「こんなに大きな浴場を二人だけで貸し切りだなんてなんだか贅沢ねぇ」
「こちらを管理している方と偶然お知り合いになる機会がありまして、事情を話したら是非にと提供してくださったのですわ」
そう言って自慢げに胸を張るメアリ。それに合わせて揺れるモノが視界に入っておおぅ…と声が漏れる。いいなぁ…自分も前世と比べればそれなりのサイズにはなったと思うけれど。あれくらいのサイズはやはり憧れだ。
しかしさすがは社交界の華と呼ばれるメアリだ、こんな人脈も持っているだなんて…我が友人ながら誇らしい。

「ではカタリナ様、お背中をお流ししますわね」
いつの間にか私の後ろに陣取っていたメアリが手に泡をこんもりと盛ってさあ！と促してきた。
そんなことまでしてもらうのはなんだか申し訳無かったけど…前世であっちゃんと銭湯に行った時もこうして流しっこしたなぁ…と思い出し身を任せることにした。
メアリの細くて綺麗な指で身体を清めてもらうのはくすぐったいけれど気持ちが良く、だんだん頭がぼんやりとしてくる。いけない、最近魔法省の勤務続きで疲れが溜まっていたのかしら…

折角誘ってくれたメアリとの時間を寝て過ごしてしまうなんて良くないわ！
気持ちよさと安心感を与えてくれていたメアリの手からバッと離れると、今度は自分が背中を流してあげる！と勢いよくメアリの後ろへと回り込む。
カタリナ様にそのようなこと…！となんだか焦った様子のメアリの手から泡だらけのタオルをひったくり、透き通るような彼女の肌を傷つけないようにそっとタオルを這わせる。
すると、メアリが突然小刻みに震えだし、先ほどまで心なしか青かった顔が真っ赤に染まった。

「あ、あれ…？どこか痛かったかしら…？」
そう声を掛けるのと同時にメアリがフラッと倒れ込んだ。
えっ！？なんで！？どうして！？
パニックになった私は脱衣所で控えてくれていたアンに慌てて声を掛けて助けを求める。
メアリの介抱をアンに任せ、自分も身支度を済ませると、アンからメアリはのぼせただけで一先ずは大丈夫です。と知らせがありホッと胸を撫で下ろした。

今日のメアリの様子がおかしかったのは勘違いでは無かったんだ…もっと自分の勘を信じていれば良かった。
やっぱり体調悪かったのかな…気がつかなかったなんて悪いことをしてしまった。
折角のお風呂だったけれどメアリを放っておくわけにいかず、後ろ髪を引かれながらその日は大浴場を後にした。うう、私のお風呂…

「こんな大きな浴場を貸切だなんて、なんだかワクワクするわね！今日は誘ってくれてありがとうメアリ！」

そう言って喜色満面の笑みを浮かべるカタリナ様を見て、今までの自分の苦労が全て報われるのを感じて目頭が熱くなる。
思えばあのお城のお泊まりでの千載一遇のチャンスを逃してからというもの、逃した魚の大きさを思って枕を涙で濡らさなかった夜は無いほどだった。
特にカタリナ様とご一緒の入浴を想像しただけで滴ってくるこの赤い液体、これの忌々しさったら…
いけない、集中を切らしては…私はもう一度深呼吸をすると魔法の操作に再度集中をする。
カタリナ様との入浴を果たすために私が編み出した新しい魔法…血液も液体、つまり水であると思い当たった時はまさに天啓を得た気分だった。
血流を操作し、頭へ登ってくる血の量を減らす。ある意味ゴリ押しではあるが、私はこれで念願を叶える下地を手にしたのだ。

最大の懸念だった鼻血の件はクリアした。そこからの準備は自分でも驚くほど順調だった。
以前舞踏会にてオイタをしようとして、それを私に咎められてからというものよく「お話」を聞いてくださる様になった方に相談をし、その方が所有されている大浴場を貸し切る約束を取り付け、日時はカタリナ様の他のご友人皆が忙しくて動けない日時を設定した。
計画は完璧…ああ、ついに…遂に今日を迎えられた…そんな感慨に耽っていると、カタリナ様が一刻も早くお風呂に入りたい！と言わんばかりに衣服を脱ぎ去っていく所が丁度目に入ってきた。
いつもは衣服の下に隠されている、すらっと伸びる四肢が惜しげもなく顕になっていく。
お菓子ばかり食べているはずなのに体型が崩れることなく身体が引き締まって見えるのはご趣味にされている農作業のお陰だろうか。
普段から長袖長ズボンで作業されてる為、日に焼けることもない肌は白く輝いてみえた。
ああ…なんてお美しい…この光景だけでこれまでの全てが報われた気持ちが湧き上がってくる。
けれど今日の目的はこれではない、私はもう一度呼吸を整えるとカタリナ様に続いて浴場へと足を運んだ。

「ではカタリナ様、お背中をお流ししますわね」

興奮で高まりすぎて暴れに暴れている心臓を押さえつけるように表面は平静を装って、カタリナ様を椅子へと座らせる。
そうして、熱望しすぎて最近は夢にまで見るようになったカタリナ様のお身体に触れると、想像よりずっときめ細やかで、そっと触れただけで指を押し返してくる弾力が伝わってきた。
なんて、なんて素晴らしい！メアリはこの世界で一番の果報者ですわ！
そうして大切なものを大事に大事に扱う様に磨いていると、気持ちよさそうに蕩けた顔をしたカタリナ様が急に立ち上がり、私の手からタオルを奪い去った。
この流れは…まずい、慈愛の心が服を着ている(今は全裸ですけれど)カタリナ様の事だ、何をしようとしてるのかは瞭然だった。
正直カタリナ様の美しいお身体に触れているだけでいっぱいいっぱいだったのに、カタリナ様から触れられるなんてとても耐えられそうにない。

なんとか断ろうと言葉を探すが良い案が浮かばず、そうしてるうちにカタリナ様の手が私の身体へと差し向けられた。
触れられた部分と、ついでに無理やり押さえつけていた鼻の奥が急速に熱を帯びるのを感じ、あっコレはもうダメだ…と魔法の制御を手放した。
勢いよく頭に上り詰める血流のせいで離れていく意識の中、突然倒れる私にとても心配そうな声を掛けてくださるカタリナ様のお声に…やはりお優しい方…今度こそは、今度こそはご一緒致しますわ。そう誓いを立てながら、抱きとめてくださるカタリナ様の腕の中へと沈んでいった。

こうして私の浅はかな計画はまたしても崩れ去った。得られたものといえば網膜に焼き付けたカタリナ様のお姿と触れた時の感触くらい…また暫く枕を涙で濡らす日々は続きそうだ。
あっ、いけない…物思いに耽っているうちにカタリナ様に下卑た笑みを浮かべて近づく輩がいるわ。
自分の血流を操作した要領でその男の身体を巡る血流へと働きかけると、一瞬で逆さ吊りにでもされたかの様に顔を真っ赤にした男はドサリ、と床へと倒れ込んだ。

「ふふっ…カタリナ様のことは私がお護り致しますわ…ふふっ…うふふふふっ」

こいつやっば…

他人のにも干渉できちゃうかぁ〜

血流操作は強すぎる…

メアリだって良い目を見たって良いじゃない！と思って…

あの世界の暗殺術の極致みたいな扱いされてそう

メアリはさぁ

あっちゃんはほらそんな汚れたかっこじゃ家に帰れないでしょ？銭湯寄ってこ？って気軽に誘ってそうだよね…

頑張りは分かるし猥褻に使わなかった高潔さは素晴らしいと思うけどそれをそう使えるのか…

>こいつやっば…
一瞬で逆さ吊りにでもされたかの様に顔を真っ赤にした「」はドサリと床へと倒れ込んだ。

メアリはさぁ…童貞？

>メアリはさぁ…童貞？
処女ですわ！

ﾍﾟｶｰと血流操作
熱いバトルが始まりそう

>ﾍﾟｶｰと血流操作
>熱いバトルが始まりそう
地獄絵図かな？

そんな魔力の使い方出来るんならそれでカタリナを脅して服脱がせて好き放題すればいいってことじゃん！
その時は是非私めもお相伴に預からせていただきたく

一人やっちゃったらもう止まらないだろうな…

あっちゃんのワンポイントアドバイス！

今回はお風呂入れなくて残念だったね〜。貴方ももう立派なオトナの女性なんだから、立ち振る舞いにはもっと注意を働かせること！無防備に体に触れたり抱きついたりはNGです！一緒に行った銭湯でもあんまりにもあけすけで私心配になっちゃったの思い出したよ！なんだか懐かしいなぁ〜、特に耳の裏のあたりが弱かっ…あ、ごめん。そろそろ時間みたい。
とにかく下手な接触は良くないと思う！よく考えて行動してみてね！

このまg
>ﾍﾟｶｰと血流操作
>熱いバトルが始まりそう
ソフィアは気圧操作でペチャンコにするのか…

男子中学生かな？

これヒートショックと同じ状態起きてヤバそうだ

あっちゃんはさぁ…

>そんな魔力の使い方出来るんならそれでカタリナを脅して服脱がせて好き放題すればいいってことじゃん！
>その時は是非私めもお相伴に預からせていただきたく
一瞬で逆さ吊りにでもされたかの様に顔を真っ赤にした下賤はドサリと床へと倒れ込んだ。

血流操作ってそれ最初期のザラキ…

身近で不審死続き過ぎてカタリナ様が国外追放されそう

>身近で不審死続き過ぎてカタリナ様が国外追放されそう
殺しはしないよ！？
ちょっと目眩がするだけだよ…

メアリから童貞属性がなくなったらあらゆる知略計略でもって野猿を征服しそう

GHLは童貞度合いでいけばキースの次くらいにくると思う

あっちゃん平和なENDだとすかさずマウント取るよね

実際鼻血出さずに一緒に入浴するにはどうしたらいいんだろう…
かぐや様みたいにルーティーンを身体に叩き込んで平静を保てる様にするとか？

相手の体に指を差し込みながらピュリフィケーションで血液を真水にします！
みたいな気配を感じｒｙ

忍法渦刀使えそう

女神官ちゃん来たな…

原作5巻まで読んで野郎は順番に気持ち打ち明けてキスもしてるけど流石に女性陣はないんだろうな…って半気ぶりでいるからありがたい…

>実際鼻血出さずに一緒に入浴するにはどうしたらいいんだろう…
>かぐや様みたいにルーティーンを身体に叩き込んで平静を保てる様にするとか？
血を減らしてから入浴する

>原作5巻まで読んで野郎は順番に気持ち打ち明けてキスもしてるけど流石に女性陣はないんだろうな…って半気ぶりでいるからありがたい…
詳しくは言えないけどマリアちゃんはかなりフラグを構築している
メアリは童貞

>メアリは童貞
がんばれ…
割と魔法学園入学以降いい思いできてない気がするから頑張れ…

バトル作品みてぇだ…

ああそういやメアリ水の魔法使いだったな
水の魔法と言えば体液操作はわりとデフォだな
そうか…愛液や母乳も…

主要読者の女性陣からもマリアはもちろんメアリやソフィアも人気ありそうだけどロマンスレーベルだし仕方ないな…これが世界の意思か…

卑しいあっちゃんを見ると元気になれる

この魔法呪術廻戦で見たわ

うーん…なんだったかな…水を操れるキャラクターが眼球から水分抜いて戻して抜いてを繰り返した拷問するの
メアリとかもできそう
カタリナに危害加える奴いたら

むしろ主要読者層がこれで良くマリアをここまで推してるなって…

カタリナがトイレしてる隣の個室で頑張ればおしっことか採取出来そうだな

>むしろ主要読者層がこれで良くマリアをここまで推してるなって…
マリアふつうにいい子だし頑張り屋だから応援したくなるだろ？
imgのﾍﾟｶｰはかなり歪んでるけどimgならいつもの事だし

「そう…そんなことが…残念でしたわね」
「抜け駆けはダメってあんなに約束していたではありませんか！まあ…今回は以前のリベンジも兼ねてますから譲りますけれど…」
マリアとソフィアに今回の顛末を話すと、そんな反応が返ってきた。
正直に話したのは抜け駆けしてしまった罪悪感も少しはあったし、これ以上どうすれば良いのか分からなくなってしまったのもある。
「それでしたら、サウナなんて如何ですか？利用する時はタオルを身体に巻くと言いますし」
「やはり普段から妄そ…事態を想定した訓練が大切だと思うんです！このロマンス小説にもちょうどその様な場面が…！」
カタリナ様にするように私にも本を勧めてくるソフィアをやんわりと制し、マリア発案のサウナについて考える…確かに直視しないで済むのは良いが、一度触れてしまったあの感触を思うと…
そう、それにしても…
「カタリナ様…お身体はとても綺麗でお肌も透き通るように美しかったですわ…」
「そうそう、身体洗ってあげると猫みたいに目を細めて身を預けてきてね！特に耳の裏をこしょこしょしてあげると喜んで…！」
「えっ…？ソフィアさん…？」
「あら、私ったら何を…なんでもありませんわ…」

>カタリナがトイレしてる隣の個室で頑張ればおしっことか採取出来そうだな
汚ねぇ！

あっちゃん！

前世は勝利者だなあ…

気軽にあっちゃんの記憶呼び覚ますな

やろうと思えばbadiみたいに即死呪文にできるよなこれ...