二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1710689130170.jpg-(1355435 B)
1355435 B24/03/18(月)00:25:30No.1168705120+ 03:25頃消えます
「ただいま…」
「おかえりなさい!」
深夜の自宅。
帰ってきたレッドをブルーが抱きしめる。
レッドからも、抱きしめ返された。
「ご飯にする?お風呂にする?それとも」
「ご飯にするよ。
その後に風呂もな」
最後まで聞かずに返された。
よほどお腹が減って仕方がないのか、大きな音まで鳴り響く。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
124/03/18(月)00:25:53No.1168705231+
「もう、ノリ悪い」
とは言いつつも、ブルーは身体を離して微笑む。
「ブルーが作ったご飯美味しいしさ。
ブルーも待っててくれただろうし早く食いたいんだ」
「それは嬉しいんだけど、できればもうちょっと早く帰ってきてほしいなって」
「たはは、気をつけるよ」
言いながら、リビングに向かっていった。
手を繋いで、レッドも引っ張っていく。
224/03/18(月)00:26:07No.1168705310+
今晩はハンバーグカレーにしていた。
「ブルーのこれ、好きなんだよなぁ」
食べながら、レッドが嬉しそうに語る。
「そう言ってくれるとこっちも作った甲斐があるけど、食べながら喋るのはやめなさい」
注意しつつも、ブルーの口元がニヤけてしまう。
笑い方も食べ物の好みも子供っぽい。
でも、大人になってもそのままなのが彼のいいところなのかもしれない。
324/03/18(月)00:26:21No.1168705384+
こちらとて、このメニューが嫌いなわけでもない。
大人になった今では自分からは食べようと言いにくいものでも、彼のために作ったという名目で食べることができる。
そういう点でも、彼に感謝したい。
「ありがとね、レッド」
「ん?何が?」
「ううん。レッドのこと好きってだけ」
急に言われレッドが困惑したが、まあいいかとまた食べ始めた。
424/03/18(月)00:26:58No.1168705576+
ご飯を食べ終わった後。
一緒に風呂に入る。
「んー…」
「どうかしたか?」
裸になったレッドをじろじろと見る。
注意深く、見落としのないように。
「変な跡もない…。
どこかで変な女の子に引っかかったわけじゃなさそうね」
「いや気にしすぎじゃないか…?
オレ、少なくとも何年もブルー以外にモテた記憶ないって」
「ならいいんだけど…」
524/03/18(月)00:27:16No.1168705677+
この彼氏は案外モテる。
自分の知らない間に、どこかで知らない女の人に気に入られていても不思議ではない。
彼女として、恋人として。
不安や嫉妬に駆られる気持ちは抑えられない。
「ちょっとこの辺りにつけるから」
「え、ちょっと何をだよっていててて!」
彼の首元に口を近づけて、吸い付いた。
思いっきりそうして、キスマークをつける。
624/03/18(月)00:28:02No.1168705918+
「これでアタシのお手つきって一目でわかるわ」
「独占欲案外強いなぁ」
吸われた箇所をさすりながら、レッドが呟く。
「嫉妬深い女は嫌い?」
「いいや。オレのことそれだけ好きってことなんだし嬉しいよ」
抱きしめられ、背中を撫でられる。
「レッド、アタシの扱い上手くなったね」
「付き合いも長いしな。
好きな女の子のことはわかるようになっていくよ」
724/03/18(月)00:28:32No.1168706074+
そう言われて、嬉しくなる。
恋人が、より自分を理解しようとしてくれている。
その事実に、ブルーの胸の奥が厚くなる。
「そんなレッドには、サービスしないとね」
「サービスってなにをってあはははやめろって!」
抱きついて、くすぐりを始める。
「ほーら、この辺とかレッドは弱いでしょ」
「こ、この!」
「ってレッド触り方いやらしー」
「別にいいだろ彼氏なんだから!」
揉めながら、混浴を楽しんだ。
824/03/18(月)00:28:59No.1168706229+
翌朝。
「んー…」
眠気で重い瞼をこすりながら、身体を起こす。
裸のまま寝ていたが、気にしない。
どうせ見るのはレッドただ1人だけだ。
もう身体の隅々まで見られても触られてもいるのだから、今更気にする必要もない。
「あれ?」
そのレッドが、隣にいなかった。
寝る時には、彼も裸でそこにいたのだが。
924/03/18(月)00:29:27No.1168706373+
特にいやらしいことをしたわけではない。
裸同士で寝た方が、お互いの温もりが伝え合えてよく眠れるというのがこれまでの経験で分かった。
だからそうしただけだ。
軽く、相手の身体の触り合いくらいはしていたが。
「あ、おはよう」
レッドが入室してきた。
すでに着替えを終えて、出かける用意までしていた。
1024/03/18(月)00:29:45No.1168706459+
「おはよう。レッド、どこか行くの?」
「あ、うん。ちょっとね」
聞かれたレッドが、目を逸らしていた。
「お出かけなら、アタシも行く。
支度するからちょっと待ってて」
「い、いや。
オレ1人で行きたいんだ」
「1人で?」
違和感を覚える。
頻繁に2人で出かけているのに。
今になって、1人でないといけない用事があるのだろうか。
1124/03/18(月)00:30:20No.1168706653+
「じゃあ、オレ行ってくるから」
「うん…」
こちらが疑問に思ってるうちに、レッドが出ていった。
「…あやしい」
明らかに、いつもと違う。
普段なら、自分と一緒に朝ごはん食べて行く。
出かける前にもう少し話はしていった。
あからさまに、不自然な動き。
これは突き止める必要がある。
そう決意して、ブルーは身支度を整えた。
1224/03/18(月)00:30:59No.1168706886+
着替えを手早く終えて、レッドの後をつける。
りりりに乗って空から見回すとすぐに見つかったので、簡単に追いついた。
「ん?」
レッドが振り向いてきたので、慌てて近くの木の影に隠れた。
「気のせいかな?ブルーがいたような…」
そう言いながら、レッドが移動を再開した。
ほっと、ブルーが肩を落とす。
変なところで彼は勘がいい。
まさか気づかれそうになるとは。
1324/03/18(月)00:31:21No.1168707000+
追いかけようとしたところで、お腹が鳴った。
「!?」
改めて、隠れ直す。
荒くなった呼吸を整える。
そういえば、慌てて外出したから朝食をとっていなかった。
一度意識すると、空腹感が強くなる。
周囲を確認すると、幸いにもレッドも含めて誰もいなかった。
再度ため息をつき、尾行を再開した。
1424/03/18(月)00:31:44No.1168707140+
その後、レッドがヤマブキシティにたどり着いた。
そしてある店を訪れる。
アクセサリー店だ。
ブルーも、何度か来たことがある。
こっそりと中の様子を伺う。
レッドが店員と話していた。
店員が女性であることに思うところはあったが、静観を続ける。
1524/03/18(月)00:32:03No.1168707255+
やりとりらしきものをした後、レッドが目を泳がせる。
何かトラブルでもあったのか。
隠れるのもこれくらいにしようか、とブルーは思う。
話の内容が気になるのも確かだが、困っているのなら力になりたい。
だからごく自然に店に入って、レッドに近づいた。
1624/03/18(月)00:32:42No.1168707466+
「何かお困り?」
「うわぁ!」
驚くレッド。
店員は動じずに笑顔を向けてきた。
「いらっしゃいませ。
こちらの方は?」
「この人の彼女です。
ね、ダーリン?」
「あ、うん」
戸惑いながらも、レッドが頷く。
1724/03/18(月)00:33:17No.1168707649+
「それで、何か買う予定だったの?
アタシへのプレゼント?」
冗談のつもりで聞いてみたら、レッドが汗をかき出した。
寒さゆえに暖房の効いた室内とはいえ、汗をかくほど暑いわけでもない。
「あ、図星だった?」
「…びっくりさせようと思ってたんだけど」
ため息をつきながら、彼が肯定した。
1824/03/18(月)00:33:57No.1168707872+
「ペアリングでも買おうと思ってたんだけど、
指のサイズ聞くの忘れてて」
「聞いてからにすればよかったのに」
「今朝思いついたばっかりでさ。
すぐにでも買いに行きたくなって…」
だからあんなに不自然だったのか。
日常では隠し事は苦手な彼。
だからと言って、ここまでのはおかしいとは思っていた。
1924/03/18(月)00:34:34No.1168708088+
「ごめん、隠し事してて」
「ううん。アタシのためにありがとう」
にっこりと笑う。
彼を安心させるために。
好意からしてくれたことだ。
それでブルーが怒る理由にならない。
安堵したのか、レッドも笑ってくれた。
「それでは、指のサイズを」
「あ、はい」
店員に聞かれて、サイズを教えた。
2024/03/18(月)00:37:26No.1168709027+
それから、店を出て。
「ふんふ〜ん♪」
上機嫌で、レッドと腕を組んで歩く。
指には、銀の指輪。
レッドも同じものをつけていた。
「ありがと。
レッドからこんなの贈られるなんて」
「こういうの贈るとさ、
ブルーもちょっとは安心するかなって」
「安心できてなかったヤキモチ焼きで悪かったわね」
2124/03/18(月)00:39:54No.1168709793+
「いや、そんなつもりじゃ…」
対応に困ったレッドに顔を近づける。
「機嫌直してほしいなら、あっちの喫茶店に行きましょう。
レッドの奢りで♡」
「またオレが払うの…?」
戸惑うレッドの手を引いて歩く。
お揃いの指輪が、触れ合って音を立てた。
2224/03/18(月)00:40:06No.1168709862そうだねx3
以上です
閲覧ありがとうございました
2324/03/18(月)01:04:50No.1168716757+
超久しぶりに指輪ネタですが今回は買いに行くところを見つけられる話にしました
レッド視点の方がよかったかなと少し後悔


1710689130170.jpg