二次元裏@ふたば

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953401 B21/05/20(木)18:19:18No.804682706そうだねx2 19:28頃消えます
一流の一日は、不遜にも自分のベッドに潜り込んだ同室のウマ娘をベッドに戻すところから始まる。それがキングの日常だった。
まだ空に星の瞬きが薄らと見える頃、ベッドからキングヘイローは起き上がった。
起きて間もなく回らない頭もそこそこに、自分の周りを見まわして、はて?と思った。
「珍しいわね…ウララさんが私のベッドに潜り込んで来てないなんて。」
とはいえ、こんな日もあるものだと洗面所に進む。
「6時か…まだこの時間なら、グラウンドも独り占めできるかしら?」
近く重賞レースの予定があるキングヘイローは、自主練習の為にここ数日早起きをしているのだった。
身だしなみを整え、ジャージに着替える。まだ夢の中にいるであろうハルウララを起こさぬよう、静かに部屋を後にした。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/05/20(木)18:19:49No.804682881+
「やっぱり朝はいいわ…静かだし集中できるし、何より砂埃がまだ舞っていないもの。」
キングヘイローは準備運動もそこそこにグラウンドへ向かう。今だけはキングただ一人の時間だった。
そう思った矢先、よく見ると先客がいるようだった。ウマ娘が一人走りこんでいる。
「あら、こんな時間に誰かしら…?昨日までは私だけしかいなかったはずだけれど。」そう思いながらトラックへ向かう。
早朝から自主トレーニングとは殊勝な心がけね、キングと並走する権利をあげてもいいわね。などと独り言を言っていたキングだったが、一人走りこむウマ娘の正体を理解したとき、早朝に似つかわしくない大声をあげてしまった。
221/05/20(木)18:20:05No.804682952+
「う、ウララさん!?どうしてここに!?」
目の前を走りこんでいたウマ娘は、まさに今まだ熟睡中であろうはずのハルウララだった。その眼もとにはうっすらとクマが見えている。
「あぁ、キングヘイローか。おはよう。君も自主練習だろうか?」
さらに追い打ちをかけるかのように衝撃が走る。少なくともキングの知るハルウララはこんなに尊厳たっぷりと流暢に喋ることはない。
「どうした?なにか考えことか?」
呆気に取られていたところをハルウララの声で正気に戻る。
「あっ、いえ、その、ウララさんがこんなに早起きだったことってなかったから…」
ハルウララは顎に手を置き、なるほど、とか、何とかぶつぶつ言っている。
「それにその…喋り方?が、いつもとちょっと違う感じがして…。」
ハッとハルウララがこちらを見る。瞳孔が広がって桜の模様が鮮やかに色付くのがよく分かった。
「あっ、これは、その…ま、漫画!今読んでいる漫画の影響なんだ!いや、すまない!」
そんな喋り方をするキャラクターが出ている漫画なんて読んでいただろうか…。と、キングは自分がここへ赴いた目的を思い出した。
321/05/20(木)18:20:24No.804683018+
「そ、そうだわ、私これから走ろうと思って。ウララさんもこんな朝早くから練習なんて立派じゃない!このキングと並走する権利をあげるわ!」
早朝なのでキングも高笑いのボリュームをややを抑える。
「それはいいな。私も一人で少し持て余していたところだ。一緒に走ろうじゃないか。」
かくして二人はグラウンドの自主練習用においてあるゲートに入り込んだ。まだ昇りきっていない太陽の光が地平線を照らしているのがよく見える。
「距離は…そうね、私とウララさん両方が得意な1000mでどうかしら?私はまだ寝起きだから距離は短いほうがいいし、丁度いいと思うのだけれど。」
キングヘイローの申し出にハルウララは首肯する。
スタートの構えを二人がとる。キングがゲートのスイッチを入れた。数秒後、ガションとゲートの開く音が空に響いた。
両方が好スタートを切る。先に飛び出したのはキングだった。2バ身、3バ身と距離を開けていく。
「短距離は最初が肝心、ここで差をつけていれば逃げ切れる!」
そのままゴールへ一直線に進む。まだキングヘイローの一番手は変わらず、そのままラストスパートをかけ始める。
421/05/20(木)18:20:37No.804683080+
「悪いけどこの勝負、キングの勝ちよ!」
そう思った瞬間。
背後から尋常ではないプレッシャーが襲い掛かった。
「ッ…!?」
ハルウララの足音が聞こえる。ハルウララの足音のはずだ。
しかし、それは地面が爆発するような、怪物的速度をもってキングヘイローを差し切らんとする踏み込みの音だった。
こんな音は聞いたことがない。少なくとも、聴き慣れているはずのハルウララの足音では断じてない。では何者だ?何が背後にいる!?
瞬間、
「お先に!」
外からハルウララがキングヘイローを鮮やかに抜き去った。
抜いたそのあとも速度はみるみる上がっていき、ゴールした時には目算2バ身ほどの差をつけられていた。
521/05/20(木)18:20:49No.804683143+
「はぁ…はぁ…ッ!なんなの…さっきの…ウララさんの走り方…!?」
ハルウララの脚質は差しであることはキングヘイローもよく知っていた。だから走法自体はいつも通りだ。
いつも通りのはずなのに、先ほどのハルウララの走りには圧倒的なオーラを感じた。覇気と言い換えてもよい。とにかく、凄味のある走りとしか言いようがなかった。
キングヘイローが息を整えていると、ハルウララがスポーツドリンクを持ってきた。
「先ほどはありがとう。素晴らしい走りだった…おかげで私も少し本気を出してしまったよ。」
少し?本気?キングヘイローは首を上げ、目の前にいるハルウララを凝視する。
いつものウララさん。ウララさんのはず。でも違う、何かが違う。
「…ッ!す、すまない、私は先に部屋に戻っておくよ。」
あからさまに異形を見る目だったのが分かったのか、ハルウララはそそくさと自室に帰っていってしまった。
ハルウララから手渡されたスポーツドリンクの冷たさが手のひらにじんじんと広がる。
「…あれは……誰?」
キングヘイローはしばらくその場から動くことができなかった。
621/05/20(木)18:33:34No.804686646+
カイチョのベッドにはうららーんなルナちゃんがいるのか…
721/05/20(木)18:35:27No.804687169そうだねx10
因子継承して芝適正上げて神威を習得したウララ
821/05/20(木)18:39:56No.804688497+
もしもしキング?
君も油断すると突然無性にお腹が空くようになって
ラーメンを丼ごとペッてしたりするようになるからね?
921/05/20(木)18:41:59No.804689073+
カイチョーの因子強すぎない?
1021/05/20(木)18:42:05No.804689105+
因子継承がオカルトすぎるから
プレイヤーだけの特権なんだろうなあ
1121/05/20(木)18:50:21No.804691496+
>カイチョのベッドにはうららーんなルナちゃんがいるのか…
砂遊び因子をぶち込まれたルナちゃんか…
1221/05/20(木)18:52:32No.804692083+
>>カイチョ?のベッドにはうららーんなルナちゃんがいるのか…
>砂遊び因子をぶち込まれたルナちゃんか…
会長の肉体とスキルを持ちつつウララメンタルで差してくるウマ娘
ダート組の娘達はたまったもんじゃないな…
1321/05/20(木)18:59:52No.804694264+
高知のアイドルルナちゃん誕生か…
1421/05/20(木)19:02:59No.804695136+
\るっなな〜!/
1521/05/20(木)19:05:54No.804695951+
精神入れ替わりなのか因子の影響で性格変化してるだけで記憶はそのままなのか気になる
1621/05/20(木)19:08:00No.804696579+
何が起きてるのこれ?
会長にはウララが入ってるの?
1721/05/20(木)19:11:11No.804697592+
因子にカイチョ―×2ぐらい入ってるのかな…
1821/05/20(木)19:16:25No.804699129+
会長に短距離レースを走るスキルが?妙だな…
1921/05/20(木)19:16:59No.804699294+
入れ替わりだと向こうは大変なことになってるな…
あっちは装うこともしないだろうし
2021/05/20(木)19:18:40No.804699835+
ウララの中に会長の精神が入った場合体の作りの差に苦戦したりするんだろうか
それともフォームとかが整って普段のウララ以上のスペックを発揮してしまうんだろうか
2121/05/20(木)19:20:35No.804700429+
大丈夫?継承続けてたら最終皇帝になったりしない?
2221/05/20(木)19:22:20No.804700922+
有馬走るウララさんはだいたいこんな感じ


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