「美雨さん、これを見てください」 「…ななこからのホワイトデーのお返しカ?」 「おや、そんなにあっさりバレるとは」 (その顔見れば誰でも分かるネ)「バレンタインにももらてなかたカ?」 「その通りです。ですが私が贈った分のお返しということで貰いまして」 「律儀な子ネ。…それで」 「はい」 「貰ったお返しはどうするネ」 「無論大事に永久保存します」 「迷いが無いネ」 「当然でしょう。バレンタインの時は保存し損ねましたからね」 「ななこには言ったカ?」 「…言ってはいませんが…保存しやすい焼き菓子の詰め合わせを贈ってくれたということはきっとそういうことだと」 『そんなわけないでしょう』 「な…ななこ…なぜここに…」 「話があるって言われた時点でこうなると思って呼んでおいたネ」 「くっ…」 『そもそも早めに食べてほしいと何度も念押ししたじゃないですか』 「それは…しかし今回ばかりはななこの言うことでも…」 『もし聞いてもらえないならお返しは没収して以後贈り物も一切しません』 「おいひいへふほははほ」 「汚いネ」 『汚いです』