二次元裏@ふたば

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16469 B21/04/25(日)00:18:50No.796089540そうだねx4 01:20頃消えます
「直近は招待レースだったな」
「2500、ルドルフの得意な距離だ」
「調整はいつから?」
「その6日前」
「理由は」
「取材がその前日に」
閉じていた眼を開けて、組んでいた腕を解き、シンボリルドルフはこちらを見た。
場所はトレセン学園カフェテリアの隅の席。程々に人目を避け、程々に陽の光が入る、簡単な相談をするには良いスペースだ。
今は彼女のスケジュールについて摺り合わせを行っている。本来トレーナーとは文字通りウマ娘のトレーニングに力を入れるべきなのだろうが、ルドルフに限ってはそこについて殆ど心配が無い。
むしろ俺のやる事といえば、立場上多忙で移動も増える彼女の仕事と、アスリートとしての肉体管理の妥協点を作る事だと言える。
「全く、完全無欠とはこの事かな。君が居ないと私は右も左も解らなくなりそうだ」
「まさか」
「取材のこと、すっかり忘れていたよ。似たような予定が多いとはいえこれではダメだな」
「春はレースが多く世間の機運も高い。となれば世間は未だ最強の7冠バの動向を知りたがるもんさ」
俺の言にルドルフは苦笑いをし、いくらか冷めたコーヒーに手を伸ばした。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/04/25(日)00:19:04No.796089641そうだねx2
「取り急ぎ、大きな君の仕事はこんな所だ」
「うん、ありがとう。いつもながら頼もしい」
「お褒めはいいから、この後小会議だろう」
「ああ、慌ただしくてすまない。今日はここで?」
「書き物だけね」
「それじゃ、また戻るよ」
いくつかの資料と手提げを掴んで、ルドルフは小走りにカフェテリアを出て行った。その背中を見送りながらコーヒーを一口。
確かにこの所の彼女は多忙極まる。無理をしてそうしているわけではないというのはよく理解しているが、さておき常人の俺から見るといくらなんでも己をすり減らしすぎてはいないかと感じる。
春のレースが落ち着いたら、初夏の連休を使ってまた旅行にでも行けないだろうか。皇帝ではなくただの1人のウマ娘として休める時間を、すぐそばで見ている人間としてはもう少し作ってやりたい。
「あの、お時間いいですか?」
そんな事を考えていたら、見慣れぬウマ娘に声をかけられた。着慣れた感じのしない制服の新しさ、まだ作り上げられていない体つきで、新入生だと解る。
「シンボリルドルフ会長のことなんですけど、私あの人に憧れてここへ来て……」
221/04/25(日)00:19:14No.796089725そうだねx2
こういう声のかけられ方はあまり珍しくない。それはそうだ、皇帝シンボリルドルフと言えば一流のアイコンでもある。直接根掘り葉掘り聞けなくとも、そのトレーナーになら声はかけやすかろう。
特に俺の方は忙しくもなく、先程までルドルフが掛けていた椅子を勧めると、恐縮したように浅く腰掛けるウマ娘。
いくつか、ルドルフの私的なことを話した。両親によく手紙を送るとか、弁当が茶色いとか、日々諧謔の研鑽に余念が無いとか。
あまり彼女の名誉を下げすぎない程度に話してみせると、目を輝かせて新入生は聞き入り、そしてチャイムの音に慌てて礼を残しカフェテリアを出て行った。
その入れ違いのようにルドルフが戻ってくる。
「随分楽しそうに話していたね」
「ル、ルドルフ違うんだ信じてくれこれは」
「……その芝居がかった慌てようを見るまでもなく、別に何も無かったと解るが」
冗談を即座に看破されるのは中々悲しいものがある。
大きな溜息を吐いて、ルドルフはどかっと目の前に腰掛けた。さっきまで座っていた新入生と比べるのは失礼だろうが、威厳も美貌も流石に段違いである。欲目もあるのだからやむを得ない。
「でもね、不満は不満だ」
321/04/25(日)00:19:26No.796089803そうだねx2
「何故」
「私が忙しく会議をしている中、他の子と楽しくお喋りだろう」
今度はルドルフが芝居がかった腕組みと目つきでこちらを睨む。小会議でまたぞろ面倒事でも引き受けたのだろうか。
「雑談じゃないか」
「いいや許せない。私は今とても落ち込んでいるぞ」
挑戦的で自信溢れる顔をしながらそう言われても、痒くもない眉を掻くくらいしか出来ないが、要するにこれは「私を甘やかせ」という事なのだろう。
「また温泉旅行に行かないか。もう少し落ち着いたら」
「ふん、その程度でごまかすのか」
「君が気に入ってくれたパスタをまた作るよ」
「量が大変だぞ。それだけか」
「ならば一晩中ルナを」
「こら、もういい」
くすくすと背中を丸めて笑い、ルドルフは機嫌を直したようだった。こんなじゃれ合いも、皇帝の立場ではやりにくいのだろう。それをぶつけられるのは光栄な事だ。
「……一晩中、か。どうなってしまうのだろうな」
それ以外をぶつけられるのも、栄誉である。俺は気を引き締めなおし、とりあえずコーヒーをまた口に入れた。
421/04/25(日)00:19:38No.796089860そうだねx11
会長のご機嫌を取りたいだけの人生だった
521/04/25(日)00:20:54No.796090312そうだねx6
イチャイチャしてる…
621/04/25(日)00:22:23No.796090867そうだねx6
真っ当にいちゃついてる会長好き…
721/04/25(日)00:22:56No.796091083+
今日会長引けたからタイムリーすぎる…ありがたい…
821/04/25(日)00:24:14No.796091579+
二人きりの時はルナ呼びがいいんだな…
921/04/25(日)00:24:19No.796091611そうだねx7
もっとそのチョコパフェみたいな頭のように大人の甘さでイチャイチャしろ
1021/04/25(日)00:25:18No.796092025+
>いくつか、ルドルフの私的なことを話した。両親によく手紙を送るとか、弁当が茶色いとか、日々諧謔の研鑽に余念が無いとか。
ダジャレの研究とはまさか言えないもんな!
1121/04/25(日)00:25:39No.796092164そうだねx3
>もっとそのチョコパフェみたいな頭のように大人の甘さでイチャイチャしろ
会長の頭美味しそうに見えてきた
1221/04/25(日)00:26:57No.796092636そうだねx1
この公私の切り分け大人っぽくていいよね…
1321/04/25(日)00:29:21No.796093500+
>今日会長引けたからタイムリーすぎる…ありがたい…
会長はいいぞ…とても尊敬出来るぞ…
1421/04/25(日)00:31:11No.796094105そうだねx4
大人っぽいのを維持したままイチャつくとは…いいねぇ
1521/04/25(日)00:31:49No.796094344+
会長を育てるとテイオーの気持ちがわかる
1621/04/25(日)00:33:25No.796094900+
これは皇帝ですわ
しっとりとした大人ルドルフ大好き
1721/04/25(日)00:36:57No.796096163+
こいつらうまぴょいもするんだ!
でもあんまり表に出さないんだ!
1821/04/25(日)00:38:55No.796096875そうだねx6
最近どうしてもネタに走りがちだけどこういうの大好き
1921/04/25(日)00:39:27No.796097068+
会長の会長らしいとこ見れたので嬉しい
2021/04/25(日)00:44:44No.796098939+
>弁当が茶色いとか
そういやOPで食べてたランチも肉肉しかったな
ハンバーグとか骨付とか
2121/04/25(日)00:46:35No.796099606+
栄養バランスは完璧なお弁当だから…
2221/04/25(日)01:02:57No.796104423+
これはルドルフ会長
2321/04/25(日)01:05:23No.796105039+
ビシっとしてるのに急にイチャつくこの距離感
いいよね
2421/04/25(日)01:08:54No.796106016+
この会長のシリーズは
ワガママルナちゃんをたくさん見てきた俺には麗しすぎる…
2521/04/25(日)01:10:38No.796106531そうだねx1
会長がふと見せるかわいさ好き
2621/04/25(日)01:12:12No.796106957+
あら素敵なイチャイチャ…
2721/04/25(日)01:17:06No.796108353+
>「こら、もういい」
言われたい


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