#「」んチとは一切関係がない # 誰が爆発四散しても泣かない #実際甘いIF展開 【What IF...?ネオサイタマ、ピザ・タキ、2048/12/31】 「ハシ=サンさあ、いいのォ?」「何のことでしょうか」「大晦日だよ?センセイのもとに…」「僕はここを任されました。新年はここにいなくてはなりません。それに」「何だよ」「久しぶりに三人で過ごすのも楽しみだったんです」「ハシ=サンらしいや」「ケッ」 ---  ピザ・タキに客が増える中、エラボレイトはピザを数え、在庫の確認をしていた。サイバーサングラスでタキへの脅迫も油断なく遂行する(『要求を忘れるな』)。在庫チェックリストに記入を終え、次はブライカンの頼んだ酒を……カララン。さらなる来客。  エラボレイトはうんざりするかのように頭を振り、客を見た。何やら話し込みながら、三人のニンジャが入店した。まずドラゴンめいた角を額に生やしたニンジャと、背丈が小さい女ニンジャと、二人より頭一つ高い背丈の、モヒカンが特徴的なニンジャ。エラボレイトのサイバネアイは彼らの情報を問題なく映し出す…… ニンジャ:ゲキリン。ドラゴン・ドージョー師範代。リアルニンジャの育成実績あり。高い戦闘能力。ニンジャ:アシャーダロン。ドラゴン・ドージョー門下生。バウンティ・ハンターであり、依頼成功率は非常に高い。高い戦闘能力。ニンジャ:キャンドル。ドラゴン・ドージョー門下生。獄麗所属の義侠。ジツとカラテを極めて高いレベルで両立する。高い戦闘能力。ニンジャ:アシャーダロン。ドラゴン・ドージョー門下生。高い知名度を持つバウンティ・ハンター。高い戦闘能力。 「ジンジャーエールをオネガイシマス」「マッチャ・フィズおねがァい」「一番高いウィスキー頼む。ストレートで」「スミワノ=サン」ゲキリンがアシャーダロンを見やる。「お前らのは奢ッてやっから」「ヤッタ!じゃあマルゲリータもおねがい!」キャンドルは小さくガッツポーズした。 タキはため息をついてウィスキーを探した……実際安い瓶ばかりだ。「これなんかどうだ」タキはその中から名前が一番高そうなもの(ウィスキーの良し悪しはよくわからない)を差し出した。「ドーモ」アシャーダロンは承諾する。 「マルゲリータ早く持っていけ!」タキがエラボレイトにピザを焼くよう指示を出している中、角ニンジャが彼に近づいた。「手伝いましょうか?」「ア?」「いや、大変そうですし」「だったらアイツらから注文取ってくれ!もう限界だ!」「アイ、アイ」ゲキリンはメモを片手に客へ向かう。吹雪が強まり、今や窓の外は何も見えない。 「ブライカン=サンまたスッカラカンなのォ?」「まあ、ご親切な友人たちに実際寛大な恵みをいただきやすから問題は……うっ」「アイエエエ…こっちで吐かないでよォ」キャンドルにブライカンがしなだれかかる。 ゲキリンはそれを見て、「氷水」とメモした。その上にはサケ、ビール、カクテルその他の注文が丁寧に書きつらねてある。エラボレイトは彼が油断なくこちらに注意を向けていることを認識する。全く油断ならない若僧だ。 カララン。「ウフフ、私酔っちゃった……」「ステイス!ここ人前だから!水ください!」絡み合う二人の男女が入店した。男の方はまるで女性めいた服装と髪型だ。ニンジャ:ニアデス。ニンジャ:マインドシーカー。二人組の傭兵として知られる。非人道的任務を受けない縛りを課す。高い戦闘能力。 カララン。「ウワッ人多いわね!悪い金塊で!」とうの立った女ニンジャが入店した。ニンジャ:ヘビーレイン。キモンの最精鋭ニンジャ。捜査能力は折り紙付き。高い戦闘能力。 ピザ・タキの人口密度は益々高くなってゆく。「センセイの配信見ようよォ」「まだ時間じゃねェし平気だろ」「配信始まったら教えて下さい!」「もう一杯悪い金塊……いやケモビールで」「……」「今その顔してもダメだよォステイス。人前だもん」カララン。「今年最後はきっちり当てきりましたよ!オレンジジュースください!」「今回だけでしょうイディル=サン。白ワインを」カララン。カララン。カララン。しばらくして、一度店内から出て再び戻ってきたエラボレイトは客の多さに目を回し、先の激烈な赤黒のニンジャとの遭遇体験を思い天を仰いだ。