二次元裏@ふたば

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323777 B24/02/22(木)22:03:40No.1160298428そうだねx4 23:04頃消えます
「はぁ〜…」

自室に戻る最中、この日何度目かのため息をついた。オルデン家の作法修行は、超スパルタだ。特に座学は苦手だ。文字の読み書きは師匠から教わっていたけれど、文字を見るとすぐ眠くなるんだよな。

大きなお屋敷、広い部屋、清潔でふかふかのベッド。いい所なんだけど、窮屈だ。仕立ての良い、でも重たい上着を脱いで、ベッドに倒れ込んだ。
シュタルク様、路銀のためです。フェルンの言葉が浮かぶ。まあそうだけど、という納得と、でもキツいよぉ、という泣き言を心の中で同時に言った。そういえば、仲間たちともしばらく会えていない。3人ともオルデン家の客として、思い思いに過ごしているという。ザインなんて、最後に会った時はベロベロに酔っ払っていた。小遣いを貰って飲みに出てるんだ。破戒僧め、素直に羨ましい。次々と顔が浮かぶ。ザインのえびす顔、フェルンの無表情、そして。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
124/02/22(木)22:03:54No.1160298553+
「…フリーレン」

ぽつりと口からこぼれた。作法修行の毎日でも、思い出さない日は無かった。一つ思えば、芋づる式に記憶が掘り起こされてくる。師匠の寝物語に何度も聞いた、勇者一行の旅話、そこに何度も出演してくる、魔法オタクの、はた迷惑なエルフの魔法使い。あいつらがやってきて、突然始まった俺の冒険。その途中で知った…フリーレンの肌、その柔らかさ、鼻にかかった声、におい…かなりの割合でベッドの上のフリーレンが思い出され、最後に一つの光景が頭を埋めた。

それは鈍く光る鏡蓮華の指輪と、指輪を見つめる、フリーレンの眼差しだった。

「……はぁ…」

またため息だ。紛らすように寝返りをうつと、ふと、ズボンが窮屈になっているのに気付いた。

「…なさけな」

思い出しているだけで、催してしまったようだった。下品なんですね、と誰かに言われている気がして、胸のモヤモヤは、ムカムカに変わった。
224/02/22(木)22:04:30No.1160298865+
俺だって俺なりに悩んでいるのに!ズボンの中身は別の主張をしている。そしてその悩み自体、筋違いであることはわかっているんだ。自分が産まれる前の、フリーレンの過去のことなんて、何の関係も無い話なのに。どうにもならない気持ちのやり場を失い、ふと月明かりの差す窓に目をやった時だった。
カタカタ、と金具の動く音がして、やがて窓枠のロックが外れた。見覚えがあった。浮遊魔法の応用だ。そして、ガラス越しの月の光が、何かの影に遮られる。

「…こんばんは」

銀色の髪が流れて、逆光を浴びてキラキラしていた。ガラス窓が音もなく開き、夜の空気が入り込む。フリーレンはふわりと窓枠を飛び越えると、部屋の絨毯に音もなく着地し、杖を仕舞った。俺は慌てて股間を隠しつつ、ベッドに座り直す。

「フリーレン…なんで」
「たまには顔を見なきゃと、思ってね」
素っ気ない言葉だ。だけど、それだけでなにかもどかしい気持ちになってしまう。普段着の白いローブ姿のフリーレンは、そのままなんでもないように歩いてきて、自然に俺の隣に腰掛けた。

「作法の勉強は、順調?」
「…地獄だぜ。路銀のためとはいってもな」
324/02/22(木)22:04:54No.1160299061+
「まあ、私も安請け合いしちゃったかなとは思ってるよ、ごめん」

棒読みの言葉に苦笑いが出る。だけどそれだけで、さっきまでのムカムカがサーッと溶けていく。さすがに単純すぎないか…と自分に呆れた。

「まあ、貴族のマナーとか、覚えておけば後々役立つかもしれねぇし」
「ふーん…どんなのを覚えたの」
「そうだな、例えば…」

フリーレンに話題を振られ、少しいたずら心が湧いた。ベッドから滑り降りると、フリーレンの前に身体を移し、跪く。そして、そのまま左手を取った。
フリーレンの細い手の甲に、唇で触れる。ちょっとひんやりした感触がした。やりすぎたかな、ちらっと顔を伺うが、緑色の瞳は特に何を感じた風でもなかった。

「…貴族の間じゃ敬愛の挨拶なんだ、知らなかったろ」
「…そう、だね」

されるがままのフリーレンに、もう少し驚かせてやろうという考えが湧く。俺は立ち上がって、フリーレンの頬に手を添え、反対の頬に唇を近づけた。かすかな吐息が耳をくすぐり、こそばゆい。唇で感じたフリーレンの頬は、ほのかに温かくて、すべすべしていた。
424/02/22(木)22:05:16No.1160299231+
「…今のは?」
「その…親愛の挨拶」

息遣いを感じる距離。よく考えたら、頬にキスするなんて初めてだった。
でも、フリーレンの表情は変わらない。おい、ここまでしてるんだから何かもっとリアクションしてくれよな…自分が情けなくなるだろうが、と思っていた。

「ねえ」
「ん…?」
「ここへのキスは、どんな意味なの」

フリーレンの細い人差し指が、唇に添えられた。心臓がうるさいほどにバクバク鳴りだす。色の薄い唇が、ここにきて初めて笑みを作った。

「教えて」

…こいつ、俺をなんだと思ってるんだよ。からかってるのか?呆れながら、なぜか、頭の中に指輪のことが浮かぶ。でも、そんなこと言いだせない。緑の瞳はただ俺を見ている。俺だって、俺だってそれくらい知っている。いくらフリーレンだって、知ってるはずだろう。
524/02/22(木)22:06:07No.1160299836+
…これはきっと、そういうことなんだよ。と心の中で誰かが囁く。男の部屋に、こっそり来てくれてるんだ。許してくれてるんだ。ただ、思うままにすればいいんだ。そうして、フリーレンを…

お前が、悪いんだからな。
俺は身体の中の衝動に任せて、フリーレンの肩を抱いた。

=============================

…あれ?今、何をしていたんだっけ。私は、どこにいたんだっけ。まどろみのような浮遊感がやがて過ぎ去ると、シュタルクの真っ赤な顔にピントが合った。変な顔。
そうだ、キスをされたんだった。

「…これの、意味は?」
「……知らねぇよ」

なんだ、知らないのか。ちゃんとしてるのかな、勉強。
私は単に、教えて欲しかっただけなのに。知らないのに、するんだね。私じゃなかったら怒られてるよ。
624/02/22(木)22:06:32No.1160300089+
突然、シュタルクの腕が背中に回って、ベッドに押し倒される。荒い吐息と、腰に感じる固い感触が、切迫していることを私に教えた。

「ちょっと…ふっ…ちゅ…む…ぁ、あ」

抗議しようとした矢先、唇を塞がれた。雷が方々に火花を散らすように、瞬間的に思考が寸断され、言葉は霧散する。
身体をまさぐられて、好き勝手に乳房やお尻を撫で回され、乱れていく。やっぱり欲しかったんだね
、と冷静に受け入れる自分がいた。それは、私もどこかでこうなることがわかっていたからなのか。

「た、タイツ、いいから」

内股を這い回る指を許すと、堰を切ったように縫い目が引き裂かれ、下着をずらされた。まだ解れてはいない。でも、別に構わない。

「あ、ぐぁ!…あぁ…むぁ、は、ちゅぅ」

一気に生殖器を突き込まれ、肺の空気が押し出されたところでまた唇を貪られ、息も絶え絶えにシュタルクを受け入れた。苦しい、苦しいよ。シュタルクは私の生命活動なんか気にならないくらいに、私を求めている。その事実が、たまらなく私を満たす。それを認めるのは、なぜか心苦しいけれど。
724/02/22(木)22:06:46No.1160300319+
「ぁっ、はぁっ、むっ、ぐぁ、ちゅぅぅ…ぷぁ」
「フリー…レン…むぁ、ぢゅ…」

腰が打ち付けられる度に、唇に吸い付かれる度に、私の精神は削ぎ取られていく。代わりに何か、新しい何かが生まれ、欠けた部分が継ぎ足されていく。不思議だよね。こんな動物みたいな行為で、私は作り変えられてしまうのかな。不安はあるけど、なんだかワクワクする。
泣き出しそうなシュタルクの顔。汗のにおい。粘性を帯びた肉の音。どうしようもなく奪われていく。だけど仕方ないよね、こんなに求めているのだから。代わりに私も、与えられる、注ぎこまれている。何を?それは、まだ、わからないけれど。

「ゔっ、おぁ、あぁぁ…♡」

ただ、胎内を満たすこの熱さだけはわかるんだ。味わうように受け止め、一滴も逃すまいと、腰を押し付けて。震えが収まり、まだ物欲しげな目をするシュタルクに、まだ欲しいんだね、と囁く。それは指摘のはずだけれど、シュタルクにとっては誘惑であるようだった。
そうして夜が更けて、二人とも眠りに落ちるまで、繋がり続けた。

その日、認めざるを得なかった。私は、与えたがっていて、欲しがっていたのだと。
824/02/22(木)22:07:01No.1160300576+
=============================

煌びやかな照明と、優雅な音楽。着飾った紳士淑女。俺なんか場違いだな。社交会への出席を許されて、タダ酒目当てに勇んだはいいが、どうも住んでる世界の違いを思い知る結果になってしまったような。いや、この上等な酒は悪くないがね。

視界の先では、フェルンとシュタルクが練習の成果を発揮している。馬子にも衣裳とはいうもんだな。中々似合ってるぜ、お二人さん。…シュタルクもあの調子なら、心配ないかな。

「俺たちも踊るか?」

テーブルの向かいに座る小さな淑女に、冗談交じりに声をかけた。声の後に、目を向ける。
924/02/22(木)22:07:21No.1160300879+
「…ケーキ、食べる」

翠の瞳はテーブルに落ちている。いや、男女の舞踏から、目を背けていた、というのが正しいのだろう。俺はその目つきに見覚えがあった。いや、信じたくない、信じたくないがそれは。

「…まさか、お前ら」

嫉妬の色。
酒の味が一気にわからなくなっていく。
どうして、こんなことになっちまってるんだ…?
1024/02/22(木)22:08:06No.1160301381そうだねx9
エルフのえっちなお姉さんいいですよね
1124/02/22(木)22:10:55No.1160303549そうだねx9
殺。
1224/02/22(木)22:11:21No.1160303861+
夜這いエルフ
1324/02/22(木)22:11:35No.1160304032そうだねx3
シュタフリいい…
1424/02/22(木)22:12:57No.1160304993+
私下品なエルフを殺せるかもしれません
1524/02/22(木)22:13:43No.1160305541+
このスレはPDFにして配布します
1624/02/22(木)22:14:04No.1160305754+
なんだかちょっと照れてしまうね。
1724/02/22(木)22:14:21No.1160305939そうだねx3
フェルンはドーナツを食べてるのでいない
1824/02/22(木)22:15:08No.1160306460+
違うよ
これは…男を誘う魔法なんだよ
1924/02/22(木)22:16:19No.1160307121+
フ殺。
2024/02/22(木)22:18:03No.1160308300+
>違うよ
>これは…男を誘う魔法なんだよ
魔性のエルフだからね
2124/02/22(木)22:19:56No.1160309466+
またYOASOBIしたの…?
2224/02/22(木)22:22:18No.1160310999+
肉体関係の構築が早すぎる…
2324/02/22(木)22:24:07No.1160312046そうだねx4
相変わらず人の心が分からないようで自分の心ぐらいは少し分かってきたような感じが大変いいですね
2424/02/22(木)22:26:00No.1160313166そうだねx7
パーティ内の人間関係が気まずいので早期離脱する男
ザイン
2524/02/22(木)22:28:34No.1160314752+
淫乱エルフ
2624/02/22(木)22:30:57No.1160316600+
ザインの胃は破壊された
2724/02/22(木)22:31:07No.1160316731+
この下品なエルフ始末しとけって私言いましたよね?
2824/02/22(木)22:32:22No.1160317666+
夜に駆けちゃおうね…
2924/02/22(木)22:33:28No.1160318422+
オルデン卿も驚愕
3024/02/22(木)22:33:37No.1160318540そうだねx2
胸や尻ではなく髪や唇やちょっとした所作に色気を感じるようになるシュタルク
3124/02/22(木)22:35:43No.1160320294+
HIASOBIしたんか!
3224/02/22(木)22:37:31No.1160321700+
クソボケだけどどこまでも許してくれるエルフに引っ込み思案な青年の性癖がズタズタにされて強引で執拗なセックスでドロドロに溶け合うのいいよね
3324/02/22(木)22:38:21No.1160322399+
乗ったれ!乗ったれ!
3424/02/22(木)22:38:31No.1160322523+
殺。殺。殺。
3524/02/22(木)22:38:50No.1160322752そうだねx1
この怪文書シリーズ読み過ぎて俺の推しカプがシュタフリになっちまったよ
3624/02/22(木)22:40:09No.1160323646+
シュタルクがロリコンになっちまうー!
3724/02/22(木)22:40:37No.1160324014+
単行本4巻でここまで深く繋がってたらどうすんの試験編とか
3824/02/22(木)22:40:54No.1160324187そうだねx1
>胸や尻ではなく髪や唇やちょっとした所作に色気を感じるようになるシュタルク
本編通りじゃない
つまりそういうことじゃない
3924/02/22(木)22:41:14No.1160324346+
>またYOASOBIしたの…?
ヨルシカできないからね…
4024/02/22(木)22:42:56No.1160325722+
>シュタルクがロリコンになっちまうー!
大人のお姉さんだから問題ないけど
4124/02/22(木)22:42:58No.1160325751+
>だけど仕方ないよね、こんなに求めているのだから。
フリーレン様。
4224/02/22(木)22:44:00No.1160326380そうだねx2
けどよお
この理屈だとフェルンは与えないのだからいずれ求められなくなるんじゃねえか?
最初からそうだった
4324/02/22(木)22:48:14No.1160329196+
フェルンが外野すぎる…!
4424/02/22(木)22:48:54No.1160329576+
>単行本4巻でここまで深く繋がってたらどうすんの試験編とか
漫画になってる部分は数年間の中の数日とか数カ月だけだから…写ってない部分の方が多いんだぜ?
4524/02/22(木)22:51:30No.1160330962+
>胸や尻ではなく髪や唇やちょっとした所作に色気を感じるようになるシュタルク
フリーレンてエッチだよねってザインに同意を求めて俺は何も知らない…って閉じこもるザインに首を傾げるんだ
4624/02/22(木)22:55:02No.1160332883+
>この理屈だとフェルンは与えないのだからいずれ求められなくなるんじゃねえか?
たまーに与えようとはしてるから…普段の態度のせいであんまり受け取ってもらえないだけで…
じゃあ普段から与え与えられしてる奴らが強すぎない?ってのはそうだね
4724/02/22(木)22:57:12No.1160334052+
>夜に駆けちゃおうね…
沈むように溶けてゆくようにね…
4824/02/22(木)23:00:26No.1160335773+
>相変わらず人の心が分からないようで自分の心ぐらいは少し分かってきたような感じが大変いいですね
お互いの気持ちが分かっちゃったらもう終わりですよね
4924/02/22(木)23:01:43No.1160336441+
>ぽつりと口からこぼれた。作法修行の毎日でも、思い出さない日は無かった。一つ思えば、芋づる式に記憶が掘り起こされてくる。師匠の寝物語に何度も聞いた、勇者一行の旅話、そこに何度も出演してくる、魔法オタクの、はた迷惑なエルフの魔法使い。あいつらがやってきて、突然始まった俺の冒険。
うん

>その途中で知った…フリーレンの肌、その柔らかさ、鼻にかかった声、におい…かなりの割合でベッドの上のフリーレンが思い出され、最後に一つの光景が頭を埋めた。
うん?
ってなった めっちゃいい…


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