカ）
だって織莉子！この私は死ぬつもりなんて無いし織莉子を死なせるつもりも無いんだよ
だって言うのに、その未来じゃ私も織莉子も散り果ててしまったのかい…？

キリカ…心を強く持つだけでは、どうにもならないこともあります（起き上がろうとする織莉子）
今、わたしが無茶をするのは！そのどうにもならないことをひっくり返すためです…！

恐ろしいことに苦痛はありませんでした…それどころか
全身に細い針のようなものが刺さっているにも関わらず、追体験した未来の私も…見える限りの魔法少女達も感じていたのは…

一つだけ…掴んだことがあります
象徴の魔女を倒しましたね？あの瞬間少し視界が開けたのです
ですから鍵は象徴の魔女を捉えていく事かと…

……っ（振り払うように頭を振る織莉子）
さやかさん…今ここにいるあなたは無事なんですよね…？（ぎゅ…）
今、私の目の前の光景はすべて幻だなんてことは…ないのよね…？

お姉さんを滅ぼすという結果が強いのなら
そのベクトルを少しでも弱めなくちゃいけないね
お姉さんの因果を変えられないのならば魔女の因果を弱めるんだ

あたしはここにいる！キリカも「」っしーもねむもいるわよ大丈夫！
……震えてる…おりりん…！

>……っ（振り払うように頭を振る織莉子）
>さやかさん…今ここにいるあなたは無事なんですよね…？（ぎゅ…）
>今、私の目の前の光景はすべて幻だなんてことは…ないのよね…？
だいじょうぶよ！
魔女倒してから何も変わってないし起きてもいないから！

（織莉子の手を握り返すさやか）

>お姉さんの因果を変えられないのならば魔女の因果を弱めるんだ
こちらに辿り着くまでに魔女を弱らせるという事だね…？

お姉さんは破滅の方向性が強いんだ…いろんな世界で死を迎える可能性が強い…
もう一人の僕の世界でもそれは例外でなかったようだけど…奇跡的な筋道があったんだ…

ハ！まるでモグラたたきだな？それまでに織莉子が壊れてしまったらどうするというんだ！！

む？織莉子…キミは(じっ)
ただ強い魔女が世界を滅ぼすというのなら、今までキミは腐るほど見てきた…そんなキミがぶっ倒れるような未来など
『…なにか見えたのかい？お義兄サマに話すのが憚られるようななにかが…』

そんな…！（息を呑むさやか）
でも…それって、なんか…なんだか（成人男性を見つめる…彼もまた死にやすい質である）

この際隠し事は無しにしましょう…お兄様、よく聞いてくださいな
お兄様の死が起点になって破滅していく…そんな世界が多々ありました…

俺が爆弾の一つにも見えるんだが！！！！
というか導火線？

ぐえー！
・・・ううっ・・・でも、よく言ってくれた・・・

そうです、あなたは導火線ですお兄様
あなたがいなくなれば、必然的にさやかさんも破滅の道をたどることになる

「」っしー…

例外もあります…が、タチの悪いことにあなたが生きていることで破滅が起こる世界ばかりです
これが一番の問題だと思います…なぜかわかる？キリカ

大丈夫なのか？
こいつはあの事実を知ってからまた情けなくなり始めているが！

そうです…お兄様が絶望してしまう事です

絶…望？

>お姉さんは破滅の方向性が強いんだ…いろんな世界で死を迎える可能性が強い…
それこそ、限りなくおじさんのソレに近づいてきてる程にね
それがどれだけ危険な状態か･･･なんとなくは分かってくれると思うけれど

(※基本的に「」は全並行世界の約99.8％で人知れずのたれ死んでいるのだ！)

>大丈夫なのか？
>こいつはあの事実を知ってからまた情けなくなり始めているが！
この人はね、次から次へとんでもない事がのしかかってきてるのよ
一般人なのよ？お仕事もしてるし！ご飯だって作ったり胡桃出さなくちゃいけないんだ！

自信を失ってるおじさんたちに一つだけ
もう一人の僕からの言伝がある…一つだけおじさん達の行った正解があるんだ

>一般人なのよ？お仕事もしてるし！ご飯だって作ったり胡桃出さなくちゃいけないんだ！
え？くるみ？そこが一番意味不明なんだけども

確かに絶望寸前の状況ではあるが！！！

舌かんじゃったわよ！！ゴミよ！ゴミ出し！！！

てっきり俺がくるみ割り人形の魔女になるのかと…

それが何だと言うんだい美樹さやか！(ｶﾞﾙﾙ)
この社会じゃ煌里ひかるを除いて当たり前にやってることなんだろう、甘ったれるんじゃないね！
むしろその甘やかしがおりこにいらん負荷をかけるというならキリカも出るとこ出るしかないだろうに…

だが…だけど、いいんださやか…ねむちゃんの言葉も一理はある
俺は実際のところどこまで行っても一般人だ
…そんな、大それたことができるような大したやつじゃないんだ

そうだ、俺は大したやつじゃない…だから、絶望だってするし
日常でいっぱいいっぱいになるし、すぐに調子に乗るし運動だってぐうたら決めて続かない
それに…何と言っても、寂しがり屋だ！！

そう捨て鉢にならないでくれないかなおじさん…一つだけの正解…これは結果論だけど
あの時石を投げなければお姉さんは羽を広げてそのまま霧散していたよ
負荷に耐えられるキャパシティを越えていたからね
そこは胸を張っていいと、僕は思う

おじさん…？（訝しむねむ）
しかし寂しがり屋とは、ずいぶん飾り気のない言葉で自分を表すね

その癖おりこが素直に甘えてきたらもっともらしい言葉を並べて突き放す図体だけの自称大人ときた！(ﾌﾝｯ)

>そう捨て鉢にならないでくれないかなおじさん…一つだけの正解…これは結果論だけど
>あの時石を投げなければお姉さんは羽を広げてそのまま霧散していたよ
ねむちゃん…正解って、何が…
>負荷に耐えられるキャパシティを越えていたからね
>そこは胸を張っていいと、僕は思う
…違う、違うんだ…あれは、違うんだ
言っただろう俺は寂しがり屋なんだ……そんな、命を大事に
…みたいなご大層な理由じゃないんだ

おじさん…？

自棄になられた今のお兄様はとても…死に近く見えます
認めてください、それが偶然の結果に過ぎなくても

（はっ…）……まさか、おじさん…あなたは
いろはお姉さんが居なくなるのが寂しいからって理由で…あれだけのことを…？

「」っしー…あたしが代わりに言ってあげるよ
この人はもっと単純なのよ！
死んでほしくないのよ！目の前で！！！

そうだとも！目の前で死なれるのは嫌だぁあぁあ！！！

『「」さん…こめんなさい、あの時わたしはあなたの誘いに乗ったけど…でも今はちょっとだけ後悔してる』(フラッシュバックする黒江の姿)
『私ね、環さんを鳥カゴに閉じ込めるようなマネをしたことはちゃんと後悔したいの』
『だって、わたしの固有魔法のせいでみんな許しちゃうだろうから…友達を人間扱いしなかったのに』

……（頷く「」）
…軽蔑してもらって構わない、『寂しいのは嫌だ』なんて子供っぽい理屈で
俺は…俺ってやつは結局、自分のエゴのために…

…だけど、だからこそ…今は胸を張るんだおじさん
結果が全てだなんて無慈悲なことは言わないけれど
終わり良ければ全て良し…という言葉もあるからね

黒江さんだって本心はそうだったはずよ！そうじゃなきゃあんな事できるわけない！
有り得ないような賭けに縋るまでのことしやしないよ！

…美樹さやかさん、ひとつだけあなたに警告しなければならないことがあります(ﾎﾟﾝｯ)

もう一度言う
消えそうだったお姉さんの存在を繋げたのはあなた達だ
もっと修飾が必要かな？

>…美樹さやかさん、ひとつだけあなたに警告しなければならないことがあります(ﾎﾟﾝｯ)
ほぇ？あたしに？

>結果が全てだなんて無慈悲なことは言わないけれど
>終わり良ければ全て良し…という言葉もあるからね
そうです、お兄様…顔をあげて下さいな
今からわたしたちがやろうとしているのは、破滅しか見えない結果を良き終わりへと覆す
そんな一大作戦なんですから…ね？

(ｺｸ…)はい、これは言うべきか悩みましたけど
破滅の起点はお兄様です、ただしそれを加速させる燃料は大抵の場合あなたでした
…なぜでしょうね？それを考えてもらう必要があるのかも(じっ…)

>もう一度言う
>消えそうだったお姉さんの存在を繋げたのはあなた達だ
>もっと修飾が必要かな？
俺だって、結果はどうあれ…失敗が約束されていたかもとは言え
あの瞬間のいろはちゃんの意志と行動を阻んだのは事実だ
だからこっちだってさらに修飾するぞ！

…おじさん、ありがとう

…ねむちゃん！すまない！！